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お役立ちコンテンツ「ビジネスメール・手紙の挨拶文例」 コロナ禍における文頭・文末の挨拶表現 ー6月の挨拶ー

2020.06.02

 6月は梅雨の季節と言われているが、近年は夏のように蒸し暑い日が続くこともある。このような時期にビジネスシーンで送るメールや手紙では、相手への気遣いを込め、鬱々した気分が晴れやかになるような挨拶から始めてみてはいかがだろうか。季節の移ろいと相手への配慮を表す時候の挨拶を用いることで、事務的なメールや手紙が気持ちのこもったものとなり、相手が受け取る印象も変わってくるだろう。

 そこで今回は、夏を控えた6月の時期に出すメールや手紙に相応しい、時候の挨拶と文末表現を、フォーマルとカジュアルシーンに分けて紹介していく。また、新型コロナウイルス感染症の影響下にある企業に宛てての挨拶文も紹介する。相手との関係性や送るシーン、利用するツール等によって適切に使い分け、活用してほしい。

目次

● コロナ禍における文頭・文末の挨拶表現
●【メール】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
●【メール】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
●【手紙】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
●【手紙】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
● まとめ
●お役立ちコンテンツ「ビジネスメール・手紙の挨拶文例」

コロナ禍における文頭・文末の挨拶表現

 未だ収束の見通しがつかない新型コロナウイルス感染症により、影響を受ける企業も多い。ここでは、そのような状況下に相応しい、文頭・文末表現を紹介する。

文頭表現
 新型コロナウイルスの状況を踏まえつつ、影響が出ていることをへのお見舞いなど、クライアントへの気遣いを感じられる表現を心がけたい。

・入梅の候、貴社におかれましては未曽有の災禍の中ご苦労はいかほどかと拝察致します。
・薄暑の候、貴社におかれましても大変なご苦労をされておられることと案じております。
・梅雨寒の候、貴社におかれましてはコロナ禍にあってもますますご清栄のことと、お慶び申し上げます。
・麦秋の候、貴社におかれましては未曽有の災禍とはいえ、一致団結してこの難局に立ち向かわれていることと存じます。

文末表現
 文末でも、コロナ禍における状況をふまえ、相手を案じる表現を入れて結びの言葉を考えよう。最後は、今後の展望が明るいものであるようにとの願いを込めて、明るい言葉で締めくくりたい。また、「相手をサポートしたい」という気持ちを伝えられる一言を添えるのも良いだろう。

・先を見通しづらい状況につき、引き続きご自愛ください。
・このような状況の中ではありますが、貴社の皆さまのご健康と、益々のご繁栄を心よりお祈り申し上げます。私共で何かお役に立てることがございましたら、遠慮なくお申しつけ下さい。
・一日も早い新型コロナウイルス感染症の終息と、皆様のご健康をお祈り申し上げます。
・何かと不便の多い今日ですが、この状況が一日も早く解消され、平穏な日々が戻りますように。

【メール】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉

 ビジネスシーンでは、顧客やクライアントに対して各種案内状などフォーマルな文面のメールを送る機会もあるのではないだろうか。ここでは、改まった場面で使いたい時候の挨拶から文頭表現、文末表現を見ていこう。

時候の挨拶
 フォーマルな場面では、季節を端的に表す用語を用いた「○○の候」という一節から始まる漢語調の挨拶が相応しい。○○の候の後には、相手の繁栄を喜ぶ言葉や日頃の感謝を記すことを、セットとして覚えておくと良いだろう。6月の季節を表す用語として、「入梅」「梅雨寒」「長雨」などの梅雨時期を表すものや、「麦秋」「小夏」などが使われることが多い。メールを送る時期に合わせて使い分けよう。

・入梅の候(みぎり)、貴社におかれましては益々ご繁栄のことと、お喜び申し上げます。
・梅雨寒の候(みぎり)、貴社益々ご隆盛の由、大慶の至りと存じます。
・麦秋の候(みぎり)、○○様におかれましてはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
・小夏の候(みぎり)、平素は格別にご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

結びの言葉
 末文は、文頭とは別の表現を使って季節柄と相手を労わる言葉や、相手のさらなる繁栄を願う言葉の他、指導や愛護を願う言葉をセットで使うと良い。相手が最後に読む文末を丁寧に結ぶことで、文章全体がまとまり、相手により丁寧な印象を与えられるだろう。

・向暑のみぎり、貴社ますますのご発展をお祈り申し上げます。
・夏至の候、皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。
・梅雨寒の折、ご自愛くださいませ。
・ご多用の折、誠に恐れ入りますが、ご都合をお聞かせ願えれば幸いです。

【メール】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉

 親しい顧客や、頻繁にやり取りがあるクライアントなどの親しい間柄では、改まった表現をすると、かえって形式ばったものに感じさせてしまうこともあるだろう。そのような時は、相手を気遣いつつも、親密性が感じられるよう、やや砕けた表現を使うのも良いだろう。ここでは、普段のビジネスメール等にも利用できる、カジュアルな時候の挨拶や文末表現を見ていく。

時候の挨拶
 ビジネスカジュアルや、カジュアルシーンで使う時候の挨拶は、口語調の言葉を選ぼう。6月らしい季節を表す表現に加え、相手の状況を気遣う一言を添えると良い。

