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インターネットバンキングとは?法人利用のメリットや注意点、口座選定のポイントなど

2022.01.24
オフィスのミカタ編集部

テレワークやキャッシュレス化が進む昨今、インターネットバンキングを利用して、会社の経理業務を効率化させたいと考えることもあるだろう。また、インターネットバンキングを利用することで、どのようなメリットを得られるのかや費用はどの程度かかるのか、導入前に確認しておきたい担当者もいるのではないだろうか。今回は、インターネットバンキングの概要や利用するメリット、法人向けの口座を選定するポイントなどについて解説する。

目次

●インターネットバンキングとは
●インターネットバンキングでできること
●インターネットバンキングを利用するメリット
●法人向けのインターネットバンキング選定のポイント
●インターネットバンキングを利用するには
●危険性はある?インターネットバンキングの注意点
●まとめ

インターネットバンキングとは

インターネットバンキングとは、オンライン上で行う金融取引サービスのこと。従来銀行の窓口やATMを利用して行なっていた手続きを、オンライン上で完結できるサービスだ。パソコンやスマートフォンを使用してインターネットからアクセスし、預金口座への預入や引出、振込などを行える。

「ネット銀行」との違いは店舗窓口の有無
インターネットバンキングと似たサービスに、「ネット銀行」がある。インターネットバンキングとネット銀行はサービス内容が似ていることから混同されがちだが、実店舗の窓口があるかどうかという点で異なる。インターネットバンキングは、従来からある都市銀行や地方銀行が行なっているサービスを、オンライン上でも行なえるようにしたサービスだ。そのため、店舗や窓口が存在する。一方、ネット銀行はインターネット上でのみ取引を行うため、窓口は存在しない事が多い。

インターネットバンキングを利用した取引のやり方
インターネットバンキングを利用して金融取引を行う場合、送金に関しては、インターネット上にある専用のサイトにログインすれば、オンライン上で行える。一方、口座への出入金については銀行窓口やATMの他、コンビニなどを利用して行う。

インターネットバンキングでできること

インターネットバンキングでは、次のような取引が可能だ。

・残高照会
・他の口座への振込・振替
・定期預金の取引・解約
・税金の支払い
・住所変更
・振込上限金額・利用限度額への変更
・紛失・破損したカードや通帳の利用停止

従来は窓口で行っていたサービスの一部も、インターネットバンキングで行うことができる。

インターネットバンキングを利用するメリット

各種サービスをオンライン上で完結できるインターネットバンキングを利用すれば、経理業務などの効率化を図ることができる。インターネットバンキングを利用するメリットをみていこう。

残高照会や振り込みがどこからでも可能
インターネットバンキングを利用する最大のメリットは、インターネットに接続さえできれば、どこからでも取引が行えることだ。オフィスから窓口が遠い場合や、窓口に出向く時間がないときにも便利に利用できる。出入金などの業務を度々行なっている部署では、オンライン上で手続きを完了できることで、多くの時間や手間を節約できるだろう。

24時間手続き可能
通常、窓口やATMでは15時や21時までなど、取引が行える時間は決まっている。一方、インターネットバンキングなら24時間手続きが可能であることも、大きなメリットと言える。振替や振込の際には受取人の口座にすぐ入金されるため、期日が迫った取引でも、窓口やATMの利用可能時間を気にせずに、対応可能だ。

利用手数料などのコスト削減
インターネットバンキングは、手数料が無料の場合や安価に設定されていることが多い。そのため、従来の窓口での取引で必要であった、利用手数料といったコストを削減できる。法人として利用する場合、1件あたりは小さな金額でも膨大な量の取引が見込まれるため、インターネットバンキングを利用することで、毎月大幅なコストカットも実現できるだろう。

法人向けのインターネットバンキング選定のポイント

法人向けのインターネットバンキングの選び方について紹介しよう。

手数料
都市銀行や地方銀行と同じく、インターネットバンキングの手数料は銀行によって異なる。一件ずつの手数料は少額でも、取引回数が多ければコストもかさむことから、手数料の違いはよく検討したい。

さらに、多くのインターネットバンキングはその利用頻度に関わらず、毎月一定の「月額利用料」を支払う。月額利用料も銀行によって異なるため、年間ではどの程度の費用が必要になるのか、事前に確認しておこう。また、月額利用料は金融機関毎に支払う必要がある。複数の銀行でインターネットバンキングを利用すれば、その分利用料も増えることに注意したい。

CSVファイルなどの振込方法に対応可能か
振込件数が多数ある場合、1件ずつ処理をしていくと膨大な時間や手間がかかってしまう。そのため、メガバンクのインターネットバンキングでは、振込データを作成する方法が多くあるのが一般的だ。振込件数が多い企業では、メガバンクのインターネットバンキングを利用すると、振込業務を効率化しやすいだろう。

使用している会計ソフトとの連携の可否
社内で会計ソフトを利用している場合、ソフトと連携して振込などの取引データを自動で反映できる金融機関なのかも確認しよう。APIを公開しており、API連携が可能なインターネットバンキングを利用すれば、銀行と会計ソフトの間で口座の明細をスムーズに取得したり、データのやり取りを行なったりすることが可能だ。

インターネットバンキングを利用するには

インターネットバンキングを利用するには、利用したい銀行の口座を持っていることが前提となる。口座を持っていない場合には、新たに口座開設が必要だ。

手続きに必要なもの例
法人がインターネットバンキングを利用する場合の登録では、各種書類が必要となる。銀行によっても必要書類は異なるが、一例を紹介する。

・履歴事項全部証明書
・印鑑証明書
・取引担当者の「公的な本人確認資料」
・委任状(※取引担当者が、法人の代表権を持っていない場合)

また、「自社の会社案内」や「製品のパンフレット」「見積書」などの提示を求められる場合もある。インターネットバンキングを申請する場合は、事前に必要書類の確認をし、漏れのないように気をつけよう。

危険性はある?インターネットバンキングの注意点

便利で使いやすいインターネットバンキングだが、その一方で利用には注意も必要だ。どのような点に気をつけるべきか紹介する。

IDやパスワードの管理に注意が必要
インターネットバンキングを利用する場合は、取引前にIDとパスワードでログインを行う。そのため、IDやパスワードの管理には注意が必要だ。万が一IDやパスワードを忘れてしまうと、インターネットバンキングを利用できなくなってしまう。忘れないようにメモする場合も、他人に知られないよう、厳重に管理したい。たとえ社内であっても、IDやパスワードの公開の範囲は限定しておくことをおすすめする。

セキュリティ対策について把握しておこう
インターネットバンキングの利用が増加するとともに、ハッキングなどの危険性も増えている。そのため、セキュリティ対策も万全にしておきたい。自分でできる対策としては、以下のようなものが挙げられる。

・インターネットバンキングにログインするパソコンに、ウィルス対策ソフトを使用する
・予測されにくいパスワードを設定する
・電子メールでIDとパスワードを質問されても教えない
・不審だと思うサイトで口座情報を入力しない
・二要素認証や二段階認証を設定する

まとめ 

インターネットバンキングとは、ネット上での金融取引サービスのこと。スマホやパソコンから出入金ができるので、銀行やATMに行かなくても利用することが可能となる。手数料が安いため、振込が多い法人でも経費や時間の削減につながる、24時間取引が行えるなど、法人での利用も便利な点が多い。ただ、取引をオンライン上で行うため、利用の際はセキュリティ対策を行うことが重要だ。メリットとデメリットを踏まえて、インターネットバンキングを利用してみてはいかがだろうか。

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