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「2024年4月1日時点 内定状況」就職内定率は前年同月比9.7ポイント増の58.1%に

2024.04.11

株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村吉弘)の、より良い就職・採用の在り方を追究するための研究機関・就職みらい研究所(所長:栗田貴祥)は、就職みらい研究所学生調査モニターの大学生・大学院生を対象に「就職プロセス調査」を実施した。ここでは調査結果の概要をお伝えする。

4月1日時点の就職内定率は高水準を維持

4月1日時点の就職内定率は高水準を維持

本調査によると、4月1日時点の大学生(大学院生除く)の就職内定率(内々定を含む)は、58.1%(前年同月比+9.7ポイント)と、前回調査に引き続き高い水準になったという。3月1日時点(40.3%)からは17.8ポイントの増加となった。

地域別では「関東」が62.2%(同+9.2ポイント)と特に高い数値に。また、前年同月差が最も大きいのは「その他地域」で49.1%(同+13.4ポイント)であったことも明らかになった。

内定取得企業数と辞退企業数

内定取得企業数と辞退企業数

内定取得企業数は平均が2.02社。50.8%(同+3.3ポイント)が2社以上の内定を取得したことが明らかになった。

内定保有企業数の平均は1.43社で、内定辞退企業数は平均が0.59社。12.6%(同+0.8ポイント)が2社以上を辞退している。

同社は内定取得・辞退企業数それぞれの平均と「2社以上・計」の数値がいずれも前年を上回っていることから、より早い時期に内定の取得・辞退が進んでいるとの見解を示している。

また、就職活動開始当初と比べた今後の就職活動の方針について、内定取得者は「志望内容は変えず、より志望度の高い企業に絞って活動する」の割合が41.7%と最も高く、活動の方針として企業を絞る様子がうかがえる。一方で、内定未取得者は「志望内容や範囲は変えずに活動する」が46.2%と最も高く、方針を変えずに活動を続けようとしていることが明らかになった。

調査概要

調査方法:インターネット調査
調査対象:2025年卒業予定の大学生および大学院生に対して、『リクナビ2025』にて調査モニターを募集し、モニターに登録した学生3941人(内訳:大学生3080人/大学院生861人)
有効回答数:大学生 1065人/大学院生 407人
調査実施期間:2024年4月1日~4月4日
調査機関:就職みらい研究所
出典元:就職プロセス調査(2025年卒)「2024年4月1日時点内定状況」(株式会社リクルート)

まとめ

同社の調査からは、内定を取得する時期が年々早まっている様子がうかがえる。同社は2024年2月に、学生の就職活動および企業の2024年卒採用活動の実態、2025年卒以降の採用見通し『就職白書2024』を発表。その際、同社就職みらい研究所の所長である栗田貴祥氏は 「前年に引き続き学生優位の採用状況が続いており、学生は内省を深めきれないまま内定を獲得できてしまう状況とも言えます。そのため、最終的に複数内定の中から『自分に合う会社』を選べばいいのか、判断軸が定まらないまま入社する会社を決定してしまう学生が多いと聞いています」とコメントしている。

2024年3月にレバレジーズ株式会社が発表した資料では、3人に1人が内定承諾後に辞退を検討するという調査結果も。内定取得時期が早まっている中、企業側は内定を出したからといって安心できず、入社に向けたフォローの実施が欠かせない状況だ。

また、早期に内定を出すことだけでなく、学生らの学業や研究への影響も考慮した学生目線での採用スケジュールを組むことも重要だろう。

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出典元:内定承諾後の意向(2024年入社予定者の内定承諾後の意向変化)に関する調査(レバレジーズ株式会社)