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非正規雇用者の6割以上は、正社員を希望~非正規雇用者約10,000人に聞いた、正社員就業に関する意識調査~

2019.04.08

求人情報サイト「バイトル」などを運営するディップ株式会社(本社:東京都港区)のディップ総合研究所は、非正規雇用(アルバイト・パート、派遣社員、契約社員)で働いている15~59歳の男女(学生除く)を対象に「正社員就業に関する意識調査」を実施。非正規雇用者の6割以上は、正社員を希望している結果となった。

■調査背景

■調査背景

現在、日本の労働力人口のうち非正規雇用者は、2,120万人といわれている(厚生労働省労働力調査)。そのうち255万人が、正社員になりたいが正社員として働ける仕事がなかった【不本意非正規】だといわれている。
正社員として働ける仕事がないと255万人が答えている一方、企業からは人手不足により採用したくても正社員が採用できないという声を多く聞く。
そこで、非正規雇用(アルバイト・パート、派遣社員、契約社員)で働いている人を対象に「正社員就業に関する意識調査」を行い、正社員希望者と正社員を採用したい企業、双方がマッチングするためのポイントを明らかにした。

■正社員で働きたい人の割合と内訳

■正社員で働きたい人の割合と内訳

「正社員で働けるのであれば働きたい」と回答した非正規雇用者は64.1%。そのうち68.8%は、「隠れ不本意非正規」という結果だった。「隠れ不本意非正規」とは、正社員として働ける仕事がなかったとする不本意非正規とは別の理由で「正社員就職」に二の足を踏んでいる層のことを指している。

■「隠れ不本意非正規」の人が正社員就業していない理由

■「隠れ不本意非正規」の人が正社員就業していない理由

「転職活動したが、採用されなかった」「正社員就業を希望していない」を除くと、「年齢が壁になり採用されなさそう」23.4%、「経歴が不安」19.7%、「自分にできるか仕事か自信がない」17.0%、「職場になじめるか心配」16.2%などがあり、経歴や仕事内容、職場への不安が理由で正社員への転職活動に踏み出せていないことが分かった。

■経歴についての具体的不安点

■経歴についての具体的不安点

経歴について特に不安に思う点として、非正規雇用期間が長いことや、資格やスキル・正社員経験がないことへの不安がそれぞれ5割程度を占めた。

■働いている人を確認したい!

■働いている人を確認したい!

経歴の不安については「職場見学や体験をし、働いている人を確認できること」58.3%という結果がでた。経歴の必要有無を具体的に知ることはもちろん、学歴が低い・職歴がない人や非正規雇用から採用された人が実際にどのように活躍しているかを検討段階から知りたい、というニーズがうかがえる。経歴や前職の雇用形態を問わず活躍している人がいる場合は、どのように活躍しているかを具体的に記載することで、安心して応募を検討してくれる人の増加が期待できそうだ。

■自分にできる仕事かという不安への対応策

■自分にできる仕事かという不安への対応策

自分にできそうかを判断するために「就職後すぐに行う仕事内容を知ること」と77.5%が回答。
若年フリーターは長く就業することを見据え、「数年後にやるであろう仕事内容を知っておきたい」というニーズが高く、中高年主婦(主夫)は「商品の取り扱いが難しくないか」を気にしているなど、属性によって傾向が異なるため、人材に沿った明示が必要だ。

■職場についての不安への対応策

■職場についての不安への対応策

「職場になじめるか」という非正規雇用者の不安に対して、職場について事前に知りたいことを聞いたところ「雰囲気や社風」が1位となった。
特に中高年の主婦(主夫)はその傾向が高く、加えて「平均残業時間」「産休・育休等の休暇取得実績」「年齢別の割合」を知りたいという傾向が高いことも明らかになった。このことからも、ライフステージの変化が大きい主婦(主夫)層の、自分の生活環境や働き方と合う会社かどうかを知りたいという意向が読み取れる。

■調査概要

・調査設計、分析:ディップ総合研究所 ディップレポート編集室
・調査名:ディップ総合研究所 「非正規雇用者の正社員就業に関する意識調査」
・調査手法:インターネット調査(外部調査機関)
・調査対象:47都道府県在住かつ、現在非正規雇用(アルバイト・パート、派遣社員、契約社員)で働いている15~59歳の男女(学生除く)
・調査実施時期:2019年3月7日(木)~2019年3月11日(月)
・有効回収数:9,365サンプル(そのうち、正社員を希望する3,000人に詳細を調査)

■まとめ

雰囲気や社風などの情報も記載することで、求職者が就職後の姿をイメージしやすくなり、職場への安心感を増すことができるようだ。
また、雇用前に職場の見学や体験ができる制度を取り入れ、職場と馴染めるかを事前に確認もらうことは、実際に雇用した後の定着にも良い影響があるだろう。

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