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社内承認電子化を図るワークフローシステムの導入メリットや仕組みを解説

2022.08.03
オフィスのミカタ編集部

業務効率化やペーパーレスの促進などによって、社内のワークフローを電子化する企業が増えてきている。この記事ではワークフローシステムを導入するメリットや、その仕組みについて解説する。

社内承認を含む業務の流れを迅速化するワークフローシステム

ワークフローシステムは申請から承認までの作業を迅速化できる効果がある。具体的な内容について見ていこう。

社内で発生した承認書類を効率的に閲覧・承認
ワークフローシステムの通知機能を利用することで、自分に対して承認依頼が届いた場合、メールやチャットでの通知が送られてくる。また、期限が迫るとリマインドしてくれるため、承認漏れを防止することができる。

承認スピードの向上と管理・人的コストが削減
承認者は社内に限らず出先や自宅でもスマホで作業ができるため、承認までのスピードを短縮できるだろう。また、申請ステータスを確認することで、緊急の場合は申請を止めている承認者を探すこともできる。

多様化するワークスタイルに対応が可能
紙の運用では出社を余儀なくされるが、システムを利用することでPCやスマホさえあれば自宅やカフェなどでも作業ができる。そのため、テレワークやフレックスタイム制などで多様化するワークスタイルに対応が可能だ。

以下の記事ではワークフローシステムの種類や導入のメリットなどについて詳しく解説している。ぜひ一読してほしい。
ワークフローシステムとは?機能や導入メリット、導入ステップを解説

ワークフローシステムの主な機能

ここではワークフローシステムで使用できる主な機能を紹介しよう。

申請フォームの作成
申請フォームとは、交通費精算や残業などの申請に使用するテンプレートである。申請内容ごとに必要な入力欄を設けることで、全社統一のフォーマットとして管理・運用が行える。

承認フローや承認方法の設定
「申請者からの申請内容を確認し、承認を行う」までの流れが承認フローである。承認フローは申請の内容や金額によって分ける必要があるため、複数の条件でフローを作成できる汎用性の高いサービスを選ぶと良いだろう。

また、クラウド型のサービスの場合はスマホからでも承認可能なものが多いため承認までの時間を削減できるというメリットがある。

申請に対する承認や差し戻し、再申請
承認者は申請内容を確認し、承認あるいは差し戻しを行う必要がある。また、申請者は差し戻された場合に内容を確認し、修正した上で再申請を行う。

ステータス管理
ワークフローのステータスを可視化することで、現在どこまで進んでいるのか、あるいは誰の承認で止まっているのかを確認することが可能になる。

リマインド機能
リマインド機能とは、設定された期間内に承認申請の対応をしていない場合に、通知やメールを自動で送付できる機能だ。

検索機能
検索機能が搭載されていると、内容や件名、日付、申請者などさまざまな条件で検索をすることで必要な情報をすぐに探すことができる。

ワークフローシステムの導入を失敗しないためのプロセス

ワークフローシステムを導入する上で、失敗しないようどのようなプロセスを踏めば良いか見ていこう。

電子化したい書類を検討する
稟議や出張申請などを紙で運用している場合は、どの書類を電子化するか検討しよう。申請から承認までのステップが多い、あるいは使用頻度が高いものを優先的に電子化するのがおすすめだ。

導入に向けたプロジェクトを発足し、担当者を決める
導入が決定したら、導入に向けた社内プロジェクトを発足させるために担当者を割り振ろう。担当者は、システムが要件を満たしているか仕様を確認できる技術的な知識と、現場での実務を認識している人物が良いだろう。

導入後もシステムの利用状況の保守運用と改善をしていく
導入後は、社員がシステムを正しく利用できているかを確認した上で、使いづらい点がないかヒアリングを行うことでシステムを効率良く運用するためのフォローアップを行おう。

ワークフローシステムを導入する際に注目したいポイント

次にワークフローシステムを導入する際に、どのような点に注意すれば良いのか、そのポイントについて解説しよう。

自社独自のワークフローの設計が可能か
企業の規模や業界によって、必要なワークフローは異なるだろう。そのため、自社にとって最適なワークフローが設計可能かどうかを確認しよう。

既存のフローを踏襲できる機能の有無
ワークフローシステムの中には、エクセルやスプレッドシートをインポートして申請フォームへ反映できるサービスがある。そのため、紙を用いた既存のワークフローが存在する場合には既存のフローが踏襲可能なものを選ぶと良いだろう。

導入・運用コストがかかることも念頭に置いて比較する
ワークフローシステムは導入時の費用及び導入後のランニングコストを踏まえ、費用対効果を算出した上で比較しよう。また、中には無料トライアルを用意していることがあるので、実際に利用してみて比較するのもおすすめだ。

国内で大きなシェアを占めるワークフローシステム

ここでは国内でシェア率が高いワークフローシステムを紹介していく。

ジョブカンワークフロー
「ジョブカンワークフロー」は株式会社DONUTSが提供しているサービスで、ジョブカンシリーズは累計導入実績150,000件を誇る。使いやすいUI設計になっているため初期設定や申請書の作成が直感的に行え、スマホからでも申請・承認ができる。30日間の無料お試し期間が設けられており、初期設定のサポートも行ってくれるほか、最短即日から運用をスタートできるスピード感も魅力の一つだ。
https://wf.jobcan.ne.jp/

intra-mart ワークフロー
「intra-mart ワークフロー」は「ソフトウェアビジネス新市場2021年度版」で14年連続シェアNo.1を記録しているサービスである。日本独自のワークフローに対応できるよう柔軟な設計がされていることが特徴で、申請・承認以外の業務においても幅広くシステム連携ができ、BPM、AI、OCRと組み合わせることでさまざまな業務をデジタル化できる。
https://www.intra-mart.jp/products/im-workflow.html

X-point Cloud
「X-point Cloud」はシリーズ累計導入数3,500社以上のクラウド型ワークフローシステムだ。クラウドサービスなので低コストで導入ができ、操作ログやバックアップ機能などセキュリティ・内部統制強化に役立つ機能が充実している。
https://www.atled.jp/xpoint_cloud/

Create!Webフロー
「Create!Webフロー」は、紙による申請・承認・決裁業務をそのまま電子化できるワークフローシステムだ。マニュアルが必要ないよう分かりやすいUIで設計されており、さらに今までの紙と同様の様式で入力フォームを再現しているため、デジタルに慣れていない人でも馴染みやすいだろう。承認ルートの設計や進捗状況はアイコンで表示されるなど、分かりやすい工夫が施されている。
https://www.createwebflow.jp/

まとめ

社内のワークフローを電子化することで、業務効率化や多様なワークスタイルへの柔軟な対応が可能になるなどのメリットがある。現在紙での運用をしている場合には、ワークフローシステムを導入することで、どの程度の費用対効果が見込まれるのか検討してみてほしい。