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自分の職場を「ゆるブラック」と感じる人は約4割 「明確な評価制度」がポイントか

2024.04.30

「識学」を使った経営・組織コンサルティングや従業員向け研修を展開する株式会社識学(本社:東京都品川区、代表取締役社長:安藤広大)は、ブラック企業の改善が日本全体で進んでいる一方で、職場環境のゆるさにより「働きがいを得られない」「モチベーションを保てない」といった「ゆるブラック」な企業に着目。2024年4月12日~4月13日にかけて20代〜50代の会社員を対象とした「“ゆるブラック”に関する調査」を実施した。ここでは調査結果の概要をお伝えする。

37.8%が自分の職場を「ゆるブラック」だと思っている その理由は?

37.8%が自分の職場を「ゆるブラック」だと思っている その理由は?

本調査ではまず、自身の職場について「ゆるブラック」かどうかを尋ねたところ、37.8%が「“ゆるブラック”だと思う」と回答したことを報告している。同社によると、性別や年代別で比較しても突出して高い層はないという。

続いて本調査は「ゆるブラック」だと思う理由について質問。その結果、最も多かったのは「収入が増えない(67.0%)」「やりがいを感じられない(44.0%)」「昇級できない・しづらい(43.0%)」が上位に挙げられた。

職場環境が「ゆるブラック」であることによる影響

職場環境が「ゆるブラック」であることによる影響

次に本調査は、職場環境が「ゆるブラック」であることが、社員と会社にとってプラスになるのかを調査。まず「今の会社で働き続けたいか」との問いについて「働き続けたい」と回答したのは(「働き続けたい」「どちらかといえば働き続けたい」の合計)41.0%であったことを報告した。続いて「ゆるブラック」な職場環境であるために転職を考えるかについても尋ねており、転職意向の人は、転職を決めている人も含めると60.7%になっている。

また、職場が「ゆるブラック」であることが会社にとってプラスになると思うかを尋ねる設問では「プラスになると思う(「プラスになると思う」「ややプラスになると思う」の合計)」はわずか12.3%であった。

「ゆるブラック」改善に必要なのは「福利厚生」「評価制度」「キャリアアップ」

「ゆるブラック」改善に必要なのは「福利厚生」「評価制度」「キャリアアップ」

本調査では「ゆるブラック」を改善するために必要な取り組みについても調査。「福利厚生の充実(31.3%)」「明確な評価制度(30.7%)」「キャリアアップが見込める(29.0%)」が上位に挙げられた。

また「ゆるブラック」を改善することに有効な点として挙げられた「評価制度」について、自身の職場におけるその有無を尋ねた結果、評価制度が「ある」と回答したのは55.0%に。さらに、その評価制度に「納得している(「納得している」「どちらかと言えば納得している」の合計)」のは33.9%であったことが判明した。

調査概要

調査機関:株式会社識学
調査対象:20歳~59歳の会社員
有効回答数:スクリーニング 2353サンプル/本調査 300サンプル
調査期間:4月12日~4月13日
調査方法:インターネット調査
出典元:【“ゆるブラック”に関する調査】 あなたの職場は“ゆるブラック”?…「そう思う」37.8% (株式会社識学)
※本調査では、小数点第2位を四捨五入しているため、数字の合計が100%とならない場合がある

まとめ

同社は本調査結果を振り返り「“ゆるブラック”だと感じている社員の半数近くが「評価制度」がないと回答し、「評価制度」があったとしても、その「評価制度」に6割強の方が納得していないと回答していることからもわかるように、やはり「明確な評価制度」を構築していくことが“ゆるブラック”を改善する大きな近道といっていいでしょう」とコメント。明確な評価制度は社員の成長実感にもつながるものとして、導入を促した。

自身の職場を「ゆるブラック」だと感じる理由には「収入」「やりがい」「昇給」が挙げられており、その背景に評価制度の不足や納得感の弱さがあると考えられる。現状の評価制度の見直しや、新たな制度の導入を検討する機会としていただきたい。