オフィスのミカタとは
従業員の働きがい向上に務める皆様のための完全無料で使える
総務・人事・経理・管理部/バックオフィス業界専門メディア「オフィスのミカタ」

時間制約のあるはたらき方理解研修として管理職社員が「育児中の時短勤務体験」パーソルキャリア

2024.01.12

転職サービス「doda」などを運営するパーソルキャリア株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:瀬野尾裕)は、管理職社員が時間制約のあるはたらき方を体験する「制限のあるはたらき方理解研修」を、2024年1月より実施すると発表した。

「制限のあるはたらき方理解研修」概要

「制限のあるはたらき方理解研修」概要

本研修は、同社の全管理職社員を対象として実施され、時間制約のあるはたらき方への理解を深め、業務の効率化や時間管理などのマネジメントにおける行動変容を促し、誰もが活躍しやすい環境づくりを進めることを目的としたもの。

・研修対象者:全国のマネジメントを行う管理職社員(社長・役員からマネジャーまで約550名)
・研修期間:NO残業生活体験1週間(5営業日)+前後のプログラム3日間

研修プログラム

1.時短生活のドキュメンタリー視聴
育児による時短勤務者の1日の生活と心情を追った動画を視聴。育児と両立する時短勤務の生活をイメージする。

2.時短勤務者ヒアリング
実際に時短勤務をしている社員へのヒアリングを通して「育児と業務の両立のリアル」を知る。

3.NO残業生活体験
1週間、育児をしている想定で18時に仕事を終える生活をし、決まった時間に退勤しなくてはならない生活を知る。

4.突然のお迎え体験
NO残業生活の中で1日、子どもの体調不良想定で、突然のお迎え要請連絡を受ける。原則、連絡が来たら仕事を切り上げる。

5.振り返り会
研修を通じて得た気づきなどから「目標」を設定。さらに研修受講者同士で体験内容や感想、目標をシェアし、ディスカッションや目標ブラッシュアップの場とする。

研修実施の背景

研修実施の背景

「人々に『はたらく』を自分のものにする力を」というミッションを掲げ、はたらく人々が自分の可能性を信じ、自分の意思でキャリアそして人生を選択できる、キャリアオーナーシップあふれる社会の創造を目指している同社。社員に対しても、一人ひとりが自分らしいキャリアを体現できるよう、社内環境・制度の整備を推進している。

そのひとつとして、育児や介護に伴う短時間勤務に加え、キャリアプランやライフステージに合わせて柔軟なはたらき方が選択できる制度を導入。これらの制度を活用し、時間制約のあるはたらき方を選択している従業員は、育児による時短勤務者を中心に年間約450名(2023年12月時点)におよぶという。

一方で、その時短勤務者の多くが「時間に追われている」「子供の成長に合わせたはたらき方が継続できるか」などの不安をもち、さらにマネジメントに対する期待として「業務量の差配」「相談ができる関係」などを挙げている。また、同社では今回の研修に先立ち、一部の管理職者を対象に試験的に本研修を実施。その結果、はたらき方の多様性や時短勤務、長時間労働に対する理解を深めることができたとの回答を得ている。これらを踏まえ、2024年1月より全管理職に向けて実施する運びとなった。

まとめ

同社は今後もさらに柔軟なはたらき方へのニーズが高まると予想しており、本研修を継続的に行い、すべての社員がはたらく時間に関わらず長く活躍しつづけられる環境を整備していくとした。

内閣府の発表によれば、日本には子育てと介護の両方を同時に行う「ダブルケアラー」が約25万人いると言われている。また2025年には約800万人の団塊の世代全員が75歳以上の後期高齢者となる「2025年問題」も目前だ。子育てや介護の問題に対処するためにも、従業員のはたらく環境づくりはより重要となっていくだろう。同社の取り組みもぜひ参考にしていただきたい。

参照:「育児と介護のダブルケアの実態に関する調査」(内閣府委託調査:株式会社NTTデータ経営研究所実施)
関連記事:2025年に働き盛り世代の危機到来!?30代40代を襲う「ダブルケア」とは - オフィスのミカタ