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【働くみんなのホンネ調査】全国の働く人を対象に「定年退職」について調査を実施

2019.03.01
オフィスのミカタ編集部

総合転職エージェントの株式会社ワークポート(所在地:東京都品川区)は、全国の転職希望者とSNS利用者を対象に、「定年退職」についてのアンケートを実施し、その結果を発表した。

■調査概要

・調査内容:定年退職について
・調査対象者:ワークポートが運営する人材紹介サービス利用者とSNS利用者
・有効回答:205人
・調査期間:2019年1月30日~2月14日

■「適切な定年退職の年齢は65歳」と考える人が46.3%

■「適切な定年退職の年齢は65歳」と考える人が46.3%

2013年「高年齢者雇用安定法」改正後、定年年齢は引き上げ傾向にあるが、定年退職する年齢について何歳が適切だと思うか質問したところ、最も多かったのは「65歳」(46.3%)であった。次に「60歳」(22.0%)、「70歳」(17.6%)と続いた。
65歳と答えた理由では、「年金受給開始の年齢なので」(40代・男性・営業)といった現在の年金制度を理由としたものや、「平均寿命が延びたため」(20代・女性・クリエイター)、「これから先、人手不足になるため」(30代・男性・公務員)といったように日本の少子高齢化を懸念した意見が多く挙げられた。
60歳と答えた人の理由では、「体力的な問題が出てくるから」(20代・男性・製造)や「元気があるうちにリタイヤして旅行などに行きたい」(30代・男性・システムエンジニア)といった、体力面を懸念した理由と退職後のセカンドライフを重視する理由に大きく分かれた。
70歳と答えた理由では「高齢化社会で年金支給額が少ないと思われるため」(30代・男性・管理)、「最近70歳でも元気に働ける人が多いし、自分の時代でも70歳は問題なく働けると思うので。」(30代・女性・管理)など、今後の年金制度の変化を予想した意見も見られた。適切な定年退職の年齢は、年金制度と60歳以降の健康状態が深く関係すると考えられる。

■「自分は70歳まで働く」と予想する人が27.8%で最多

■「自分は70歳まで働く」と予想する人が27.8%で最多

自分は何歳まで働くと思うか質問したところ、「70歳」と答えた人が最も多く、27.8%。次に「65歳」が26.3%、「60歳」が20.0%となった。
70歳と答えた理由では「働かないと生活できなさそうだから」(20代・男性・機械系エンジニア)、「年金も貯金も十分ではないだろうから働くしかない」(40代・女性・管理)といった、経済状況の不安を理由にしたものが多く見られた。
定年退職の適切な年齢を65歳と考える意見が一番多かったことから、定年退職の理想と自分が働き続ける実際の年齢とでは、すでにギャップが生じていることが考えられる。

■約80%が「自分の老後に不安を感じている」最大の懸念点は経済状況

■約80%が「自分の老後に不安を感じている」最大の懸念点は経済状況

自分の老後(65歳以降の生活)に不安を感じるか質問したところ、81.5%が「はい」と回答した。多くの人が既に、定年退職後の生活に不安を抱いていることがわかる。具体的な不安については、「自由な時間ができてもお金に余裕がなさそう」(20代・女性・営業)、「本当に年金がもらえるのかどうかもわからない」(30代・男性・運輸、交通)といった、年金や生活費の確保といった経済状況を心配する理由がほとんどであった。
人生100年時代、日本は少子高齢化による労働力不足や社会保障負担の引き上げなどの深刻な課題に直面している。これらの課題解決のために、厚生労働省は年金の受給開始年齢を75歳まで繰り下げられるようにする検討に入っている。
また、近年は企業も定年退職後の再雇用に積極的になっていたり、海外に倣って定年を廃止しようとしたりする議論も出てきている。
今後、年金制度や定年制度がどのように変化し、働き方にどのような影響が出るのか、幅広い世代から注目を集めそうだ。

■まとめ

深刻な高齢化社会を迎えつつある日本。「自分の老後に不安を感じている」人が多い中、いかにその不安材料を減らしていけるかが、社会全体で取り組むべき課題と言えそうだ。

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