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中堅社員の6割は育成体制に成長実感「なし」自分だけの人材育成計画やフォローを望む声

2024.05.15

株式会社エフェクト(所在地:東京都中央区、代表取締役:石井住枝)は、企業の中堅社員(30〜40代)を対象に「中堅社員からみた企業の人材育成の実態」に関する調査を実施。同社は2024年2月に実施した「中堅企業の人事が抱える人的資本経営に関する課題(※)」で、注力したいと考えながらも課題が多い実態を明らかにしていた。今回は、経営者や人事の課題に対し、現場の社員はどのように感じているのかを明らかにすべく、調査を実施した。

※出典元:株式会社エフェクト

調査概要

「中堅社員人材育成の実態」に関する調査
調査期間:2024年4月18日~2024年4月19日
調査方法:リンクアンドパートナーズが提供するPRIZMAによるインターネット調査
調査人数:1007人
調査対象:「企業の中堅社員(30〜40代)」と回答したモニター
調査元:株式会社エフェクト
モニター提供元:ゼネラルリサーチ
出典元:株式会社エフェクト

社員が求める「企業研修」とは?育成体制に成長を感じられない社員が約6割

社員が求める「企業研修」とは?育成体制に成長を感じられない社員が約6割

本調査結果をみると「人材育成体制に対し、成長を感じているか?」との質問に「とても感じている(4.9%)」「ある程度感じている(34.3%)」「あまり感じていない(38.4%)」「まったく感じていない(22.4%)」と、約6割が成長実感を得られていない現状が明らかになっている。

同社が前回実施した調査では、約6割の経営者・人事担当者が「適切な人材育成体制が構築できている」と回答しているという。育成を受ける側の社員とはギャップがあるようだ。

また、自身のスキル・能力向上のために会社に求めるサポートとしては「キャリアアップのための自分だけの人材育成の計画(34.8%)」「研修前後のフォロー(34.5%)」が上位に並んでいる。

続いて同社は、向上したいと考えているスキルについても質問。その結果「問題解決力(35.4%)」「決断力(22.0%)」「時間管理力(19.2%)」が多く挙げられたという。

研修でモチベーションが上がらない理由「受講する目的が不明確だった」

研修でモチベーションが上がらない理由「受講する目的が不明確だった」

なお、現場で研修の効果については「大いに役に立っている(90%以上)(10.3%)」「時々、効果がある(70%程度)(69.7%)」「あまり効果が感じられない(50%程度)(19.4%)」「まったく実感できなかった(0.6%)」との回答が寄せられた。

具体的には「段取力が向上し、生産性が向上した(29.6%)」「関係者との連携がスムーズになり、生産性が向上した(29.0%)」「工程管理がスムーズにできるようになった(24.1%)」などに効果を感じる人が多いようだ。

また「研修を受講したが、効果が感じられず、モチベーションが上がらなかったことはありますか?」との質問には、約半数が「研修を受講したが、効果が感じられなかった」と回答。

さらにその理由として「受講する目的が不明確だった(47.0%)」「受講が義務的に感じた(39.4%)」「どのような仕事に対して効果があるのかわからない(36.0%)」が多く挙げられている。

最後に同社は「企業研修で自身の成長や生産性向上のためにどのようなスキルが必要ですか?(複数回答可)」と質問。その結果「問題解決能力開発(29.1%)」「マネジメント研修(23.9%)」「セルフマネジメント研修(21.8%)」に回答が集まった。

まとめ

本調査では、多くの中堅社員が企業研修に効果を感じられていない実態が明らかになった。特に、受講目的が不明確であったり、義務的な受講になってしまうと、モチベーションの低下につながるようだ。

同社は本調査結果に対して「キャリアプランのサポートを会社に求めている中堅社員も多く、企業は今後、中堅社員に対してどのようなキャリアアップが必要なのか、どのようなスキルを向上させたいか、という点に向き合って行く必要があります。人的資本経営の方向性を明確に示しながら、個々の進化に合わせた人材を中心とした経営がますます求められているのではないでしょうか」とコメントしている。

画一的な研修を実施するのではなく、社員一人ひとりの考えるキャリアや身に付けたいスキルに合わせた計画・実施ができるよう、今後の人材育成計画について改めて検討してみては?