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企業のハラスメントを徹底解説。対策でハラスメントをなくそう

2019.06.27

 企業に勤めるうえで、あらゆるハラスメントは大きなリスクとして存在している。自分が被害に遭わなかったとしても、どこにでもハラスメントは存在しており、毎日誰かが被害に遭っていると言えるほど事例も多い。また、ハラスメントはどのような企業においても起きる可能性があることも根深い問題となっている。

 ハラスメントには様々な種類があり、代表的なものを挙げると「パワハラ」「マタハラ」「ケアハラ」「セクハラ」「就ハラ」など数多くのハラスメントが存在する。それぞれの特性を深く理解しなければ、企業として適切な対策を行えない。

 では、あらゆるハラスメントはどういった特性があり、どのように対策を講じればいいのだろうか。ここでは、ハラスメントの内容と原因、対策について詳しく見ていく。

こんなにある”ハラスメント”の種類

 ハラスメントの種類は数多く存在するが、今回は代表的な「パワハラ」「マタハラ」「ケアハラ」「セクハラ」「就ハラ」について解説していく。それぞれのハラスメントがどういったものなのか、まずは特徴を一つひとつ見ていこう。

【パワハラ(パワー ハラスメント)】
 パワハラは、職場での権限や職位が高い者が低い者に対して、様々な嫌がらせをする事を意味する。罵倒や恫喝、精神的に追い詰めるなど様々な手法で嫌がらせの相手を退職に追い込み、精神的な病を発症させるなどの問題に直結する。

 パワハラについては取り締まり対象となる法律はない。しかし、パワハラを企業として放置することはできない。企業の信用を引き下げるとともに、悪い評判が相次ぐようになるためだ。そのため、今後、労働契約法などで罰則が強化される可能性が非常に高い。

 パワハラと似たハラスメントでは、「モラハラ」と呼ばれるものもある。こちらは、相手の立場や性格などの尊厳を著しく傷つけ、パワハラと同じく心身を追い詰めていく。職場内でのいじめは「モラハラ」といえる。

【マタハラ(マタニティ ハラスメント)】
 マタハラは、妊娠・出産となった人や育児休業等を行った人物に対して嫌がらせを行うことを指す。例えば、育児休業を利用するだけで、退職を促すなどの行為はマタハラとなる。また、妊娠・出産などによって体調や容姿が変化することもあり、仕事の効率が変わることも多い。そういったささいな変化に対して非常に攻撃的な言動を繰り返すこともマタハラといえるだろう。

 もっとも労働基準法や男女雇用機会均等法などに触れる可能性の高いハラスメントであり、過去の判例をみてみると、解雇の無効や損害賠償まで支払う事態に発展したものもある。

【ケアハラ(ケア ハラスメント)】
 ケアハラは、企業としてそういった制度があるものの、介護休業制度の利用を行う人に対して嫌がらせをするものを指す。例えば、休業状態でなくても様々な事情で残業が行えない、5日間の出勤が難しいなどといった場合、待遇をアルバイトやパートに降格させることや解雇することはケアハラだと判断できる。また、介護休業を認めない、制度利用者に対して嫌がらせを行うなどもケアハラといっていいだろう。

 ケアハラは育児介護休業法に抵触する。そのため、法律的にも罰則があり、解雇の無効や賠償金の支払いなどに発展した判例がいくつもある。

【セクハラ(セクシュアルハラスメント)】
 職場に関連する性的な言動の全てがセクハラにあたる。上司から部下への言動、同僚への言動などが含まれ、性的な関係の強要・誘い、身体への接触などがセクハラの具体例だ。

 セクハラは男女雇用機会均等法に抵触する。人権問題にも抵触したうえで、職場内で仮にセクハラが起きた場合法的な対処を行うことも可能だ。加えて、損害賠償を請求することも可能であり、被害者が直接名乗り出なくても周りの人々が証拠を立証することでセクハラの事実を裁判所に認めさせたという判例もある。

【就ハラ(就活セクハラ)】
 就ハラは、就活を行っている学生に対して、企業の社員が性的な関係を迫ったり、嫌がらせを行うことを指す。就ハラに関しては、最近になってやっとハラスメントの内容が表に出ることが多くなってきた。逮捕者が相次いだのが、近年になってからが多いためだ。

 また、女性だけでなく男性にも就ハラはあてはまる。からかいを含めた性的な冗談は就ハラにあたり、男女ともに見えにくい被害であるものの、会社の信用を著しく下げるハラスメントであることから強く意識した対策が必要だ。


