高市首相「労働時間規制緩和の検討指示」約7割が肯定的 エン調査
政府が労働時間規制の緩和を検討する中、企業の人事担当者は制度変更をどのように受け止めているのか。エン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役会長兼社長:越智通勝)が運営する人事・採用担当者向け情報サイト『人事のミカタ』は、利用企業317社を対象に調査を実施。その結果、約7割が規制緩和を肯定的に評価。一方、健康被害や長時間労働の常態化を懸念する声も多く、制度運用への慎重な対応を求める実態が明らかになった。
調査概要
調査方法:インターネットによるアンケート
調査対象:『人事のミカタ』を利用する企業
調査期間:2025年12月9日~2026年1月25日
有効回答数:317名
出典元:317社に聞いた「労働時間規制緩和」の意識調査 高市首相の「労働時間規制緩和」検討指示、約7割が肯定的。 一方で、約2割が否定的。「健康被害」「長時間労働を評価する風土への逆戻り」を不安視。(エン株式会社)
約7割が規制緩和を肯定的に評価、柔軟な働き方に期待
本調査では、高市首相による労働時間規制緩和の検討指示について68%が「良いと思う」と回答。理由として「働きたい人がより多く働ける」「収入やキャリアアップにつながる」「職種によっては現行制度が足かせになっている」といった声が挙げられており、働き方の柔軟性向上への期待がうかがえる。
一方で、26%は規制緩和に否定的な考えを示した。「健康被害への懸念」や「長時間労働を評価する風土への逆戻り」「本人の意思に反して長時間労働を求められる可能性」などを不安視する声が寄せられた。
制度変更の懸念点「長時間労働」「人件費増」
続いて、規制緩和が実施された場合の影響について質問。27%が「自社の運営に支障が出る」と回答した。想定される影響としては「長時間労働の常態化(52%)」「意欲ある社員の収入増(51%)」「人件費の増大(50%)」が5割超で上位に並んだ。
また、現在の残業時間については「ここ数年で減少傾向」と回答した企業が40%に上った。その理由として「残業を制限している」「定時退社を前提に業務を指示している」といった企業側の取り組みが挙げられた。
働き方改革によって残業削減を進めてきた企業ほど、制度変更による影響を慎重に見極めようとする姿勢があるようだ。
まとめ
本調査では、労働時間規制の緩和について約7割の人事担当者が肯定的に捉える一方、約2割は健康被害や長時間労働の常態化を懸念。制度への期待と不安が併存している実態が明らかになった。
多くの企業では、「働き方改革」により残業時間の削減に取り組んできた経緯がある。規制緩和が実現した場合でも、これまでの「働き方改革」とのバランスをどのように保つかが重要な課題となりそうだ。
規制緩和の動向に注視すると同時に、過重労働を防ぎながら、生産性向上につながる制度設計について検討を進めたい。









