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今月のバックオフィストレンドVol.1 これから求められる企業とは アフターコロナ時代に優秀な人材を確保するためには

2021.10.04

2019年末より発生した新型コロナウイルス感染症は現在もなお猛威を振い、企業の経営状況や転職活動に多大な影響をもたらしている。人事・採用担当としては、人材の確保や強化により力を入れたいと考えることもあるのではないだろうか。

今回は、コロナ禍前後で変化した転職市場についてや、これからの時代に求められる企業の特徴、優秀な人材を獲得するために企業が行える施策を紹介する。社会情勢を踏まえながら、安定的な人材雇用に必要な対応を探っていこう。

目次

●コロナ禍で変わった転職市場
●これから求められる企業の特徴
●アフターコロナに向け、優秀な人材を集めるためには
●まとめ

コロナ禍で変わった転職市場

新型コロナウイルスによる企業の経営悪化や家庭状況、ニーズなどにより、転職を視野に入れる従業員もいるだろう。まずは、コロナ禍によって変わった働き方や転職市場の状況を押さえよう。

新型コロナの影響による働き方の変化
コロナ禍の影響を受け、企業においては「働く場所」と「コミュニケーション方法」に大きな変化があったと言える。感染拡大防止の観点からオフィスへの出社人数を縮小し、在宅勤務を中心としたテレワークを導入する企業が急激に増加した。

それに伴い、「Web会議ツール」や「コミュニケーションツール」が普及。社内外のミーティングややり取りがオンライン化され、業務が効率的に行えるようになった。「いつでも」「どこにいても」会議やコミュニケーションが行えるメリットは大きく、今後もオンラインによるコミュニケーションが一般的になっていくことが予想される。

関連記事:今月の人事・労務トレンドVol.4 アフターコロナの働き方はどう変わる?働く環境に必要なことと企業運営のポイント


コロナ禍による転職市場の変化
新型コロナウイルスは、転職市場にも大きな影響をもたらした。コロナ禍前後の転職市場の変化を表にまとめると、以下の通りだ。

コロナ禍では転職活動における移動も制限されることから、企業説明会や面接、内定者研修などの採用イベントもオンライン化する企業が増加。普及したテレワークでは自主的・自律的な姿勢が求められることから、経験やスキルを重視し、即戦力のある人材を採用しようとする企業が増えているようだ。

関連記事:オンライン✕採用イベント 開催方法やメリット・デメリットを詳しく解説

これから求められる企業の特徴

売り手市場が続き新型コロナの影響も大きい昨今、企業には「働きたい」「働き続けたい」と思える要素が必要となるだろう。ここでは、アフターコロナで求められる企業の特徴として考えられる事柄を紹介する。

テレワーク勤務が可能
多様で柔軟な働き方が求められる現代では、今後もテレワーク勤務が可能な企業の需要が高まっていくだろう。従業員はこれまで通勤に充てていた時間を有効活用できるため、「ワークライフバランスが取りやすくなる」「ゆとりのある日常生活を送ることができる」などのメリットを享受できる。また、企業にとっては、身体的な理由や居住地とオフィスの距離などによって通勤が困難な人を雇用できるというメリットもある。

フレックスタイム制が導入されている
フレックスタイム制が導入されている企業は、子育てや介護と仕事を両立させたいと考える人が働きやすいというメリットがある。既存の従業員にとってもライフスタイルに合わせた柔軟な勤務が可能となり、離職の防止にも有効だ。コロナ禍においては、時差出勤をすることで感染対策が行えるという効果もあるだろう。

自家用車・自転車での通勤が可能
オフィスへの出社が必要となる企業の場合、不特定多数との接触を避けるべく自家用車・自転車を利用して通勤したいと考える人もいるだろう。今後は、これらの通勤手段を可能にしたり交通費の支給対象としたりしている企業への需要が増加すると考えられる。

副業(複業)が認められている
「テレワーク勤務で削減できた移動時間を副業にあてたい」「新型コロナの影響で家計が苦しく、一時的に副業をしたい」というニーズも高まっている。副業(複業)を認めることは、求職者・従業員のニーズの需要という観点だけでなく、企業にとっても柔軟な人材確保の手段としても有効だと言えるだろう。

アフターコロナに向け、優秀な人材を集めるためには

現在は採用活動を制限している企業であっても、アフターコロナで再び事業を軌道に乗せるためには、人材を確保する力を高めておくことが重要だ。ここでは、優秀な人材を確保するために企業が行える施策を紹介する。

オフィス環境・社内体制の整備
まずは、求職者が自社に魅力を感じられるよう、オフィス環境や社内体制を整備することが重要だ。前述した事柄の他、以下のことを意識しよう。

・ソーシャルディスタンスを確保したオフィスレイアウト
・ICTツールの整備(Web会議ツール、労務管理ツール、コミュニケーションツールなど)
・フォロー体制の整備(シスター・ブラザー制度、メンター制度など)
・企業間ワークシェアの導入
・新たなコミュニケーションスタイルの確立(定期的なチームミーティング、1on1、雑談チャットなど)
・マネジメントや人事評価の見直し

企業のブランディング
企業のブランディング化が図れると、求職者の目に止まりやすくなる。「ワーケーションなどの制度を導入する」「ユニークな福利厚生を設ける」など、自社の業務に即した手当や従業員のニーズに対応した制度などを取り入れ、自社のホームページや求人情報に掲げるとよいだろう。

オンライン採用イベント・面接の実施

魅力的な企業であっても、物理的な距離などによって求職者が応募に至らなければ本末転倒だ。オフィスへの来社が難しい人でも自社のことを理解したり応募ができたりするように、オンライン採用イベントを実施する、Web面接を行うなどすると、応募数が増え、優秀な人材を獲得しやすくなるだろう。

まとめ

新型コロナウイルスの拡大により、働き方や企業の在り方は大きく変化している。アフターコロナ時代を生き抜くためには、社内の体制を見直すなどして、優秀な人材を確保することが重要だ。今回紹介した内容を参考に、必要な施策を検討してみてはいかがだろうか。

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