 5つのセクハラは、あてはまる法律・対応が異なる。しかし、どれも企業にとっては大きなリスクであり、個人の倫理観などに頼るだけでは防げないのが現状だといえるだろう。そのため、企業としても具体的な対策を行う必要がある。

ハラスメントが横行する原因

 ハラスメントが発生する原因は、立場の変化や価値観の違いなどによるものだ。例えば、セクハラやパワハラは、職場の環境の違いをふまえたうえで、個人の価値観によってコントロールされている場合が多い。他のハラスメントも、自分と相手の違いや立場の ”優位性” を前提に働きかけるものだ。

 企業体として、同じ目標を掲げて活動していても、人によって能力は異なり、体調によっては労働環境に合わせられない場合もある。そういった人々を守る環境を企業が作れなければ、ハラスメントはいつまで経ってもなくならい。

 ハラスメントが起こる理由を明確にしたうえで、企業としてどのように対策を行うのかが非常に重要となる。環境は常に変化するものであり、人の立場やコミュニケーションのあり方も変化していく。その中で、個人の価値観に任せるだけではハラスメントは防ぐことができない。

 立場の弱さにつけこむものが圧倒的に多く、採用や労働も含めて人に評価される立場である人達は基本的にハラスメントに抵抗することが難しい。そのうえで、具体的な対策ができていない企業の社員はハラスメントを起こしやすいといった悪循環も生まれているのが現状だ。

有効なハラスメント対策

ここでは、ハラスメントに対する有効な対策をみていこう。

1.実態の調査
 自社内でどういったハラスメントが起きているのか状況を確認する。相談窓口やアンケートといった方法によって、職場のハラスメントの実態を把握することが目的だ。実際に、ハラスメントが起きていなくても、ハラスメントが起こるリスクも考慮したうえで調査を行おう。ハラスメントがどのような法律に抵触し、企業にとってどのような不利益をもたらすのかも、この段階で明確化することが重要だ。

 また、実態の調査を行った後には、ハラスメントに対する規定を作ったり、管理職やリーダーを設定して、ハラスメントに対する教育を行うことが有効な対策となる。加えて、経営者が率先して情報発信をする、外部の講師を招いた研修を定期的に行う、などといった取り組みも非常に効果があるだろう。

2.問題の解決
 問題の原因を把握した後は、それを解決することが重要となる。企業としてそういった体質なのか、個人によってその環境が生み出されているのか、では全く対処方法が異なる。

 また、問題の解決にあたっては判例などを示したうえで教育を行い、職場の環境を変えていく必要がある。例えば、人材として仕事は優秀であるものの、モラハラやパワハラといった言動が見られる個人に対して、注意や教育を行うといった取り組みが重要だ。そういった人材がいることによって、職場の生産性が下がり、仮に仕事のできるリーダーだったとしても企業の悪評に直結する。

 そのようなケースで、改善がみられない場合は規定に沿った重い処分を科し、企業としてもハラスメント対策に力を入れていることを伝えるのも重要だ。企業の大きさに関係なく問題は起きるリスクがあるため、社会から批判される問題となる前に対処することが重要となるといえるだろう。

3.改善を重ねる
 一度作った規定は絶対のものではなく、ハラスメント問題に関しては柔軟に変えていく必要がある。働き方に多様性があるように、ハラスメント問題も様々なケースから発展する場合も多い。自社だけで改善できない場合は第三者機関を頼るといった方法もあり、そういった方向から問題を解決するといった発想も重要だ。

 また、ハラスメント問題はコミュニケーションの不足でも起こりえる。そのため、コミュニケーションの取り方などに対しても教育を行っていく必要があり、企業全体として生産性をあげる取り組みが、ハラスメントを撲滅することにつながるといえるだろう。

まとめ

 ハラスメントは、具体的な対策を行っていない限りいつでも起こる可能性がある。特に、ハラスメントに対する教育体制が整っていない場合、個人の倫理観や価値観に任せていることになる。そのめ、リーダーとなる個人のあり方によってハラスメントが生まれる可能性が非常に高い。そういった企業としての仕組みを改善することで、ハラスメントを撲滅することが可能となるだろう。

 また、ハラスメントは法令に抵触するものであり、個人はあらゆる行政機関に訴え出ることができる。そうなった場合、企業としての信用が地に落ちることになるというリスクも考慮していこう。