“新卒文化”は本当?中途入社者も活躍できる企業の特徴とは【評価がフラットな日系大手企業ランキング】
オープンワーク株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:大澤陽樹)は、設立50年以上・従業員1000人以上、総合評価が3.0点以上の日系大手企業を対象に、新卒入社者と中途入社者による総合評価スコアをそれぞれ集計し、差異が小さい企業をランキング化し発表した。
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中途入社者も活躍できる日系大手企業の特徴を調査
2023年10月、日本経済新聞で、2023年度の採用全体に占める中途の割合が過去最高の45.5%となったことが報じられた(※)。同社は、即戦力となる人材の獲得競争は厳しさを増していると推察。こうした動きは、新卒一括採用といった雇用慣行が一般的だった日系大手企業でも見られているという。近年、日系大手企業の一部では、入社形態にかかわらず中途入社者も新卒入社者と同等に公平・公正な登用を実現している。
同社が今回発表した調査レポートでは、設立50年以上・従業員1000人以上、総合評価が3.0点以上の日系大手企業を対象に、新卒入社者と中途入社者による総合評価スコアをそれぞれ集計。差異が小さい企業をランキング化した。
※参照:日本経済新聞「中途採用比率、最高45.5% 今年度計画」
評価がフラットな日系大手企業ランキング
同社の発表によると、中途入社者による総合評価スコアが新卒入社者を上回ったのは、上位30社のうち17社。ランキングの1位は住友生命保険、2位にあいおいニッセイ同和損害保険、3位にリクルートホールディングスが並び、トップ2社が保険業界の企業となっている。業種別では「SIer、ソフト開発、システム運用」「コンピュータ、通信機器、OA機器関連」がそれぞれ最多の4社「半導体、電子、精密機器」が3社となった。
ランクイン企業に投稿されたクチコミで新卒、中途入社者の双方に共通していたのが、近年、自社が中途採用に力を入れており、入社形態にかかわらず社員が分け隔てなく意見を交わすことができる職場環境であることを評価する声。同社は本結果について、外部で得た経験やスキルを積極的に自社に取り入れようとする組織としての姿勢が、多様な人材を受け入れる土壌をつくっていると読み取っている。
また、評価制度の特徴として「実力主義」「日系大手企業によく見られた年功序列からの変化が見られる」などの声も寄せられたという。同社は「中途入社者にとっては、仕事に挑戦する機会や評価が平等であるかは懸念の一つ」との可能性を挙げ、企業側もさまざまな人材が力を発揮できる報酬体系や評価制度への改善が必要と提言した。
まとめ
本調査では、中途入社者が活躍できる企業の特徴として、入社形態に関わらず意見を交わせる職場環境や、実力主義の評価制度が挙げられている。
2023年にJob総研が実施した調査によれば、人事評価に約8割が不満を抱いているとの結果も。企業側、従業員側の双方が納得できる評価制度を整備し、適正な評価のもとで働ける環境を提供することが、従業員のモチベーションアップや採用力強化につながるのではないだろうか。
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