「令和8年熊本地震」震度6弱以上の被災地域1万5374社 TSR調査
株式会社東京商工リサーチ(以下:TSR)は、令和8年熊本地震で震度6弱以上を観測した熊本県内13自治体に本社を置く企業を分析した。対象企業は15374社、判明分の売上高は2兆9547億円、従業員数は10万9132人に上り、製造業やサービス業を中心に幅広い産業への影響が懸念されている。
被災地域に15374社 製造業の売上高が3割超
調査対象となったのは熊本市南区や八代市、宇城市、合志市など震度6弱以上を記録した13自治体に本社を置く企業で企業数は15374社だった。このうち熊本市南区が4152社、八代市が3219社、宇城市が1492社、合志市が1466社と、4地域で全体の約7割を占めた。
判明した売上高の合計は2兆9547億円で、産業別では「製造業:9255億円(構成比31.3%)」が最多に。次いで「サービス業他:7016億円(23.7%)」「卸売業:4259億円(14.4%)」が続いている。近年投資が進む半導体関連をはじめ、地域経済への影響は広範囲に及ぶ可能性がありそうだ。
なお、15374社の主な業種では、最多が「総合工事業(1575社)」で、従業員数は8671人、売上高は2439億円となっている。
従業員は10万人超 ライフライン復旧が地域経済のカギ
対象企業の従業員数は10万9132人。産業別では「サービス業他:4万2823人(39.2%)」が最多だった。次いで「製造業:2万1159人(19.3%)」「建設業:1万7318人(15.8%)」が続く。業種別では社会保険・社会福祉・介護事業、医療業、総合工事業で多くの雇用を抱えていることも分かった。
地震の影響により高速道路の寸断や鉄道の運休、小売店の休業、停電・断水などが発生。物流やサプライチェーンへの影響も懸念される。地域の産業活動を維持するためには、ライフラインや交通網の早期復旧が重要となるだろう。
出典元:震度6弱以上の被災地域の企業数1万5,374社 売上合計2兆9,547億円、従業員数10万人以上(株式会社東京商工リサーチ)
まとめ
今回の調査では、令和8年熊本地震において震度6弱以上を観測した地域に15374社、売上高約2兆9547億円、従業員数10万人超の企業が集積していることが判明。大規模災害が地域経済やサプライチェーンに与える影響の大きさが改めて示された。被災企業だけでなく、取引先や物流網の寸断によって全国の企業活動へ影響が及ぶ可能性もある。
事業継続計画(BCP)や安否確認体制、備蓄品の管理、人事による従業員の安全確保や柔軟な勤務体制の整備、経理による資金繰りや災害時の保険・補助金対応など、それぞれが担う役割を平時から整理しておくことの重要性が、改めて示唆されたといえるだろう。直近の課題としては今回の地震による、サプライチェーンの見直しや重要取引先の被災リスクを把握するなど、調達・事業継続の観点も含めた対策が求められる。
企業の事業継続と従業員の安全を守るためにも、バックオフィス部門の連携のもと、組織全体で災害に備える体制づくりを進めたい。














