従業員エンゲージメント向上への課題と施策とは?社員の感謝をスシで可視化し、物に変える体験に取り組む企業に聞いてみた
コロナ禍を経てテレワークが定着したが、社内コミュニケーションの希薄化や従業員エンゲージメント低下への懸念は尽きない。労働人口低下による人材確保が急務となる中、従業員間の感謝をスシポイントとして送り、ギフティとの連携でポイントを物と交換する取り組みを行う株式会社Polycomeに話を聞いた。
従業員エンゲージメントの現状
コロナ禍を機に定着が進んだテレワークだが、一方で社内コミュニケーションの低下や退職者の増加などの課題がある。経済産業省が2022年(令和4年)5月に発表した「未来人材ビジョン」では日本企業の従業員エンゲージメントは5%と世界的全体でみて最低水準にあることがわかっている。また、現在の勤務先で継続して働きたい人の割合も52%と世界的にも最低レベルだ。いかに従業員のエンゲージメントを上げ、人材を確保できるかが急務と言えるだろう。
株式会社Polycomeが提供する『Sushi Bonus』導入企業でも、「コミュニケーション不足」「ミーティングなどで発言控える社員」「モチベーションの低い社員がいる」など各々の企業で課題を抱えているようだ。
参照:経済産業省「未来人材ビジョン」
感謝をスシポイントで可視化し、物と交換できるように
同社が提供する『Sushi Bonus』 は日々の感謝や称賛のコミュニケーションを元に、社員の貢献を感謝で可視化し、チャレンジを促進する組織エンゲージメント向上サービスである。実際に「コミュニケーション不足」「ミーティングなどで発言控える社員」を課題として抱えていた企業での導入事例について、株式会社Polycome広報チームに話を聞いた。
「Sushi Bonusの導入当初、利用はまだまばらでした。しかし、マネージャー層が率先してこのシステムを活用し始め、社内での称賛や感謝の文化が徐々に育まれてきました。特に、システムを通じて得られる『スシポイント』を身近なサービスと交換できる機能は、小さな報酬として従業員に好評でした。また、Sushi Bonusの見えづらい成果を発見し可視化する機能により、普段ミーティングで発言を控えがちな社員でも、その働きが評価され、更に自信を持つようになりました。
結果として、コミュニケーションの量は増加し、ミスの回数も減少。発言を控えていた社員が意見を出しやすくなる文化が育まれ、全体の働きがいと生産性が向上しています。最新の社員エンゲージメント調査では、社員満足度が前年比で20%向上しました」(株式会社Polycome広報チーム)。
称賛や感謝がきっかけとなりコミュニケーションが生まれ、成果が可視化されたことで従業員は自信を持って発言するようになった。その結果「働きがい」と「生産性」が向上。
さらに、ポイントが身近なサービスに交換できる形で社員に還元され、社内エンゲージメントの向上にもつながっているという。
まとめ
株式会社Polycome広報チームは今後の展望について、「昨今、人的資本は現代ビジネス環境での持続可能な競争力の源泉とされていますが、その評価や管理には依然として標準化されたデータが不足しています。この背景を踏まえ、Sushi Bonusは非構造化データを収集し、既存の量的指標と融合させることで、より総合的かつ精緻な人材データベースを構築します。これにより、企業は戦略的人材管理と経営判断をより精緻に、そして効果的に行えるようになります」と話している。
スシポイントがギフティと連携したことで、成果を可視化するスシポイントが実際に物として社員に還元される結果、社内エンゲージメント向上につながるだろう。
※ギフティの取り組み(前編):従業員向けギフト「Corporate Gift」で明日から始めるエンゲージメント施策【前編:株式会社ギフティ】
※ギフティの取り組み(後編):従業員向けギフト「Corporate Gift」で明日から始めるエンゲージメント施策【後編:株式会社ギフティ】