会社員の3割強が五月病を経験~エンジニアの五月病体験談を調査~
関西メーカー専門の転職エージェントである株式会社タイズ(本社:大阪府大阪市)は、最大10連休となるGW目前の今気になるワード「五月病」について、エンジニアを対象に調査を実施。会社員の3割強が、五月病になったことがあると自覚しているという結果となった。
■五月病とは?
五月病は新入社員や新入生に多くみられる、新しい環境に適応できないことに起因する精神的な症状をさす。
4月になり仕事や学校、転居などで環境が変わり、最初のうちは張り切っていたものの、5月の連休明け頃からなんとなく気分が落ち込む、仕事に集中できない、眠れないといったスランプ状態に陥ることが多いようだ。
■五月病になった時期1位は「社会人1年目」
エンジニアに聞いた「五月病になった直近の時期」第1位は「社会人1年目(33.3%)」だった。
統計データをまとめると、「学生時代(18.2%)」、「社会人1~3年目(53.7%)」、「社会人4年目以降(28.0%)」となり、いわゆる若手社員と言われる時期が半数以上を占める結果に。
また若手社員のエピソードとしては、以下のような回答が得られた。
・新卒で就職した際、職場の雰囲気が学生時代と違っていてすごく不安になった。
・4月に後輩ができ先輩として気合いを入れて指導にあたっていたが、自分がまだまだ半人前であるということに直面することが多く、徐々にやる気を見い出せなくなってしまった。
■エンジニアの五月病体験談
五月病だと感じた際の症状第1位は「やる気が出ない(38.2%)」、続いて「会社に行きたくない(22.2%)」「焦りや不安を感じる(15.6%)」という結果に。
またわずかではあるが、気持ちの面だけでなく実際に身体に異変を感じたという意見も見受けられた。
・朝の準備や通勤がおっくうになり、寝坊をしたわけではないのに始業時間ギリギリにしか出社できなくなった。
・出社してWindowsの起動音を聞いた瞬間に頭痛がするようになった。
・胃がキリキリして食欲がなくなった。
■考えられる要因は?
五月病は一般的に、環境の変化により起こりやすいとされているが、考えられる要因の第1位は「就職・転職・復職(22.2%)」となった。続いて「業務トラブル(18.2%)」、「繁忙期(15.6%)」、「人事異動(9.3%)」「転勤(5.8%)」と、仕事面での環境変化によるものが回答の大多数を占めている。
・新年度に張り切りすぎて1ヶ月で疲れ果ててしまった。
・自分の意思と乖離した部署への転属がきっかけだった。
・閑散期から繁忙期に移行する際に、自分自身のギアチェンジがうまくできなかった。
このように、誰にでも起こりうるような身近なエピソードが多数見られた。
■どうやって乗り越えた?
最も多く得られた回答は、気が付いたら治っていた、時間が解決してくれた、といったような「自然治癒(46.7%)」だった。続いて「趣味に没頭する(15.6%)」、「誰かに相談をする(13.8%)」、「運動をする(9.8%)」と、沈んだ気分を転換させるような対策が多くみられた。
仕事以外の面で気分転換を行うほかに、生活習慣の見直しや、思い切って環境を変える(仕事を休む、転職する、等)ことで気持ちを切り替えたという意見もあった。
・学生時代の夜更かし習慣を改めたところ、体調やメンタル状態も自然に良くなった。
・バイクを買い換えてから、帰宅後に時間を見つけ走るようになったところ、いつの間にか出社後に憂鬱な気分になることがなくなった。
・仕事に行くのが嫌になり、そんな日は会社を休んでみるとスカッと気持ちが楽になった。
・転職したことで職場環境が改善され調子が良くなった。
■調査概要
・実施期間:2019年4月5日(金)~4月9日(火)
・調査対象:20~30代の会社員
・回答数:事前調査2,200名/本調査225名
・調査方式:インターネット調査(外部調査機関)
・調査機構:転職エージェント「株式会社タイズ」
■まとめ
医学的な病名ではないが、広く知られている五月病。会社員の3割強が、五月病になったことがあると自覚しているようだ。
過去最長となる今年のゴールデンウイークも影響を与えそうだ。生活環境が大きく変化した人などは、このアンケート調査の回答にもあったように、「趣味に没頭する」「誰かに相談する」などを参考に、気分転換をはかってみてはいかがだろうか。