オフィスのミカタとは
総務・人事・経理/管理部その他働きがいを
向上させる為の方の完全無料で使える
ビジネスポータルサイト 「オフィスのミカタ」

大手企業の「働き方改革関連法」への対応実態が明らかに~ワークス調査レポート~

2019.03.14
オフィスのミカタ編集部

株式会社ワークスアプリケーションズ(本社:東京都港区)は、2019年4月からの働き方改革関連法の施行に伴い、大手企業における対応実態調査を実施した。

■課題1.従業員の意識改革をどう進めていくか

時間外労働の上限規制(特例を除き原則月45時間・年360時間の上限ならびに罰則の適用)に対応するべく、どのような運用をしていけばよいか。調査の結果、「勤怠管理システムで、勤務入力をする画面上に注意喚起のメッセージを表示させる」や「月45時間、60時間のように残業時間が上限に近づいたタイミングで、対象者やその上長に注意喚起メールを自動送信する」といった取り組みを行う企業が多く見受けられた。

一方で、すでに「ノー残業デー」や「一斉消灯」等の時間外勤務の短縮を図る施策を実施しているものの、形骸化してしまっているケースも少なくなく、自立的・継続的な行動を促す仕組みが必要とされている。

■企業の取り組み事例

●経営層と直接議論
残業時間が一定値を超えた場合には、経営会議に対象者の部門長が出席するよう義務付け。経営層も巻き込み改善策等を徹底議論することで、経営と現場をつなぎ、経営資源等を考慮した課題の根本解決が可能に。

●部門ごとの目標達成率を全社公開
ポータルサイトにて、部門別の時間外労働や年次有給休暇取得に関する目標値、実績値を開示。実績の見える化により、達成感や向上心の醸成を図るとともに、自発的に切磋琢磨する風土づくりを。ただし、個人が特定されうる少人数の部門等は開示対象から外す等の配慮も欠かせない。

●変形労働時間制の導入で、残業時間削減の効果を実感
月や年単位で労働時間の調整を図る変形労働時間制の導入により、一部の業態によっては繁閑期等に応じて勤務シフトを作成できるようになったことで、長時間労働の抑制に効果があったという事例も。しかし、導入にあたっては現場への丁寧な説明を行うなど、理解醸成を促す仕掛けが必要。

●客観的な労働時間の把握をマネジメントに活かす
現場部門の上長にて、所定労働時間残数と想定される業務量を掛け合わせて、業務およびリソース配分の調整を実施。チームマネジメントを行う上での有効な定量情報の一つとして活用にいたった事例が挙げられた。その反面、事業部を超えた人材の再配置には、まだまだ組織的な業務体制や権限と責任の明確化といった課題が浮き彫りに。

■時間外労働の上限規制に対する運用方針(有効回答数:100、複数選択可)

  

■課題2.徐々に明らかになる法改正の詳細、制度の見直しが続く

年次有給休暇の確実な取得に向けた運用方針
年次有給休暇の確実な取得に向けた運用方針

従業員が年次有給休暇を取得しやすくするため、多くの企業で導入されているのが半日単位の有給休暇制度。本法改正により義務付けられる年5日の年次有給休暇の確実な取得において、新たに半日有休の制度導入を検討する企業が多くみられた。

一方で、時間単位有休については合算値であっても義務化の対象から除外されると発表されたことで、新規導入に向けた検討の見直しを迫られるケースが多々発生した。加えて、半日単位と時間単位の休暇制度が併存する場合は、取得時間数によって半日単位での取得が優先されるよう制度再構築の検討を必要とするケースもあった。

■月休暇得状況を確認する頻度

「特別な対応は行わない」と回答した企業が80%超と、すでに対応が進んでいることが伺える。しかし一部の企業においては、特定の従業員において未取得者が若干名存在するといった声もあり、背景として「管理職が部下の残業や有休の取得状況を改善すべく、業務を巻き取った結果、休めない状況になっている」といった課題も見えてきた。

また、リフレッシュ休暇や夏休み等、「従前から手厚い休暇制度を設けていたゆえに、年次有給休暇の取得にいたらないのでは」と懸念を示す企業もあった。特に2019年は天皇即位により祝日が増加するため、従来のリフレッシュ休暇等を有給休暇として消化するなど、労働組合との労使協議会にて議論を実施予定の企業が多く見受けられた。

■時間外労働の上限規制に関する対応状況

    

■年次有給休暇の確実な取得に向けた対応状況

   

■フレックスタイム制の見直しに関する対応状況

清算期間が2~3か月のフレックスタイム制を採用予定の企業は、全体のわずか6%にとどまる。

■勤務間インターバル制度に関する対応状況

勤務間インターバル制度を「導入しない」と回答する企業が80%を占め、普及にはまだ時間を要することが伺える。

■まとめ

働き方改革を見かけ倒しで終わらせないためには、企業の人事部門、更には経営者自らが旗を振り、従業員一人ひとりの意識を変えていくことから、前向きに向き合うことが求められているようだ。

<PR>