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税理士・会計士の8割以上がインボイス制度開始によって業務量増加、値上げ実施率は?

2024.04.12

フリー株式会社(本社:東京都品川区、CEO:佐々木大輔)は税理士と会計士を対象としたインボイス制度と電子帳簿保存法対応に関するアンケート調査を実施した。ここでは調査結果の概要についてお伝えする。

調査概要

調査期間:2024年2月22日〜2024年3月1日
調査方法:WEBアンケート方式
調査対象:税理士または会計士
有効回答:196件
出典元:税理士・会計士向けにインボイス制度と電帳法対応に関する調査を実施
インボイス制度開始によって80%以上の税理士・会計士の業務量は増加(フリー株式会社)

インボイス制度、業務量増加に伴う値上げ実施は約2割に

インボイス制度、業務量増加に伴う値上げ実施は約2割に

本調査では、インボイス制度対応は業務量に影響を及ぼしたかとの問いに対して「20〜39%増えた(36.2%)」「1〜19%増えた(31.1%)」「40%以上増えた(13.3%)」と、全体の80.6%がインボイス制度対応で業務量が増えたと回答している。

なお「変わらない」は18.9%で、「減った」は0.1%であった。

一方で、インボイス制度対応を目的としての顧問料の値上げは74.5%が行っていないことも明らかに。その内訳は「行っておらず、検討もしていない(41.8%)」「行ってはいないが、検討している(32.7%)」であった。「行った」との回答は20.9%となっている。

また、インボイス制度対応のための従業員の増員について「行った」との回答はわずか1.5%。「行っておらず、検討もしていない(85.2%)」「行ってはいないが、検討している(12.2%)」と、従業員増員は行わず現状維持で対応する事務所がほとんどであることがわかった。

電帳法対応による業務量増加は半数以上が実感 今後への不安も

電帳法対応による業務量増加は半数以上が実感 今後への不安も

続いて本調査では、電子帳簿保存法対応が業務量増加につながったか調査。その結果「変わらない(46.9%)」「1〜19%増えた(32.1%)」「20〜39%増えた(15.3%)」「40%以上増えた(4.1%)」と、半数以上は業務量増加を実感していることが明らかになった。

さらに、今後新たに生じる制度対応に不安はありますか、との問いに対しては「少しある(41.3%)」「大いにある(24.5%)」「ある(19.4%)」と回答。将来の制度変更対応に関して不安を感じている税理士・会計士が85.2%にものぼることがわかった。

まとめ

本調査結果をみると、インボイス制度や電子帳簿保存法への対応は、税理士・会計士の業務量に大きく影響している様子がうかがえる。一方でほとんどが値上げも従業員の増員も行っておらず、現状維持で対応していることが明らかになった。ツールの活用も含め、効率化に向けた動きは今後より加速するのではないだろうか。