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【受験スケジュール付き】総務担当者必見 日々の業務やスキルアップに役立つ資格6選

2019.12.05

 総務の仕事は「労務管理」「社内規定管理」「福利厚生施策」「法務業務」など範囲が広く煩雑だ。そのため、さまざまな知識やスキルが求められる。求められる役割が大きいだけに、どういった知識を身に付けるべきか悩んでいる総務担当者も多いだろう。

 総務に必要な知識の習得のためには、業務内容に関連した資格の取得が効果的だ。ここでは、総務担当者向けに、日々の業務やスキルアップ役立つ資格6選を、受験スケジュールと共に紹介する。

衛生管理者 ~総務に携わる人が最初に狙う資格~

資格の概要
 労働安全衛生法で定められている国家資格。「職場環境の整備や改善、社員の健康管理を効果的に行い、過重労働や労働災害を防止すること」を目的にしている。常時50人以上の労働者がいる職場では、事業場専属の衛生管理者を選任する必要がある。そのため、職場環境の整備などを任されることの多い総務系担当者としては、まず取得しておきたい資格だ。試験には第一種(全業種可)・第二種(情報通信、金融・保険、卸売小売など制限あり)があり、労働者の安全を守るための作業環境管理や健康管理に関する知識が問われる。

受験スケジュール
 受験会場によって、受験日が異なる。郵便(簡易書留)の場合は第1希望日の2カ月前から14日前(消印有効)までに、センター窓口へ持参の場合は第1受験希望日の2カ月前から2営業日前までに、受験申し込みをする必要がある。

受験会場別の受験日

 

マイナンバー実務検定 ~数年前に新設された資格~

資格の概要
 2016年に施行されたマイナンバー制度の理解を深めるための資格。マイナンバー制度が開始された背景や制度の概要、取り扱い方などを習得することができる。総務担当者は、社会保険や税金の手続きをするために社員のマイナンバーを管理する機会も多いため、日々の業務で役立つ資格だ。1級~3級まであるが、総務担当者としては2級以上を目指すと良い。

受験スケジュール
 試験は、年に4回(6月、9月、12月、3月)実施されている。2019年度の残りの試験は、12月15日(日)と3月8日(日)に実施予定。3月の試験は11月14日(木)~1月30日(木)が申し込み期間となっている。

人事総務検定 ~総務としてのスキルアップにつながる資格~

資格の概要
 人事総務に関する知識や実務能力を身に付けるための資格。労働時間管理や職場の安全衛生、就業規則の整備、労災手続き、社会保険の手続きなどを体系的に習得することができる。総務としてのスキルアップのみならず、社会保険労務士といった上位資格を目指している社員にもおすすめの資格だ。1級~3級まであるが、総務担当者としては2級以上を目指すと良い。

受験スケジュール
 試験は、年に2回(3月と10月)に実施されている。1級と2級・3級で試験日程が異なる。2019年度は、1級が3月15日(日)、2級・3級がと3月8日(日)に実施予定。先着順で申し込みが締め切られるため、早めの受験申し込みが望ましい。

ビジネス実務法務検定試験 ~企業のリスク回避につながる資格~

資格の概要
 企業活動を行う際に不可欠な法律に関する知識を身に付けることができる資格。法律に関する知識は総務でも必要とされるため、日々の業務で活かせそうだ。また法律を正しく理解しておくことで、刑事責任や損害賠償といった企業のリスクを事前に回避することができる。1級~3級まであるが、総務担当者としては2級以上を目指すと良い。

受験スケジュール
 1級は年1回(12月)、2級・3級は年2回(6月と12月)、試験を実施している。東京オリンピックの影響を考慮し、2020年度上期の試験日程は調整中。2019年12月中旬頃に、詳細な日程が発表される予定だ。

中小企業診断士 ~変化の激しい時代を生き抜く資格~

資格の概要
 経営コンサルタントに関する唯一の国家資格。ビジネスに関する幅広い知識やスキルを身に付けることができる。総務担当者としてのキャリアが長くなると、経営などにに携わる場面も出てくる。そうした際、この資格を取得しておくことで、企業の財務・労務・生産・販売など経営全般にわたって調査分析に基づいたアドバイスすることが可能。経営について横断的視野で思考できる能力を身に付けることは、「キャリアアップ」「転職・就職」「独立開業」にとって、非常に大きな強みとなる。国家資格ということもあり、企業からの評価も高い資格の1つだ。

受験スケジュール
 例年、1次試験が8月初旬に、2次試験の筆記試験が10月下旬に、2次試験の口述試験が12月中旬に行われる。2019年度の1次試験、2次試験はすでに終了した。2020年度は、東京オリンピックの開催時期と重なるのを避けるため、7月中旬の土曜日・日曜日の2日間での実施を予定。詳細は、第1次試験実施日の4カ月ほど前に、中小企業診断協会協会のウェブサイトで公表される予定となっている。

社会保険労務士 ~さまざまな分野で活かせる国家資格~

資格の概要
 人事・労務管理、年金の専門家として、年金・医療・雇用保険などさまざまな分野で活躍できる人気資格。社会保険の加入手続や労働保険料の計算、社内の賃金台帳作成、確定申告、労働者等の福祉の向上、労働契約や就業規則の作成などの業務を行うことができる。採用から退職までの「労働・社会保険に関する諸問題」や「年金の相談」に応じるなど、業務の内容は広範囲。幅広い知識が身に付くため、将来の独立開業を見据えて取得する人も多い国家資格だ。試験範囲はかなり広く、難易度が非常に高い資格だ。

受験スケジュール
 例年、4月中旬から5月下旬にかけてが受験申し込み期間となっている。試験は、8月下旬に実施。2019年度の試験はすでに終了した。

まとめ

 総務担当者が日々担当している業務は、「労務管理」「社内規定管理」「福利厚生施策」など多岐に渡る。働き方改革の影響を受け、担当業務が増えてきていると感じる総務担当者も多いだろう。

 総務におすすめの資格としては、「衛生管理者」から「社会保険労務士」までさまざまな資格がある。日々の業務に活かせる資格や自身のスキルアップにつながる資格の取得を目指してみてはどうだろうか。