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平成の課長は「ストレス、板ばさみ、不安」。令和は、課長でも多彩な働き方を。

2019.04.16

JTBグループで様々なコミュニケーションサービスを提供する株式会社JTBコミュニケーションデザイン(東京都港区)は、「平成の課長調査」の報告書をまとめた。
平成から令和への転換期にある日本を、中間管理職として支える課長1,000人に平成時代の日々と新時代令和への思いについて聞き、調査結果からは、平成時代の課長職の厳しさが浮き彫りになり、令和時代の会社のあり方や多彩な働き方の可能性が示唆された。

■平成時代の課長は、かつての課長の権威はない!

平成時代を課長として過ごした日々を振り返ったところ、最も多かったのは「ストレスが多い」(46.8%)で、以下「上司と部下の板ばさみになる」(37.1%)、「課長としてこれでいいのかと不安がある」(34.0%)、「忙しく、時間の余裕がない」(32.6%)、「課長は孤独である」(32.1%)が続いた。なお、30代課長では、「人として成長できる」(31.0%)、「挑戦できる」(23.5%)など前向きの意見も目立つ。(図1)
その課長自身が新入社員だった当時、上司であった“当時の課長”は「権威があった」「部下から頼りにされている」と見えてた。(図2)
さらに、いま課長の部下である若手社員からは、「ストレスが多そうだ」(38.5%)という見方もあるものの、「部下から頼りにされている」(33.5%)、「部下からよく相談されている」(27.5%)とも映っている。(図3)
部下の信頼を受け、頼られつつも、かつての課長が持っていた権威は感じられず、ストレスや不安を胸に仕事をする、平成時代の課長の姿がうかがえる。

■やる気が高かった時期の年代別では?

平成時代でやる気が高かった時期は、30代課長は「最近の5年間」(34.5%)が最多、その主な理由は「昇進した(65.2%)、40代課長は「いざなみ景気(2002~2007年)」(30.3%)が最多、その主な理由は「ハードだったが、やりがいがあった「成長できた(ともに49.6%)、50代課長では「バブル崩壊期から平成不況期(1991~2001年)」(43.8%)が最多で、その主な理由は「ハードだったが、やりがいがあった」(48.0%)という結果だった。

■「職場の人間関係」でやる気が失われる!

平成時代で、やる気が失われたのは、各年代とも「最近の5年間」がトップ(30代課長28.0%:40代課長34.5%:50代課長44.8%)。特に、高年代層ほど、やる気が失われたとする割合が高くなっている。
やる気が失われた理由は、いずれの年代でも「職場の人間関係がよくなかった」が最多だった。

■課長の令和への意気込みは、前向き!

令和を迎えるにあたっての課長の意気込みは、「まだやれることはたくさんある」(35.2%)が最も高く、以下「管理職として、もっと成長したい」(33.5%)、「組織の長として、部下を成長させたい」(31.9%)、「新しいことに挑戦してみたい」(30.6%)など、前向きなものが続いた。なお、若い課長ほど「もっと成長したい」「もっと高い役職」など、上昇志向が強いこともわかった。

■令和の会社の状況予測は、弱含み

令和の、状況予測は、発展(18%)、現状維持(52%)、下降(2%)と、全般に弱含みだ。「現状維持」「下降」の見通し理由は、「社内の連携や協力ができていない」(44.2%)、「自社の魅力を発信できていない」(44.0%)などが中心となった。

■平成時代の課長、人生のやり直しに多様な希望⁉

平成時代の課長に、「新入社員として人生をやり直すとしたら」と聞くと、「家庭や趣味を大切に、マイペースの人生を送りたい」(44.7%)が最も多く、「知識や技術を身につけ、専門家として高みを目指す人生を送りたい」(41.4%)が僅差で続いた。他に、「安定した組織で、安心して仕事をしたい」(24.4%)、「革新的な仕事がしてみたい」(20.3%)など、人生のやり直しに多様な希望があることがわかった。
若い課長ほど、「昇進」「独立や起業」などの意向が強いことも示された。

■権威は失われ、ストレス、不安、孤独。課長へのサポートは急務

課長の平成時代はストレス、不安、孤独を抱え、以前の課長にあった権威は失われていた。また、「バブル崩壊期から平成不況期」「いざなみ景気」の時代には、「ハードだったが、やりがいがあった」と高いやる気を持っていた課長たちが、「最近の5年間」は人間関係などの要因によりやる気が失われたと答えている。いずれも課長が置かれた厳しい状況がうかがわれる結果だ。
組織内に、課長の立場に寄り添い、認め、勇気づける施策や動きが必要と言える。同じ立場の人同士で悩みやその解決策を共有する場を設ける、トップから課長層に対する期待を直接の声掛けで伝える、部下との気軽なコミュニケーションの時間を作る等が考えられる。
しかし、令和への意気込みとして、「まだやれることはたくさんある」(35%)、「管理職としてもっと成長」(34%)、「組織の長として部下を成長させたい」(32%)、「新しいことに挑戦してみたい」(31%)など、前向きな気持ちも失われてはいない。
会社は、そんな意気込みを活かす風土や仕組みづくりに取り組むことが求められる。チャレンジをサポートする仕組み作りや課長層対象の学習機会の提供なども一つの方法と言える。

■令和時代の会社は、「社内連携」「魅力の発信」が不可欠

課長たちは、令和時代の会社の発展には「社内連携」と「自社の魅力の発信」が不可欠と考えている。例えば、こうした問題意識を持つ課長が、解決のプロジェクトを推進するような仕組みが社内にあれば、課長の挑戦意欲を活かしつつ、組織の活性化を実現することも可能と思われる。

■まとめ

「人生をやり直すとしたら」の問いに、課長たちの多くが「家庭や趣味を大切に、マイペースの人生を」「知識や技術を身につけ、専門家としての人生を」と答えている。「やり直せないだろうけれど」という気持ちで回答したと思うが、人生100年時代と言われる今、この時点からそうした人生を目指すことは不可能ではない。多様な働き方を根付かせるために、課長と呼ばれる人たちが自分の働き方を見つめなおし、動き出すことが必要ではないだろうか。

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