掲載希望の方 オフィスのミカタとは
従業員の働きがい向上に務める皆様のための完全無料で使える
総務・人事・経理・管理部/バックオフィス業界専門メディア「オフィスのミカタ」

「退職代行からの通知」企業の3割が非弁行為の可能性から「取り合わない」 TSR調査

2026.04.22

株式会社東京商工リサーチ(以下:TSR)は3月31日~4月7日、インターネットで企業向けに「退職代行」についてアンケート調査を実施した。

調査概要

調査期間:2026年3月31日~4月7日
調査方法:インターネットでのアンケート調査
有効回答:6425社
出典元:「退職代行」からの連絡、企業の3割取り合わず 有給や退職日の交渉などの通知を3割が経験(株式会社東京商工リサーチ)
※資本金1億円以上を大企業、1億円未満(個人企業等を含む)を中小企業と定義。退職代行に関するアンケートは3回目。

「退職代行利用の退職」の経験、全企業で8.7%、大企業では21.3%

「退職代行利用の退職」の経験、全企業で8.7%、大企業では21.3%

本調査ではまずはじめに「2024年1月以降、貴社では「退職代行」業者を利用した従業員の退職がありましたか?(単一回答)」と質問。その結果、全企業では「正社員・非正規社員であった(1.5%:6425社中100社)」「正社員のみであった(6.4%:417社)」「非正規社員のみであった(0.7%:47社)」という結果になった。合計8.7%(564社)の企業が、退職代行を活用した従業員の退職を経験していた。

規模別では「大企業(21.3%:445社中、95社)」が2割を超えた。一方で「中小企業(7.8%:5980社中、469社)」は1割未満となり、大企業は中小企業の2.7倍多いことが明らかになっている。

なお、業種別では「宿泊業」が24.1%(29社中7社)で最多に。次いで、警備会社なども含まれる「その他の事業サービス業」が19.4%(154社中30社)で続いている。

3割の企業が「取り合わない」と回答

3割の企業が「取り合わない」と回答

続いて「貴社では弁護士や労働組合以外の「退職代行」業者から連絡があった場合、どのように対応していますか(想定していますか)?(単一回答)」と質問。

全企業では「業者を間に挟んで、従業員との退職手続きを進める(41.3%:4105社中1696社)」が最多だった。「非弁行為が含まれる可能性があるため取り合わない(30.4%:1248社)」という声も挙がっている。次いで「業者からの連絡内容に従う(28.2%:1161社)」が続いた。

「非弁行為が含まれる可能性があるため取り合わない」と回答した割合を規模別に見ると「大企業(21.9%:61社)」よりも「中小企業(31.0%:1187社)」で高い割合が示された。また、業種別の最多は「不動産業(38.9%:131社中51社)」で、次いで「運輸業(34.3%:166社中57社)」「建設業(34.2%:656社中225社)」が続くことも明らかになった。

まとめ

2026年2月、大手退職代行サービスの代表者らが、弁護士法違反の疑いで逮捕された。その際に「非弁行為」という用語とともに、退職代行事業がはらんでいるリスクが広く知られることとなった。本調査でも3割の企業が「非弁行為が含まれる可能性がある」として、「取り合わない」と回答している。実際に、退職代行から連絡を受けたことのある企業の3割が、「非弁行為に触れる可能性がある通知」を経験していた。

「退職代行」なる事業が台頭してきた背景には「退職を申し出ても受理してもらえない」といった、企業側に非があるケースの存在があった。しかし、「退職代行」が普及し始めると同時に「自分では退職したいといいにくい」といった利用者も出始めている。

「退職」には企業と従業員、双方に守るべき法律やルールが存在する。そのことを今一度、企業と従業員がお互いの認識を合わせておきたい。