9割が新リース会計基準の対応には契約書の管理が重要と認識 何に不安を感じている?TOKIUM調査
支出管理にまつわるクラウドサービスを提供する株式会社TOKIUM(本社:東京都中央区、代表取締役:黒﨑賢一)は、2024年9月13日に公表された「リースに関する会計基準(以下:新リース会計基準)」に関する実態調査を実施した。2024年9月13日に公表された新リース会計基準により、2027年4月1日以降に開始する事業年度から、該当企業はこの基準にもとづいて会計業務を行う必要がある。そこで同社は、新リース会計基準への対応について、何を重要視しているか、どんなことに不安を抱いているかを明らかにした。
※適応対象企業:上場企業(またはその子会社・関連会社)、未上場かつ資本金5億円以上または負債総額200億円以上の企業(またはその子会社・関連会社)
調査概要
調査期間:2024年11月6日~2024年11月8日
有効回答数:1048人
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国の新リース会計基準の適応対象となる企業で経理・財務業務に携わる従業員
出典元:TOKIUM、「新リース会計基準に関する実態調査」を実施(株式会社TOKIUM)
対応のために重要なのは?
本調査では、新リース会計基準の適用に向けて「契約書の管理をすることが重要」と回答した人が90.6%となり、多くの人が新リース会計基準への対応のために契約書の管理が不可欠であると認識していることが判明した。
一方で、16.7%の企業では「契約書が適切に管理できていない」と回答したという。契約書が適切に管理できていない要因としては「紙と電子の契約書が混在しており、必要な書類が見つけにくい(47.4%)」「契約書管理のルールや手順が整備されていない(39.4%)」が上位に並んだ。
8割以上の人が適用後の業務に不安 最も不安を感じていることは?
また同社は、新リース会計基準適用後の業務に関して、80.4%の人が「不安を感じる」と回答したことも報告。
適用開始後の業務で特に不安に感じることとして「該当する契約書の正確な識別(69.6%)」「リースの識別や仕訳処理にかかる手間が増えること(51.1%)」「契約書から必要な情報を正確に抜き出し、Excelや管理システムに入力する作業(37.7%)」が上位に挙げられている。
まとめ
多くの人が新リース会計基準の対応にあたって契約書の管理が重要だと認識しているにもかかわらず、適切な管理ができていないとかじる人が一定数存在することが明らかになった。
新リース会計基準に対応するためには、リース取引に該当する可能性のある契約書の精査が必要だ。同社はクラウド上で紙と電子の契約書を一元できるサービスを提供しており、契約書管理の効率化に寄与するとしている。
担当者の多くが不安を感じている「該当する契約書の正確な識別」や業務負担の増加について、どのように対応していくか、社内で協議するきっかけとしていただきたい。
企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」等の公表(企業会計基準委員会)