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ソーシャル・スタイル「エクスプレッシブ」型社員の特徴と効果的な対応【なぜ今、対人スキルが求められるのか?  Vol.2】

2024.09.26

第1回では、「なぜ今、対人スキルが必要なのか?」や対人スキルを高めるために有効なソーシャル・スタイルの概要についてご紹介しました。
第2回~第5回は、各スタイルの特徴と効果的な対応についてより詳しくお伝えしたいと思います。今回は、エクスプレッシブ(直感型)です。

第1回コラムはこちら!

エクスプレッシブの特徴

会議の場面を思い浮かべてください。身振り手振りを交えながら、表情豊かに、時に冗談も言いながら、自分の意見をはっきり言う人はいませんか?
みなさんの周りにそんな人がいたら、その人はきっとエクスプレッシブです。
エクスプレッシブの人は、自分の意見を主張し、感情も率直に表します。喜怒哀楽のどのような感情も、抑制せずに周りに伝えますので、周囲から見ると4つのソーシャル・スタイルの中でも最もわかりやすい人と言えます。

〇情熱的でエネルギッシュ:エクスプレッシブの人は、熱くて、エネルギーにあふれています。自分の感情や考えを率直に表現し、人に対しても非常にオープンです。彼らはポジティブなエネルギーを周囲に与え、集団を鼓舞することが得意です。職場のムードメーカーになっている人も多いですね。

〇社交的:社交性が高く、話好きです。新しい人と出会うことを楽しみ、人間関係を築くことに長けています。ある人と親しげに会話しているなと思っても、初対面なんてこともよくあります。また、複数の人と協力してチームで仕事を進めることを好みます。どちらかというと、「一緒にやろうよ」と、自分のチームに多くの人を巻き込んでいくタイプです。

〇創造的で革新的:エクスプレッシブの人は、クリエイティブで革新的な思考を持っています。新しいアイデアを生み出すことに情熱を持ち、過去の実績や既存の枠にとらわれず、斬新なアプローチを模索します。彼らはビジョンや夢に基づいて目標を設定し、その達成に向けて行動します。「何かおもしろいことない?」と周囲に問いかけることも多いようです。

〇最後は直感で決める:エクスプレッシブの人は、意思決定において直感を重視します。データや事実に基づいた論理的なアプローチよりも、感情や感覚に基づいて決断を下すことが多いのが特徴です。このため、決定が速く、迅速に行動に移すことができる一方で、時にリスクを伴うこともあります。買い物で衝動買いが一番多いのもエクスプレッシブと言われています。

〇リスクを恐れない:リスクを恐れず、挑戦する性質があります。新しいプロジェクトや困難な課題に積極的に取り組み、失敗を恐れずに行動します。このため、ビジネスやプロジェクトにおいて革新的な成果を生むことができる一方で、時にはリスクが高すぎる決断をしてしまって、大失敗をすることもあります。しかし失敗しても立ち直りが早いのもエクスプレッシブの特徴です。「まあ、いいか!」とすぐに前を向くことができます。

エクスプレッシブの強みと弱み

〇強み
・イノベーションや創造性を引き出す
・人を鼓舞し、チームの士気を高めることができる(ムードメーカー)
・自己表現が豊かで、強力なビジョンを持つリーダーシップ

〇弱み
・リスクを過小評価しがちで、現実的な制約や条件を軽視する傾向がある
・直感に基づいた意思決定が、時に論理性を欠く
・仕事の細部に注意を払わず、うっかりミスがあったり、大局的な視点に偏ったりしがち

エクスプレッシブへの効果的な対応

エクスプレッシブな人と効果的にコミュニケーションをとるためには、彼らの特徴を理解し、適切な対応をすることが重要です。以下に、エクスプレッシブの人に対する効果的な対応方法を紹介します。

〇オープンで積極的なコミュニケーション:エクスプレッシブの人は、オープンで積極的なコミュニケーションを好みます。彼らの感情やアイデアを尊重し、積極的にフィードバックを提供することが大切です。また、会話を楽しむことが重要であり、できるだけ彼らが表現することを歓迎するような環境を作ると良いでしょう。「それいいね!」という感じです。

〇ビジョンやアイデアを共有する: エクスプレッシブな人々は、ビジョンやアイデアを共有することを好みます。彼らの意見や提案を受け入れ、共に考え、発展させることが重要です。また、「〇〇なんてできたら最高だよね!」と、自分自身のビジョンや計画を彼らと共有することで、彼らの興味を引き、協力を得ることができます。

〇クリエイティブさや自由な発想を尊重する:クリエイティブさや自由な発想を尊重し、彼らの発想力を引き出すことが効果的です。厳密で細かなルールや制約を設けるよりも、柔軟なアプローチを取ることで、彼らが持つ創造性を最大限に発揮させることができます。
「遠慮なく意見してね。」「枠を取っ払って、自由に考えましょう!」という関わり方が有効でしょう。

〇迅速な行動をサポートする:エクスプレッシブの人は、せっかちで行動が早いため、決定を引き延ばさずにすぐに行動に移すことが求められます。彼らが直感的に判断を下す場面では、サポートを提供し、迅速な対応ができるように環境を整えることが重要です。「それはいい考えだ。すぐやろう!」という感じです。

〇リスク管理をサポートする:エクスプレッシブの人はリスクを取る傾向がありますが、そのリスクを適切に管理できない傾向があります。彼らのアイデアや業務に対してリスク分析を行い、現実的なリスクマネジメントの計画を提供することで、彼らの大胆なアプローチを実現可能なものにすることができます。「〇〇についてもケアしておいたほうがいいね」という働きかけを意識するといいでしょう。

〇共感を示し、関係を深める: 共感を示し、彼らとの人間関係を深めることが効果的です。エクスプレッシブの人は、人間関係を大切にするため、共感的な態度を持つことで信頼関係を築きやすくなります。「さすが〇〇さんですね。」「私もまったく同感です!」と、彼らの感情に寄り添い、支える姿勢を持つことで、良好な関係を構築できます。

上記の通り、エクスプレッシブの人と効果的なコミュニケーションや協力関係を築くためには、彼らの夢や情熱、クリエイティブなアイデアを理解し、尊重することが大切です。
彼らの強みを引き出し、弱みを補完するアプローチを取ることで、より良い成果を生むことができるでしょう。また、彼らとの人間関係を深めることで、強力なパートナーシップを築き、新しいことにチャレンジすることも可能です。

次回は、アナリティカルについてご紹介します。