キャリア形成や将来設計に関する意識調査「主体的にキャリアを考え、将来設計をしてきた」人は3割弱
求人検索エンジン「Indeed (インディード)」の日本法人であるIndeed Japan株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:大八木紘之、以下Indeed)は、30~40代のフルタイム就業者(現在就業中の正社員、会社経営者、公務員、団体職員)の男女計1600名を対象に、「キャリア形成や将来設計に関する意識調査」を実施した。
調査実施の背景
内閣府が2023年5月に公表した「三位一体の労働市場改革の指針」では、自身のキャリアを会社に委ねるのではなく、自分の意志で主体的にキャリアを考え、選択する「キャリアの自律」が重要だと述べられている。一方で、新卒一括採用や年功序列、終身雇用という日本型雇用が定着している日本では、新卒で入社した会社で定年まで勤め上げる人も多く、キャリアオーナーシップの考え方が根付いていないのが現状であると考えられる。Indeedが今年3月に実施した「転職に関する5カ国意識調査(※)」においても、日本は他国と比較して、自身のキャリア形成のためにお金や時間を割いている人や、「現状の仕事に大きな不満はないが自身にとってプラスになる可能性があるから」という理由で転職を検討する人は、少ないことが明らかになった。これらのことから、日本ではキャリア形成や将来設計が自身の仕事や働き方の満足度、ひいては人生や将来にどのように影響をもたらすのかをイメージできている人は多くないのではないかと考えられる。
Indeedは働く人々のキャリア形成や将来設計についての実態や意識を明らかにすることで、人々が自身の今後のキャリアや将来のことを意識するきっかけになればと考え調査を実施した。
※「転職」に関する5カ国意識調査(2023年3月Indeed実施)結果より
調査結果概要
本調査では、10年前と現在について「主体的にキャリアを考え、将来設計をしていたか/いるかどうか」を尋ねた。その結果、10年前も現在も、「主体的にキャリアを考え、将来設計をしてきた/している」と回答した人(以下「将来設計をしてきた人」とする)の割合は3割に満たないことが判明した。一方で、「将来設計をしてきた人」は、現在の「仕事や働き方に対する満足度」を点数化したときの高スコア(10点満点中8~10点)の人の割合が31.4%で、「将来設計をしてこなかった人」の回答割合の3.4倍となった。さらに、「将来設計をしてきた人」の約8割が「10年前の自分から見て現在は“いい未来”を過ごせている」と回答した。継続して主体的にキャリアを考え、将来設計をすることが、仕事の満足度を高めることにつながり、そして自分にとっての“いい未来”を引き寄せる傾向があることがわかる調査結果となった。
まとめ
本調査ではキャリア形成と将来設計の重要性が明らかになった。キャリアの自律を促していくための取り組みを、今以上に検討していくべきだろう。