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【「TELハラ」最新実態調査】7割以上が会社への電話対応業務にストレス

2024.04.02

労働力不足問題解決のリーディングカンパニーとして、複数のSaaSを展開する株式会社うるる(本社:東京都中央区、代表取締役社長:星知也)が運営する電話代行サービス「fondesk」は、8都府県に勤務しており、直近3年間のうち会社・部署の代表番号への電話を受けたことがある20~59歳のビジネスパーソンを対象に「社内の電話対応業務に関する実態調査」を実施した。ここでは調査結果の概要をお伝えする。

調査実施の背景

コロナ禍でテレワークを導入する企業が急増し、ビジネスの連絡手段が様変わりした2021年3月、fondeskは「職場の電話対応の実情」に関するアンケート調査を実施。その結果、62.8%が「会社への電話を不要と感じることがある」とし、特に新入社員が会社への電話を不要と感じている割合が高いことが明らかになった。一方で「会社への電話は自分が出なければならない」と電話対応に対しての義務感を抱えている方が63.3%いることも判明。こうした“年齢や肩書によって電話対応を押しつけられる状態“を、fondeskは新しい職場ハラスメントとして捉え、「TELハラ」と命名した。(※1)

3年が経った今、テレワークからオフィス回帰やハイブリッド勤務等、各企業で働き方の多様化が進んだ。そうした中でオフィスの電話対応業務に変化はあったのか。どのような頻度で対応しているか、また電話対応業務に対する考え等について明らかにするため「社内の電話対応に関する実態調査」が実施された。

(※1)fondesk「TELハラ」特設ページ

調査概要

調査名:ビジネスパーソンに聞く「社内の電話対応に関する実態調査」
調査方法:WEBアンケート方式
調査期間:2024年3月15日~17日
調査対象:勤務地が埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県で直近3年間のうち、会社・部署の代表番号への電話を受けたことがある、20~59歳のビジネスパーソン
サンプル数:400名
委託会社:株式会社クロス・マーケティング
※単一回答については、小数点第2位を四捨五入する関係で、合計が100%にならないものがある
出典元:【電話代行サービス「fondesk」、新年度に向けた「TELハラ」最新実態調査を実施】 会社への電話対応業務にストレスを感じる人は7割以上! それでもそのうち6割が「自身が会社への電話を受けることが必要」と義務感を抱える結果 ~潜在的な「TELハラ」は継続か、特に若手がプレッシャーを感じている実態が明らかに~(株式会社うるる)

電話対応業務の実態

電話対応業務の実態

本調査結果をみると、自身が会社・部署の代表番号への電話(以下「会社への電話」とする)を受けている、1日あたりの「時間」について、47.0%が「10分以内」と回答。また、実際に対応している会社への電話のうち、何割が営業の電話であるかとの質問には「1~2割」と回答した人が33.5%となっている。

こうした実態の中、会社への電話対応業務に「ストレス」を感じるかについては、75.3%が「ストレスを感じる」と回答したことが明らかになった。その理由としては「業務が中断されるから(42.9%)」「電話の取り次ぎが面倒だから(33.2%)」が上位に。

年代別では「電話を受けることに緊張するから」と回答した40代(13.2%)と50代(3.9%)に対して、20代(23.1%)と30代(25.6%)が高く、また「ビジネスシーンにおける電話対応の仕方がわからないから」と回答した40代(5.9%)と50代(2.6%)に対して、20代(12.8%)と30代(16.7%)が高い結果から、同社は若手ビジネスパーソンが電話対応自体に対する抵抗があるとの分析結果を発表している。

「メール」や「チャットツール」への切り替えを望む人が多数

「メール」や「チャットツール」への切り替えを望む人が多数

続いて本調査では「会社への電話対応業務にストレスを感じる」と回答した人を対象に、営業の電話など、社外からの問い合わせ電話はどのような方法に切り替えたら便利だと思うか質問。その結果「メール(59.1%)」「LINE、chatwork、Slackなどのチャットツール(40.5%)」など、テキストベースでのやり取りが上位を占めた。

年代別では「メール」については30代(61.5%)・40代(60.3%)・50代(61.0%)が6割を超えるのに対して20代(53.8%)は5割程度に留まり、「チャットツール」は20代(50.0%)・30代(47.4%)・40代(42.6%)が4~5割を占めるのに対して50代(22.1%)が2割程度に留まるなど、世代間でのツールに対する利便性の感覚の違いも明らかになっている。

電話を受けることへの意識

電話を受けることへの意識

また本調査では、仕事を進める上で、自身が会社への電話を受けることの必要性について、6割以上が「必要だと感じる(61.6%)」と回答。年代別では、40代(57.0%)・50代(54.0%)と比較して、20代(67.0%)・30代(68.0%)の若手が必要だと感じる方が高い傾向にあることがわかった。

必要性を感じる理由については「会社への電話を受けることも自身の業務だから(40.2%)」が4割を超えている。年代別では「自分が電話に出ないといけない職場の空気や慣習があるから」と回答したのは、20代(41.8%)・30代(42.6%)が4割を超えるのに対して、40代(24.6%)・50代(24.1%)は2割超えに留まった。

同社は、一方で「新人(若手)社員の仕事だから」と回答した20代(26.9%)が3割近くいるのに対して50代(5.6%)は1割にも満たない点に注目。年代間で捉え方にギャップがあり、若手社員が特に義務感を強くもっていると推察した。

重要なやり取りは電話よりもメールで行われる傾向に

重要なやり取りは電話よりもメールで行われる傾向に

さらに本調査では、仕事上での「社外との重要なやり取り」をする際に、現在よく利用している方法について質問。その結果「メール(63.5%)」「デスク備え付けの電話(42.3%)」の順になり、重要なやり取りでは電話よりもメールが使われることが多い傾向がわかった。

また「今後利用したい方法」としても「現在、よく利用している方法」と同じく「メール(63.8%)」がトップに。「現在よく利用されている方法」で2位だった「デスクに備え付けの電話」は3位に後退し、オンラインツールを含む「対面(36.3%)」が2位となった。

まとめ

本調査では電話応対業務に多くの人がストレスを感じていること、年代によってストレスを感じる割合や捉え方に差があることが明らかになった。コロナ禍や働き方改革によって、場所に縛られない働き方が普及する一方で、電話応対業務への課題は未だ多いようだ。携帯電話やリモートワーク、DXの普及に合わせて、電話応対業務の在り方にも変化が必要ではないだろうか。