印刷サービスはどうやって選ぶ? 店舗とネットのメリット・デメリットを紹介
名刺やチラシ、パンフレット、ポスターなど、大量の印刷やオフィスのプリンターで対応できない印刷物は外部に依頼することが一般的だ。担当者としては、印刷会社に依頼すべきか、インターネットで注文できる印刷サービスを利用すべきか悩むことがあるかもしれない。
今回は、印刷サービスの概要や種類、それぞれのサービスのメリット・デメリット、印刷サービスを選ぶ際のポイントを紹介する。それぞれの特徴を押さえ、自社のサービス選択の参考としてほしい。
目次
●印刷サービスとは
●店舗型印刷サービスのメリット・デメリット
●ネット型印刷サービスのメリット・デメリット
●印刷サービスの選び方
●まとめ
印刷サービスとは
「印刷サービス」とは、大量のチラシやパンフレットなどを印刷する外部サービスのことだ。印刷サービスには、大きく分けて「店舗型」と「ネット型」の2種類がある。まずは、それぞれのサービスの特徴を見ていこう。
店舗型の印刷サービス
店舗型の印刷サービスとは、印刷会社が企業から印刷物の依頼を受けて制作を行うこと。印刷会社の担当者と自社の担当者とが打ち合わせをしながら印刷物の企画・デザインをし、制作・校正、印刷、納品までを行う。目的や希望する仕様を伝えることで、それにあった用紙や印刷方法を提案してくれることが特徴だ。紙だけでなくさまざまな印刷物に対応しており、中にはガラスや金属などへの印刷を取り扱う会社もある。
ネット型の印刷サービス
ネット型の印刷サービスは、インターネットから印刷物の依頼を受注をするサービスのこと。「ネットプリント」「オンライン印刷」「印刷通販」などとも呼ばれる。既存の印刷工場の空いている印刷機を活用することで、価格を安く抑えていることが特徴だ。店舗型サービスとの大きな違いは作成工程で、ネット型は打ち合わせなどを行わず、顧客が提出するデータをもとに印刷と納品のみを行う。
店舗型印刷サービスのメリット・デメリット
店舗型の印刷サービスを利用することで、企業にはどのような影響があるのだろうか。ここでは、店舗型サービスのメリットとデメリットをそれぞれ紹介する。
【メリット】
店舗型サービスを利用するメリットは、以下の通りだ。
・担当者との打ち合わせを通して、よりよい印刷物を制作できる
・印刷物に適したインクや用紙を選択できる
・校正をはさむため、入力ミスなどによる刷り直しを防げる
・サンプルのチェックを行える
・過去の印刷物と色味を合わせることができる
・特殊加工ができる
・折り込み作業にも対応してくれる
一番のメリットは、印刷のプロから適切なアドバイスを受けられることだ。用紙や素材、インクなどを柔軟に選択できるだけでなくサンプルの確認も行えるため、よりよい印刷物を制作することが可能になる。
【デメリット】
一方で、店舗型サービスを利用することには以下のデメリットが考えられる。
・コストが高い
・入稿データの形式が指定される場合がある
・入稿時間が決まっている
・納品までに時間がかかる
担当者の人件費やデータ作成、試し刷りなどの費用が発生するため、手厚いサービスであるがゆえに価格が高くなってしまう傾向がある。また、打ち合わせを経て印刷作業が始まるので、場合によっては納品までに時間がかかってしまうこともデメリットとして挙げられるだろう。
ネット型印刷サービスのメリット・デメリット
次に、ネット型印刷サービスを利用するメリット・デメリットを見ていこう。
【メリット】
ネット型サービスを利用すると、以下のメリットがあると考えられる。
・コストが安い
・納期が長い場合は割引になることがある
・時間を問わず発注依頼ができる
・インターネット上で金額が把握できる
・Q&Aが充実している
・印刷以外のノベルティにも対応している
一番のメリットは、価格が安いことだ。担当者との打ち合わせがない、質問をチャットで受け付ける、Q&Aページを充実させる、など人件費をかけない工夫をしているので、店舗型サービスに比べると安価になるという特徴がある。24時間受付対応しているサービスが大半であるため、データ作成後すぐに発注でき、タイムロスがないこともメリットだ。
【デメリット】
ネット型サービスのデメリットとして考えられることは以下の通りだ。
・デザインを自身で決める必要がある
・サービス会社による校正が行われない
・試し刷りやサンプルに対応していない
・納期を要する
・過去の印刷物と色味を合わせられない
・特殊加工ができない
サービス会社は印刷と納品のみを請け負うため、デザインや校正は全て自社で行わなければならない。印刷用紙の材質や印刷方法も限定されるため、柔軟性に欠けるとも言えるだろう。
印刷サービスの選び方
印刷サービスを検討する際には、どのような点に注意するとよいのだろうか。印刷サービスを選ぶポイントを紹介する。
<印刷したいもの・印刷の方法 >
サービス会社によって対応している印刷物が異なるため、依頼を検討する際は希望する印刷物やサイズに対応しているかを確認することが重要だ。金文字加工や箔押し加工などの特殊な加工は熟練した技術が必要となるため、店舗型サービスの利用をおすすめする。
<クオリティ>
店舗型サービスはデータの作成段階から印刷会社が関わるため、細かな相談に対応してもらいやすく、クオリティの高い印刷物が制作できるという利点がある。また、校正を通したりサンプルを確認したりする工程を挟むためミスを防ぎやすく、対外的な資料を作成する際にも安心だろう。
一方、昨今ではデータ作成ソフトの普及により、誰でも手軽にデザインが行えるようになった。そのため、シンプルな内容の印刷物や内部資料などであれば、ネット型サービスでも十分対応できると言えるだろう。
<料金>
店舗型サービスとネット型サービスとでは、最大で倍ほどの違いが出ることもある。そのため、クオリティよりも価格を重視する場合は、ネット印刷の方がコストパフォーマンスに優れていると言えるだろう。また、ネット印刷の場合は価格表がホームページ上に掲載されているので、複数の印刷会社の比較もインターネット上で容易に行える。
<納期>
ネット型の印刷サービスは通常1週間以上の納期を必要とするケースが多く、郵送の時間もかかるため、簡単な印刷物で納期に余裕がある場合は、ネット印刷を利用するとよいだろう。反対に、納期が迫っており、価格よりも時間と確実性を優先させたい場合は、店舗型が頼もしい存在であると言える。
店舗型のサービスは印刷から納品までの時間が早いことがメリットだが、打ち合わせや確認、校正作業に時間がかかってしまうと納期が遅れる可能性があることに注意が必要だ。
<含まれる工程>
サービス会社がどこまでの工程を請け負ってくれるかも、見ておくべきポイントだ。例として、折り込み作業やホチキス止めが必要な印刷物の場合、それらを含めてた料金設定であると自社の従業員の作業負担を減らすことができるだろう。店舗型サービスの方が請け負ってくれる業務が多く、柔軟に対応してもらえる可能性が高い。
まとめ
印刷サービスには店舗型とネット型の2種類があり、それぞれにメリットとデメリットが存在する。印刷サービスを検討する場合は、印刷物の種類やクオリティ、価格など、何を優先するかによって最適なサービスを選択するとよいだろう。
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