【インボイス制度対応のためのシステム選定に関する意識調査】対応システム選定で重視するポイントは?
株式会社LayerXは、法人支出管理サービス「バクラク」において、企業に勤める経理担当者429名、経営者426名を対象に「インボイス制度対応のためのシステム選定に関する意識調査」を実施した。
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調査概要
調査時期:2023年12月18日から2023年12月26日
調査方法:インターネット調査
調査対象:企業の経理担当者 429名、経営者 426名
留意事項:小数点第二位以下四捨五入
インボイス制度への対応、7割がシステム活用
本調査ではまず、経理担当者にインボイス制度への対応方法を質問。70.0%が「システム活用」と回答している。なお70.0%の内訳は、31.5%が「制度開始前から利用している会計ソフトが制度対応したのでそのまま活用」、22.4%が「制度開始前から利用している経理処理システムが制度対応したのでそのまま活用」、16.1%が「制度開始前に経理処理システムを新たに導入して活用」となっている。
一方で「手作業」との回答は24.7%となり、内訳は6.8%が「制度開始後に経理処理システムの導入を決定したが、現在はまだ手作業」、4.4%が「現在、経理処理システムの導入を検討中」、13.5%が「インボイス制度対応のためにシステム活用は検討していない」という結果となった。
インボイス制度対応前後でのシステム選び
続いて、システムを活用してインボイス制度対応を行っている経理担当者を対象に、現在利用しているシステムの満足度を質問。31.3%が「満足(「とても満足(4.3%)」「やや満足(27.0%)」)」と回答している。
さらに本調査では、同対象者に実際にインボイス制度に対応した経験を踏まえて、これからインボイス制度対応のためのシステムを選定するとしたら、制度開始前後でシステム選定において重視する点は変わるかどうかを質問。52.6%が「変わると思う(「とても変わると思う(9.3%)」「やや変わると思う(43.3%)」)」と回答したことが明らかになった。
制度開始前後で変わった「システム選定で重視するポイント」
本調査では制度開始前後それぞれで、システム選定時に重視するポイントを尋ねている。結果は下記の通り。
<制度開始前>
1位「導入後のシステム利用料(35.1%)」
2位「導入時の初期費用(32.5%)」
3位「インボイス制 度対応機能以外の機能の種類の豊富さ(23.3%)」
<制度開始後>
1位「導入後のシステム利用料(35.9%)」
2位「インボイス制度対応機能以外の機能の種類の豊富さ(28.6%)」
3位「インボイス制度対応機能の種類の豊富さ・カバー範囲の広さ(25.1%)」
さらに、インボイス制度前後のシステム選定で重視するポイントを比較。重視する意向が高まったのは、1位「法改正に対応する機能アップデートのスピード(+8.1ポイント)」2位「利用する従業員がミスなく負担なく利用ができる(+7.5ポイント)」3位「経理がインボイス制度にミスなく対応ができる(+6.2ポイント)」が上位となった。
また、同項目について経理担当者と経営者の回答を比較したところ、経理担当者は経営者に比べて「インボイス制度にミスなく対応できる(+9.6ポイント)」「インボイス制度対応機能の種類の豊富さ・カバー範囲の広さ(+9.5ポイント)」「利用する従業員がミスなく負担なく利用ができるか(+6.5ポイント)」といった点を重視していることが明らかに。一方、経営者は経理担当者に比べて「導入時の初期費用」(-18.3ポイント)「導入後のシステム利用料」(-10.1ポイント)「企業どうしの付き合い」(-3.9ポイント)といった点を重視していることが判明した。
まとめ
インボイス制度については、つい先日にも株式会社インフォマートの「インボイス制度・電子帳簿保存法に関する実態調査」について紹介したが、同調査によって6割以上が業務負担増を感じている実態が明らかにされている。これからシステムの導入を検討している企業は、本調査結果を選定時の参考にしてはいかがだろうか。
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