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【テレワーク活性化】5大コミュニケーションツール、あなたの会社にピッタリなのはどれ?それぞれの特徴やメリットなどを紹介

2021.05.24

働き方改革や新型コロナウイルス感染症の影響によりテレワークを導入する企業が増えるとともに、「ビジネス用コミュニケーションツール」が注目されている。各社が独自のサービスを打ち出しているため、導入にあたっては各ツールの特徴や、活用することで得られるメリットをおさえておきたいと感じる担当者も多いだろう。

今回は、ビジネス用コミュニケーションツールの基本的な内容や代表的なサービスの特徴を紹介する。企業規模ごとにおすすめのサービスも紹介しているので、導入を検討している際の参考にしてほしい。

目次

●ビジネス用コミュニケーションツールとは
●それぞれのツールサービスの特徴
●自社に合ったツールの選び方
●まとめ

ビジネス用コミュニケーションツールとは

ビジネス用コミュニケーションツールにはどのような特徴があり、導入することで会社にどのような効果があるのだろうか。まずは、ビジネス用コミュニケーションツールの基本的な内容を見ていこう。

ビジネス用コミュニケーションツールの基本機能
ビジネス用コミュニケーションツールの基本的な機能は以下の通りだ。

・個人間のテキストチャット
・複数人でのグループチャット
・チャットで交わされた内容の検索・タグ付け
・音声通話・ビデオ通話
・ファイルの共有・保存
・スマートフォン・タブレットに対応

この他に「カレンダー機能」や「外部サービスとの連携機能」、相手を指定して投稿できる「メンション機能」など、各サービスが独自の機能を打ち出している。ただし、搭載機能はサービスを提供している会社や、契約プランなどによっても異なる。

個人用コミュニケーションツールとの違い
LINEやFacebook Messengerなどの個人用ツールとの違いは、ビジネスに特化した機能を備えていることだ。ビジネス用コミュニケーションツールではクラウドを介した「ファイルの共有・保存機能」や「タスク管理機能」が備わっていることが一般的で、プロジェクトで使用する資料をすぐに確認したり、見逃しや対応漏れを防いだりすることができる。

また、ビジネスシーンで利用されることを前提として開発・提供されているため、セキュリティーレベルが高いことも特徴だ。顧客情報や取引情報を扱う際にも、安心してやり取りを行えるだろう。

コミュニケーションの課題解決に
テレワークの導入が進む一方で、「お互いの業務の進捗状況がわかりにくい」「気軽に相談しにくい」「やり取りや確認に時間がかかる」などのコミュニケーションの課題が浮き彫りになっている。

ビジネス用コミュニケーションツールはSNSのような気軽さでやり取りが行えるため、メールにおける時候の挨拶や署名などを省力し、用件のみをスムーズに交わすことが可能だ。スマートフォンやタブレットに対応しているサービスでは外出先でも書類の確認ができるので、確認までにかかる時間を大幅に削減でき、生産性や作業効率の向上につながると期待されている。

また、オフィスに出社せずとも複数人でのグループチャットやビデオ通話によって会議や打ち合わせを行えるため、活用方法によってコミュニケーション不足によるミスや確認漏れなどの課題の解決にも効果があるようだ。

それぞれのツールサービスの特徴

ビジネス用コミュニケーションツールの代表的なサービスを5つ紹介する。それぞれの料金プランや特徴をおさえよう。

各サービスの料金プラン
各サービスでは、企業の規模やニーズによって複数の料金プランを用意している。サービスごとの料金プランを以下にまとめた。

ほとんどのサービスでは、無料で使える導入版をリリースしているが、料金プランによってサポートされている機能が異なる。使い勝手などを考えると、ビジネスシーンにおいては有料版の利用が一般的と言えそうだ。次に、それぞれのサービスの特徴をみていこう。

slack
「slack」は、150カ国以上で導入されているという世界的なシェアの高さと拡張性の高さが特徴のチャットツールだ。個人間だけでなく、チームやプロジェクトの許可されたメンバーのみが参加できるチャンネルでやり取りを進めていく。シンプルなデザインでありながらGoogleやSkype、Twitterなど多種多様なサービスと連携をとることが可能なため、業務効率化が期待できる。さまざまな機能を活用して自由にカスタマイズできる一方で、細かい設定が苦手だという企業・担当者には負担になる可能性も。他社に比べ利用料金はやや高い。

