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【女性管理職比率に関する調査】政府目標を満たした企業は5%程度|株式会社カオナビ

2024.02.16

株式会社カオナビ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 Co-CEO:佐藤寛之)が運営する、組織・人事領域をテーマにした調査・研究機関「カオナビHRテクノロジー総研」は、人的資本データnavi(β版)を用いて「女性管理職比率に関する調査」を実施。2030年までに「女性管理職比率30%以上」という政府目標が掲げられている中、今回の調査結果において、その基準を上回る企業は5%程度しか存在しないことを明らかにした。

「人的資本データベースから見える上場企業の現状と情報開示の現在地 ~女性管理職比率編~」

調査背景

2023年1月31日に改正「企業内容等の開示に関する内閣府令」が公布・施行され、2023年3月末以降決算の有価証券報告書から、人的資本、多様性に関する記載が新たに求められるようになった。この義務化は、人的資本や多様性に関する多くの指標が誰でも確認できるようになる契機であり、データベースからは多くの示唆が得られる。そこで同総研では、情報開示の現在地を測るべく「多様性3指標」とも呼ばれる「男女の賃金の差異」「女性管理職比率」「男性育休取得率」についての調査を実施した。

約8割が女性管理職比率を開示、上位の市場区分で高い開示率に

約8割が女性管理職比率を開示、上位の市場区分で高い開示率に

今回の調査対象は、2023年3月末決算の有報を提出した上場企業の2329社だが、調査結果を見ると約8割の企業が「女性管理職比率」について何らかを開示している。

本調査ではこれを、市場区分の中で東証の3区分(東証プライム/東証スタンダード/東証グロース)で分けて開示率を出している。その結果、「女性管理職比率」の開示率は、東証プライムで9割強、東証スタンダードで7割、東証グロースで5割強と、上位の市場区分であるほど開示率が高いことがわかった。

各社の女性管理職比率の全体平均は「9%」

各社の女性管理職比率の全体平均は「9%」

続いて、開示された「女性管理職比率」の実際の数値や分布を分析。各社の女性管理職比率の全体平均は「9%」で、分析対象の上場企業1770社のうち「女性管理職比率 5%未満」が5割弱を占め、政府目標である「30%以上」となった企業は5%程度であることがわかった。政府目標の期限は「2020年代の可能な限り早期に」となっているが、厳しい現状にあると言えるだろう。

調査概要

調査対象:2023年3月末決算の上場企業のうち、2023年7月末までに提出された有価証券報告書 ※2329社(全上場企業の約6割)分
調査内容:同社が提供する「人的資本データnavi」を用いて調査
結果の集計・分析:回答結果を集計し、差異や傾向を抽出
※回答の構成比は小数第1位もしくは第2位を四捨五入しているため、合計は必ずしも100%にはならない。そのため、グラフ上に表示される構成比での計算結果は、実際の計算結果とずれが生じる場合がある。

「人的資本データnavi β版」概要

上場企業2300社以上の人的資本に関連する開示情報を収集し、一覧化したサービス。各社が開示している多様性に関する3指標などの平均値を算出するほか、結果を棒グラフで表示する。その上で、従業員数別・業種別・エリア別などをかけ合わせ、絞り込みや指定項目の並び替えができるため、さまざまな分析が可能。なお、データは2023年3月期決算の上場企業のうち、2023年7月31日までに提出された有価証券報告書の内容を元にしている。
「人的資本データnavi」特設サイト

まとめ

女性管理職比率の開示については積極的に取り組む企業が多いものの、実際の比率については政府目標には程遠い数値となっている実態が明らかとなった。以前紹介した株式会社JTBコミュニケーションデザインの調査結果では、女性管理職比率が3割以上の会社では、男性の管理職・非管理職もモチベーションが高いことや、女性管理職・女性上司がいる管理職のほうが「人間関係が良い」「アイデアを提案しやすい」風土を作る意識が高く、非管理職の評価とも一致することなどが明らかになっている。女性管理職比率の向上に向けてどう取り組んでいくか、今一度考える機会としていただきたい。

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