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今、話題の働き方「テレワーク」特集Vol.1 テレワーク中の社員のモチベーション管理と集中力を上げる方法<前編>

2020.04.22

 時間と場所にとらわれず、柔軟な働き方を実現する「テレワーク」。働き方改革の推進により、導入する企業も増加傾向にある。また、新型コロナウイルスの感染対策や東京オリンピック・パラリンピック時の通勤混雑対策の一つとしても注目を集め、実際に導入を始めた企業もあるのではないか。

 効果的に活用することで、さまざまなメリットが得られるテレワークだが、実際は導入に際して課題も多く、どのような対策を打てばよいのか検討中の担当者もいるだろう。今回の特集は、前編と後編に分けて、今注目の働き方「テレワーク」について見ていこう。今回の前編では、テレワーク導入のメリットと課題の他、テレワークを行う従業員のモチベーションや集中力低下の要因について解説していく。

目次

●テレワーク導入による効果
●テレワーク導入における課題
●テレワーク時におきやすいモチベーション・集中力低下の要因
●まとめ

テレワーク導入による効果

 平均寿命の延びにより「人生100年時代」と言われる日本において、ライフステージに合った柔軟な働き方の一つとしても注目を集めているテレワーク。導入によってどのようなメリットが得られるのだろうか。まずは、テレワーク導入によって期待できる効果について見ていこう。

【効果①】労働時間の減少
 内閣府が平成30年度に行った調査結果によると、積極的にテレワークを導入した企業では、1年前と比べ60%以上の企業で労働時間が減少している。一方、働き方の見直しを行っていない企業においては、「労働時間が減少した」と回答した割合は20%程度にとどまっている。この結果は、テレワーク推進により、労働時間の減少に対して一定の効果が見込めることを示唆するものと言えるだろう。

【効果②】生産性の向上
 テレワークの導入により柔軟な働き方が実現することで、生産性が向上するケースも多い。テレワーク等の取り組みについて積極化させてきた企業と、そうでなかった企業を比較すると、積極化させた企業においては労働生産性の伸び率が年平均で3~4%ポイント程度高くなっていることが示唆される。また、テレワーク単体よりも、フレックスタイム制や長時間労働是正の取り組みを併用することでさらに効果が高まるようだ。

テレワーク導入における課題

 一方で、テレワークの導入には企業や従業員が乗り越えるべき課題も多いようだ。ここでは、テレワーク導入によって生じやすい課題について紹介する。

【課題①】従業員同士の業務が見えにくい
 「チーム内での進捗状況が見えにくい」「自分のタスクの優先順位が立てづらい」といった問題が生じることもあるようだ。それぞれの従業員が遠隔で業務を進めるテレワーク環境下では、作業中の「ちょっとした疑問」や「業務の進め方」に対する相談が気軽にできないことが理由と言える。チームや組織力が低下しないよう、進捗状況や個人の業務量の見える化に取り組み、強いチームワークを構築することでテレワーク時でも業務の円滑な遂行が可能となる。

【課題②】労働時間の管理が難しい
 また、自宅などのプライベートな空間でテレワークを行うことで生じる課題もある。例えば、「管理者や他のスタッフがいないことで作業を続けてしまい、長時間労働をしてしまう」、逆に「自宅など周囲の目がないところで作業を行うことで集中力が持たない」といったことが起きやすい。従業員自身による時間管理を徹底するとともに、企業にもテレワークを行う従業員の労働時間を適正に把握する仕組み作りが求められる。

テレワーク時に起きやすいモチベーション・集中力低下の要因

 効果的に導入すれば、ざまざまなメリットが期待できるテレワーク。しかし、それぞれが離れた場所で仕事をすることで、従業員のやる気が低下したり、予想に反して生産性が上がらなかったりする場合もあるようだ。適切な対策を考えるためにも、テレワークをする従業員のモチベーションや集中力が低下する要因を確認しておこう。

コミュニケーション不足や孤独感
 まず、従業員同士のコミュニケーション不足が要因の一つに考えられる。オフィスのように、一カ所に集まって仕事をすることで自然と生まれる会話や相談ごとが、テレワーク時には生まれにくく、孤独感を感じることもあるようだ。また、テレワーク導入にあたって、コミュニケーションツールを導入する企業も多いが、面と向かって会話をするのに比べ、オンライン上での文字やテレビ会議は工数が増えがちだ。効率が悪くなることで、仕事の集中力が欠けてしまい、モチベーションの低下にもつながるようだ。 

オフィス環境との違い
 二つ目はオフィスとの環境の違いだ。仕事をするためのオフィスは、デスクやスツールなど、快適な仕事環境を作るための整備がされている。また効率的に仕事を進められるよう、プリンターやスキャナーなどのデジタル機器も設置されているだろう。それに対し、本来生活するための自宅は、仕事において長時間快適に過ごせる環境ではない場合が多いだろう。デスクやイス、プリンターなどがなく、作業がで捗らないといったことも起きやすい。一時的なテレワークの実施であればそれほど気にならないことも、一定期間続くとモチベーションの低下につながることもあるだろう。また、オフィスとテレワーク環境との雰囲気の違いが心理的に影響し、モチベーションが上がらないという場合もあるようだ。

仕事以外のことが気になる
 また、テレワークではネットサーフィンや家事など、周りの人の目がないことでつい仕事以外のことに気が向いてしまうこともあるようだ。一つ一つに費やす時間は数分でも、積み重なっていくとかなりの時間を浪費することにもなりかねない。在宅勤務などのテレワークでは、オンとオフを明確に分け、集中できる環境や時間を管理できる仕組みを整える工夫が必要になるだろう。

運動不足
 テレワークのメリットの一つに、通勤にかかる移動時間の短縮があるが、逆にそれがデメリットになることもある。駅や会社への移動時間を「運動」や「気分転換」、「オンとオフの切り替え」として活用していた場合、テレワークにより身体を動かす機会が少なくなったり、1日誰とも顔を合わせなかったりすることで、メリハリが生まれず次第にモチベーションが低下することもあるだろう。テレワーク実施時の運動不足は、身体を動かす機会を意図的に作るなどして解消していきたい。

まとめ

 労働時間の低下と生産性の向上という、従業員と企業の双方にメリットが得られるテレワーク。女性の社会参加の推進や、人生100年時代における柔軟な働き方の観点からも注目が集まっている。ただ、従来の働き方とは大きく異なる点も多いテレワークでは、社内のコミュニケーションや従業員一人ひとりのモチベーションと集中力の管理が課題になっていることも明らかになった。テレワークを推進していく際には、これらの問題に対して対策を講じることが重要となりそうだ。

 次回後編では、社員のモチベーションや集中力維持に対し、企業が取り組むべき具体的な対策について考えていく。

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