Chatwork
「Chatwork」は日本の企業が開発した国内シェアの高いビジネスツールで、タスク機能によって業務を可視化できることが最大のメリットだ。タイムラインでのメッセージのやり取りをそのままタスク化・依頼することができ、期日も指定できるため、抜けや漏れがなく業務を進められる。IDを利用して社内外を問わずやり取りが可能なため、業務の連絡やファイルのやり取りをスムーズに行うことができる。デメリットとしては「検索がしづらい」、「グループチャットと個人チャットが見分けづらい」など、一部で機能の弱さが指摘されている。

Microsoft Teams
「Microsoft Teams」は「Office 365」に組み込まれているサービスで、Office 365を既に契約済の場合、追加コストが不要となる。Microsoft Office系のソフトウェアとの連携に重点を置いているため、WordやExcelなどをアプリ上で起動すればチームのメンバーで共同編集をすることが可能だ。プランに応じてサービスやセキュリティが充実し、二段階認証、シングルサインオン、保存データの暗号化など高いセキュリティ環境がメリットとして挙げられる。デメリットとしては、「画面デザインや操作方法がわかりにくい」という声が一部であるようだ。

LINE works
個人向けチャット「LINE」のビジネス版が「LINE works」だ。広く普及しているLINEの使い勝手をそのまま活かしながら、カレンダー機能やファイル管理機能、アンケート機能など業務に活用できるさまざま機能が搭載されている。「既読」の表示機能があることが最大の特徴で、「相手がメッセージを確認したことを把握できる」というポジティブな意見がある一方で、「相手のメッセージに何か反応しなければならない」とプレッシャーに感じる声もあるようだ。

Workplace
「Workplace」はSNSツール「Facebook」のビジネス版だ。グループのメンバーでなくとも、閲覧制限を設けていないグループの話題であればニュースフィードに流れてくる仕様になっており、従業員同士のつながりや拡大をコンセプトにしている。フラットで自由な雰囲気を求める企業ではFacebookと同じような感覚で気軽にやり取りが行える一方で、業務外の情報が流れることに対し「ビジネスライクではない」という声もあるそうだ。

自社に合ったツールの選び方

チャットツールを選ぶ際には、どのようなポイントに留意するとよいのだろうか。ここでは、おさえておきたいポイントと、事業規模から見るおすすめのチャットツールを紹介する。

ツールを選ぶ際のポイント
自社に合ったビジネス用コミュニケーションツールを選ぶためには、以下のポイントをおさえるとよいだろう。

・必要としている機能が搭載されているか
・コストが見合っているか
・現場での使い勝手がよいか
・セキュリティは十分か
・現在使用しているツールやサービスと連携できるか
・導入時・導入後のサポートはあるか

この他、取引先や業務委託先など社外とのやりとりにも利用する場合は「どの程度市場シェアを占めているか」もポイントとなる。有料プランのトライアル期間や無料プランを設けているサービスもあるため、それらを利用しながら比較・検討するとよいだろう。

中小企業向け
社外との関係性を強めたい、機能や価格を含めてバランスのよいツールを使いたいと考える中小企業には、「Chatwork」や「LINE works」がおすすめだ。機能がシンプルなため、ITツールの操作に不安を感じる従業員が多い場合などにも導入しやすいと言える。社内外のユーザーやグループとやり取りを行えるため、組織をまたいだプロジェクトにも活用することができるだろう。

大企業向け
従業員数が多く、Office 365を導入している大企業であれば「Microsoft Teams」をおすすめする。追加の費用が不要な上にソフトウェアの操作に慣れているため、導入コストや工数を削減することが可能だ。最大1000人参加可能なオンライン会議の他、多言語対応機能を備えているため、海外とのやり取りや外国人労働者が多い場合にも活用しやすいだろう。

ベンチャー企業向け
独自のアイデアや技術をもとに新たなサービスやビジネスを展開するベンチャー企業では、カスタム性や外部のツールとの連携性が高い「slack」や、チームを越えて気軽に社内の人とコミュニケーションが取りやすい「Workplace」がよいだろう。自社の業務内容や社風に合わせてサービスを選ぶことをおすすめする。

まとめ

ビジネス用コミュニケーションツールは社内外のコミュニケーションを円滑にするだけでなく、業務の効率や生産性を向上させる効果がある。提供されているサービスによってさまざまな特徴があるため、導入の際はメリットやデメリット、価格などを考慮して、比較・検討するとよいだろう。