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「令和の社員旅行」単価の上昇と目的の明確化が特徴 近畿日本ツーリスト調査

2026.05.22

近畿日本ツーリスト株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:永﨑安基)は、平成最後の年間データ2018年から社員旅行データを集計。令和における社員旅行の動向をまとめた。

調査実施の背景

同社は長年、さまざまな企業の社員旅行を企画、実施してきた。昭和、平成、令和と時代のニーズの変化に合わせて企画開発される社員旅行は、その時々の世相が反映されやすい特徴があると解説している。

さらに、2025年の帝国データバンクの調査(※)では、約半数の企業が採用・定着率向上を目的とした福利厚生の充実に前向きと回答。今後取り入れたい福利厚生のトップに社員旅行が挙げらた。このことから、改めて社員旅行の注目度が上がってきているとして、本調査の実施に至った。

福利厚生に関する企業の実態調査(株式会社帝国データバンク)

国内の社員旅行は2018年比の約7割水準まで回復

国内の社員旅行は2018年比の約7割水準まで回復

同社の発表によると、社員旅行はコロナ禍で大幅に減少。しかし、2023年以降は売上の回復が続いているという。特に国内旅行は2018年比で7割(70.5%)の水準まで回復していることが明らかになった。一方で、海外旅行は5割強(56.7%)にとどまっており、社員旅行の「国内回帰」の傾向が鮮明となった。

特筆すべき点として同社は「社員旅行の質」の変化を挙げている。参加者1人あたりの旅行代金(単価)は、海外旅行で約1.9倍(192.0%)、国内旅行でも約1.5倍(152.3%)と大きく上昇。2018年から2025年にかけての国内消費者物価指数(CPI)と比較しても、今回の結果は物価上昇を大きく上回る伸びだった。

企業側が社員旅行に対し「より高い付加価値」や「確かな成果」を求めるフェーズへ移行していることが示唆されたと、同社は解説する。

社員旅行への問い合わせ・相談増加の「3つの要因」とは?

同社はここ1〜2年で社員旅行に関する問合せや相談が増加傾向にあるとして、その要因を分析。下記の3つが主な要因になっている可能性があると解説している。

1点目は、リモートワークや拠点分散が進んだことで、社員同士が対面で交流する機会が減少したこと。改めて「リアルで集まる価値」が見直され、単なるレクリエーションではなく、チームの一体感醸成やコミュニケーション強化を目的とした社員旅行が増えていることがうかがえる。

2点目は、人材確保・定着が重要課題となる中で、社員旅行が福利厚生やエンゲージメント施策として再評価されている点。特に若手層の定着や部門間連携の強化を意識する企業ほど、目的を明確にした「令和型社員旅行」へ移行している印象があるという。

3点目には、企画内容の変化が挙げられた。従来の宴会中心から、体験型コンテンツや研修・合宿を組み合わせた“目的型”へ進化している。

同社はこうした傾向を受けて「今後も、社員旅行は『意味を持って実施する』方向へ変化しながら、一定のニーズが続くと見ています」とコメントした。

出典元:「社員旅行」最新動向発表 国内売上はコロナ禍前の7割まで回復、単価は約1.5倍に上昇~令和版・社員旅行の特徴も紹介~(近畿日本ツーリスト株式会社)

まとめ

コロナ禍を経て、社員旅行は単なるレクリエーションから、エンゲージメント向上やコミュニケーション強化を目的とした“意味を持つ施策”へと変化していることが明らかになった。リモートワークや拠点分散が進む中で、リアルな交流機会の価値が再認識されており、若手定着や部門連携強化を目的とした実施が目立つという。

組織課題の解決や企業文化醸成につながる設計が求められる時代において、注目を集めている「社員旅行」。施策検討の際にひとつの案として、本調査内容を参考にしたい。