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マネーフォワード、バックオフィス業務を自動化する AI エージェント「マネーフォワードAI Cowork」を発表

2026.04.14
奥山晶子
株式会社マネーフォワード 代表取締役社長 グループCEO 辻 庸介氏

株式会社マネーフォワードは、自然言語による対話を活用し、AIが自律的にバックオフィス業務を遂行する「マネーフォワード AI Cowork」を、2026年7月より提供開始する。AIがユーザーの同僚(Coworker)として、経理・労務・法務など多岐にわたる業務を自律的に処理する点が特徴だ。4月7日に開催された「マネーフォワード AI VISION 2026 記者発表会」では、デモンストレーションを交えてサービス内容が発表された。

AI関連のみで年間経常収益150億円以上を目指す

発表会では、代表取締役社長・グループCEOの辻庸介氏が登壇し、「マネーフォワード AI Cowork」(以下「AI Cowork」)の概要を紹介した上で、数値目標について語った。

「AI Cowork」は、自然言語で指示するだけで複数のAI エージェントが同時に業務を実行する仕組みを持つ。例えば「今月の経理業務をまとめて処理して」と指示すると、請求発行、支払い、経費精算、入金消込などを複数のエージェントが自律的に処理し、人間は確認・承認するだけで業務が完了する。

利用シチュエーションとしては、自社のバックオフィス業務で活用するほか、士業事務所の代行業務やアドバイザリーの効率化、自動化を想定している。辻氏は「同社はこれまでSaaS 市場(潜在市場規模約2.8兆円)で成長を続けてきました」とした上で、「AI Cowork」の展開により、さらに人件費代替を狙うデジタルワーカー市場(同約14.1兆円)をターゲットとし、2030年までにAI関連のみで年間経常収益150億円以上を達成する方針を示した。

操作性の高いチャット窓から幅広い業務を自動化

続いて執行役員・ビジネスセグメントCPO/VPoPの廣原亜樹氏が登壇し、「AI Cowork」の詳細を解説した。

「AI Cowork」の特徴

「AI Cowork」の特徴は、以下の3点だ。

・自然言語で業務ができる
ChatGPT や Claude Code と同じような操作感で、チャットの窓から業務を指示するだけで業務が実行できる。

・業務に最適化されたUX
繰り返し行う業務を定型メニューから選択可能。また、エージェントによる業務提案で、タスク型業務を漏れなく完了できる。また、社内のナレッジに回答するAIヘルプデスク機能も搭載する。

・安心して導入できるガバナンス
操作制御や人間による確認・承認機能など、AIを安全に使うための土台を備えている。

「マイエージェント」を含んだアーキテクチャ

システムの中核には、ユーザーの指示を解釈して適切なAIエージェントに振り分ける「オーケストレーター」があり、Claudeの推論エンジンを活用して高精度な振り分けを実現している。これにより、チャット窓に話しかけるだけで様々な分野の業務を遂行可能になる。

さらに、マネーフォワードが提供する AI エージェント、開発パートナーが作成したエージェント、ユーザー自身が作成できる「マイエージェント」の3種類のエージェントが利用可能で、多岐にわたる業務をカバーする。「マイエージェント」は、AIに関する専門知識がなくても容易に作成が可能だという。

「AI Cowork」を⽀える業務ロジックとデータ

「AI Cowork」が多様な業務を実現できる背景には、3つのデータ基盤がある。

ひとつは、経理・人事・経営企画・法務など網羅性の高い「マネーフォワードクラウド」の業務ロジックとデータ。2つ目が、ExcelやSlackなどマネーフォワードクラウド外のデータを AI が活用できるデータベース(2026年内リリース予定)。3つ目が、他社SaaSサービスや公的機関が公開するMCPサーバーとの連携だ。

これらにより、業務を網羅的に処理できるプロダクトとなっている。

チャット窓一つで全業務が完結

廣原氏は続けてデモンストレーションに移り、「AI Cowork」の具体的な機能や操作性について解説した。

「AI Cowork」は、従来の複数システムへの個別ログインが不要になる。これまでは、経理や経費精算など業務ごとに異なるプロダクトへログインする必要があったが、「AI Cowork」ではチャット窓一つで全ての業務が完結する。

例えば、一般従業員(管理職)が未承認のデータを確認する場合、チャット窓に「未承認のデータを確認して」と入力するだけで、AI エージェントが自動的に指示を解釈し、クラウド経費、勤怠、契約それぞれの未承認データを抽出。気をつけるべきポイントを補足し、そのまま承認作業まで実行できることが示された。

廣原氏は「Claude CodeやChatGPTとほぼ同じ操作感で業務ができる点が、最大の特徴です」と強調した。

デモンストレーションでは他に、ユーザーの権限とロールに応じたメニュー表示が可能であること、バックオフィス業務の質問や規定確認も同じインターフェースから AI に相談できること、ユーザーが業務用エージェントを簡単に構築できることなどが示された。

2026年7月に正式リリース

「AI Cowork」は4月7日より先行受付が開始され、2026年7月にリリース予定だ。

辻氏は「目指しているのは、ユーザーがつい『ありがとう』と言いたくなるような、まるで同僚のように寄り添うAIパートナーです」とした上で、「私たちは人手不足に悩む中小企業の課題に真剣に取り組み、本当に喜んでいただけるサービスをつくりたいと考えています。現在は、ナンバーワンのバックオフィスAIカンパニーへと進化することを目標に、全力で取り組んでいるところです」と意気込みを語り、発表会を締めくくった。