・さわやかな初夏の風が心地よい好季節となりました。○○様におかれましては、益々ご活躍のことと存じます。
・雨に濡れ、木々の緑も深みを増すこの頃、いかがお過ごしでしょうか。
・長雨の続くこのごろですが、○○様におかれましては、相変わらずご活躍のことと拝察いたします。
・梅雨とは思えない暑さが続いておりますが、お変わりありませんか。
・夏至を過ぎ、梅雨明けが待ち遠しいこの頃ですが、貴社におかれましてはますますご清栄のことと存じます。

結びの言葉
 文章全体の雰囲気に合わせた丁寧かつカジュアルさもある表現を使い、相手の繁栄と活躍を祈る言葉や、健康や幸せを願う気持ちを添えて結びとしよう。
 
・うっとうしい日が続いております。体調を崩されないようくれぐれもご自愛ください。
・梅雨はまだしばらく続きそうですが、皆様のご健康を心よりお祈り致します。
・梅雨明けが待ち遠しいこの頃ですが、どうぞ健やかにお過ごしください。
・青葉生い茂る初夏のみぎり、ますますのご活躍をお祈りいたします。

【手紙】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉

 ビジネスシーンでの使用頻度は減っているものの、相手が手紙でのやり取りを好む場合や、重要文章を送る際は、あえて手紙を選ぶこともあるだろう。ここでは、頭語や結語も入れた、ビジネスレターに使う、時候の挨拶と文末表現を確認しよう。

時候の挨拶
 フォーマルレターでは、「謹啓」「拝啓」といった頭語で始めるのが相応しい。頭語を記したあとは、メールの場合と同様に漢語調の時候の挨拶を使おう。一カ月の中でも季節の変動が大きいため、送る時期に合った適切な言葉を選ぼう。

・謹啓 初夏の候(みぎり)、貴社におかれましては益々ご隆盛のことと、お喜び申し上げます。
・謹呈 短夜の候(みぎり)、○○様におかれましては、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
・恭啓 向暑の候(みぎり)、平素は格別にご高配を賜りまして、厚く御礼申し上げます。
・拝啓 入梅の候(みぎり)、貴社一段とご繁盛の段、大慶に存じます。
・拝呈 梅雨寒の候(みぎり)、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。

結びの言葉
 文末は相手の健康や繁栄を願う言葉や、愛護を願う言葉だけでも良いが、季節柄を加えると全体が引き締まり、より丁寧な末文となる。また文頭に頭語を使った場合は、結びの言葉の後に結語を置くのが基本だ。頭語の種類によって結語が決まっているので、適切に使い分けたい。

・麦秋のみぎり、貴社ますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。 謹言
・夏至の候、より一層のご活躍を祈念いたします。 謹白
・梅雨冷の折、お身体をおいといくださいませ。 敬白
・初夏の折、末筆ながら、皆様の益々のご健勝とご多幸を衷心よりご祈念致します。 敬具
・長雨が続く季節につけ、ご自愛専一になさってください。 敬白

【手紙】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉

 メールと同様に、相手との関係性によっては手紙の文面も親密性が感じられるよう、やや砕けた表現を使いたいシーンもあるだろう。そのような場合は、丁寧ながら柔らかい印象を与えられる、口語調の時候の挨拶や文末表現を使いたい。ここでは、手紙に添える時候の挨拶や文末表現を確認していこう。

時候の挨拶
 カジュアルシーンでは頭語や結語は省き、季節柄を表すフレーズに続いて、相手への気遣いや相手の繁栄を喜ぶ気持ちを織り込もう。6月は梅雨に入る季節だが、その年によって状況はさまざまだ。相手の住む地域に合わせて相応しい言葉を選ぶと良いだろう。

・今年も衣替えの季節を迎えますが、お変わりありませんか。
・雨に濡れたあじさいの花の色が一層濃くなるこの頃、○○様もお元気でお過ごしのことと拝察いたします。
・麦の穂の色づく季節を迎え、いよいよご壮健のことと存じます。
・梅雨入りを控え、不安定な天候が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
・梅雨寒の日が続いていますが、ご機嫌いかがでしょうか。
・長雨の頃ですが、相変わらずご活躍のことと存じます。

結びの言葉
 メールの場合と同様、口語体の柔らかい表現を選び、結びの言葉としよう。その際は変化の大きい梅雨の季節柄から、相手を気遣う言葉をかけるとともに、夏にむけ前向きなメッセージを添えることで、読み手の気持ちも晴れやかになるだろう。

・梅雨入り間近ですが、どうぞ健やかにお過ごしください。
・青葉が生い茂る初夏の折、貴社のさらなるご活躍をお祈り致します。
・梅雨冷えの日が続いております。どうかご自愛専一にお過ごしください。
・長雨の季節となりました。お身体には十分おいといください。
・梅雨明けが待ち遠しいこの頃です、どうぞ心穏やかにお過ごしくださいませ。

まとめ

 改まったシーンで使う漢語調の挨拶から、普段のやり取りのなかでも利用できる口語調のカジュアルな挨拶まで、6月に相応しいさまざまな時候の挨拶を紹介した。どんよりとした曇り空や長雨が続くかと思えば、晴れ間には本格的な夏を思わせる気候にもなる6月。天候不順が続く季節だからこそ、メールや手紙の文面には、日本古来から受け継がれてきた、季節の移り変わりを表す時候の挨拶を使って、安否を気遣う気持ちや日頃からの感謝など、相手への配慮の気持ちを伝えてみてはいかがだろうか。

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