職場のシェアド・リーダーシップに関する実態調査
企業における経営・人事課題の解決および、事業・戦略の推進を支援する株式会社リクルートマネジメントソリューションズ(本社:東京都品川区、代表取締役社長:山崎 淳)は、2022年9月に「職場のシェアド・リーダーシップに関する実態調査」を実施し、その調査結果を公表した。
調査の背景
さまざまな環境変化にすばやく対応することが求められる今、注目を集めているのが「シェアド・リーダーシップ」だ。実現すれば、ビジネスの正解がない時代に1人の組織上のリーダーだけが方向を示すことの限界を緩和することができるだろうと期待されている。一方で懸念点もあり、リーダーシップが多くの人に分散することで、職場に混乱を生じたり、パフォーマンスが低下したりすることはないだろうか。また、シェアド・リーダーシップを推進することで、リーダーへの期待が低くなったり、リーダーが不要になったりすることはないだろうか。同社はこれらの問いを明らかにするべく、本調査を実施した。
■レポート詳細:「リーダーとメンバーのどのような影響力が職場を強くするか」
8割以上がシェアド・リーダーシップは「重要」と回答
職場でのシェアド・リーダーシップの重要性について、考えを尋ねたところ、「とてもあてはまる」「あてはまる」「ややあてはまる」の合計は84.2%となった。
職務特性によってはポジティブ回答が9割以上
シェアド・リーダーシップを重要だと考える傾向は、職務の特徴により差が見られた。
職場で主に行われる職務の特徴として、「自律性(創意工夫の余地)」「相互依存性(協働の必要)」「多様性要求(多様な意見の必要)」が高いと回答した高群は、そうでない低群と比べて、シェアド・リーダーシップが重要だと考える割合が有意に高く、「とてもあてはまる+あてはまる+ややあてはまる」が、9割を上回った。
職場パフォーマンスに効くリーダーシップとは
『成果/貢献』、『変革/実行』、『やりがい/成長』の値は、いずれも、シェアド・リーダーシップ高群と低群間に、有意な差が見られた。
リーダーのリーダーシップの程度も加味して確認したところ、リーダー、メンバーともにリーダーシップが発揮された群(リーダー高/シェアド・リーダーシップ高 )は、『成果/貢献』『変革/実行』『やりがい/成長』のいずれにおいても、他群と比べ最も高い値を示した。
まとめ
今回の調査を通して、シェアド・リーダーシップの実現には、公式のリーダーのメンバーに対するリーダーシップが鍵となることが分かった。自社での組織づくりの参考にして頂きたい。