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経理担当者の7割以上が「入金消込業務」に課題ありと回答 費やす時間は平均170時間以上

2024.05.24

働き方を変えるDXサービスを提供するSansan株式会社のインボイス管理サービス「Bill One」では、入金消込業務に携わる690名の経理担当者を対象に「入金消込に関する実態調査」を実施。相手先から自社の銀行口座への入金があった際、入金金額と請求金額を突合し、入金額が正しいことを確認できたら会計処理を行う「入金消込業務」について、経理担当者が抱える課題や負担を明らかにした。

調査概要

入金消込に関する実態調査
調査方法:オンライン上でのアンケート調査
調査地域:全国
調査対象:請求書を取り扱う業務を担当する経理担当者690名
調査期間:2024年4月16日~2024年4月19日
調査企画:Sansan株式会社
出典元:Sansan、「入金消込業務に関する実態調査」を実施~経理担当者の7割以上が課題ありと回答。自社口座への入金確認は約8割が目視~(Sansan株式会社)

調査実施の背景

企業間の取引では、商品やサービスを販売した際に、その対価となる金額を売掛金として処理し、金銭を請求書に基づき、後日回収するケースが一般的だ。今回同社が調査を実施したのは、その相手先からの入金を確認し、入金金額と請求金額を突合して入金が正しいことを確認、それを仕訳として反映させる「入金消込業務」について。正しい金額が支払われているかどうかを一件ずつ確認するため、企業としてはとても手間のかかる業務である。

経理の人手不足が顕著となる中、手間のかかる入金消込業務に経理部門がどのような課題を抱えているのか、その実態を明らかにすべく調査を行った。

月に費やす時間は平均170時間以上 担当者の7割が課題感

月に費やす時間は平均170時間以上 担当者の7割が課題感

同社はまず入金消込業務の件数について質問。その結果、一社あたり月間で平均2524件も発生しており、従業員数が1001名以上の企業では月間で5441件にのぼることがわかった。

また業務時間について「一社あたりの入金消込業務に携わる人数」×「一人あたりの入金消込業務の所要時間」を掛け合わせて算出。その結果、月間で173時間、大企業(従業員規模1001名以上の企業)では446時間と2倍以上の時間を費やしている実態が明らかになった。

さらに、経理担当者690名に対して入金消込業務における課題を感じているか尋ねる項目では、71.7%が「課題を感じている」と回答している。

最も課題を感じているのは「振込名義人と請求先名の突合に手間がかかる(24.2%)」「複数件の請求分を合算して入金された場合の確認が困難(19.4%)」「顧客からの一部入金や過不足金の発生時の対応が困難(17.6%)」が上位となった。

8割以上の企業が目視確認 保有口座は平均17.3件

8割以上の企業が目視確認 保有口座は平均17.3件

続いて同社は、自社においてどのように入金確認を行っているか質問。その結果、88.0%が「目視で確認を行っている」と回答しており、いまだアナログな確認方法が大多数であるという実態がうかがえる。

なお同社によれば、一社あたりの入金用口座保有件数は平均17.3件となっている。「用途ごとに区別をするため(38.3%)」「顧客ごとに専用の口座を使い、入金の識別を容易にするため(32.1%)」「顧客ごとに口座を分け、入金の識別を容易にするため(30.3%)」といった理由で複数の入金用口座を保有していることがわかった。

まとめ

件数が多くアナログな対応が主流となっている入金消込業務は、経理担当者の大きな負担となっているようだ。同社は2024年8月から入金消込業務の課題を解決するサービスの提供を予定(※)しており、月次決算の加速を後押しするとしている。

月次決算は業績をリアルタイムで管理し、年度計画を立てて利益を予測することができ、業績アップに向けた重要な業務となる。効率的に取り組むことで、よりタイムリーな経営判断が可能となるだろう。ツールの活用も含め、効率化への取り組みを改めて検討する機会としてみてはいかがだろうか。

Sansan株式会社「インボイス管理サービス『Bill One』が、請求書受領から請求書発行・経費精算にサービス領域を拡大」(2024年5月21日発表)