掲載希望の方 オフィスのミカタとは
従業員の働きがい向上に務める皆様のための完全無料で使える
総務・人事・経理・管理部/バックオフィス業界専門メディア「オフィスのミカタ」

オフィス環境に世代間のギャップ? 働き方とオフィス2024【イトーキ中央研究所調査】

2024.05.24

株式会社イトーキ(本社:東京都中央区、社長:湊宏司)は、全国の正社員・経営者約5000人を対象に働き方・オフィス環境に対する意識と満足度向上要因をまとめた「働き方とオフィス2024」を公開。中長期視点でワークスタイルやワークプレイスのあり方についてリサーチを行うイトーキ中央研究所は、本調査結果から新しい働き方の導入や働く人のエンゲージメント向上のための環境づくりにおける課題とヒントがうかがえると報告した。ここでは調査結果の概要についてお伝えする。

調査概要

働く人の意識調査「働き方とオフィス2024」
調査対象:47都道府県の20歳~59歳の経営者・正社員
回答者数:5359人
調査形式:インターネット調査
調査期間:2024年4月1日~4月3日
調査主体:株式会社イトーキ 中央研究所
出典元:イトーキ中央研究所、働く人の意識と職場環境満足度向上要因をまとめた「働き方とオフィス2024」を公開(株式会社イトーキ)

リモートワークは前年比6.8%減 オフィス満足度が出社意欲に影響

リモートワークは前年比6.8%減 オフィス満足度が出社意欲に影響

本調査によると、1日以上リモートワークしている人の割合はコロナ5類以降(2023年5月)で26.7%、2024年は19.9%となり、昨年から6.8%減少した。一方で毎日出社は80.1%とコロナ以前の水準(83.2%)に戻っており、オフィス回帰の流れが明確になったようだ。

同研究所は、コロナ前は業務遂行が主な出社の目的であったが、昨今は対面ならではのコミュニケーションやコラボレーションを出社の目的とするケースが増えてきているとして「出社の意義」がコロナ前後で変化していることを指摘した。

続いて本調査では、出社への意欲について質問。その結果、いつも前向きに出社している人の割合は全体で21%となった。同研究所はオフィス満足度への回答とクロス集計を実施。その結果「オフィス環境に満足しているか」の質問で「満足している」と回答した人では2倍以上の55.3%となり「やや満足している」と回答した人では約1.5倍の31.1%となったことを報告した。

オフィス環境の満足度向上に必要なのは?

オフィス環境の満足度向上に必要なのは?

本調査では、満足度を向上させるために必要なスペースは「1人で集中するスペース」「個人でのリフレッシュスペース」「遮音ブース・スペース」と、個人が主体のスペースがトップに並んでいる。

同研究所によれば、以前はコミュニケーション機能のスペースが上位に選ばれていたという。同研究所は要因のひとつとして、働き方の変化がオフィスに求められる機能にも影響しているとの考察を示した。

また、オフィス満足度の肯定回答(満足している・やや満足している)37.9%のうち、世代別では20代が高く年齢があがるほど満足度が下がるとの結果に。このことから同研究所は、世代間でどのような差があるか理解し反映する施策を考えることを推奨している。

まとめ

本調査結果からは、オフィス環境への満足度を高めることが、出社意欲とエンゲージメントの向上につながることがうかがえる。コロナ禍を経てオフィスに求められる機能にも変化が生まれていること、世代によって満足度を感じるポイントが違うことに注目しながら、オフィスの在り方を見直してみてはいかがだろうか。

同社執行役員で同研究所上席研究員の二之湯弘章氏は、世代間のギャップのひとつとして「コミュニケーションスペースへの要望」を例に挙げ「20代ではコミュニケーションスペースの要望が高いですが、40代以上はそれほど高くありません。ここにはオフィスで会話したい若手とそこを重視しないミドル層の壁が見えてきます。もし、若手の定着率向上が課題であれば解決の糸口になるかもしれません」とコメントしている。

自社の課題とも照らし合わせながら最適なオフィス環境を作ることで、より効果は高まるだろう。ぜひ参考にしていただきたい。