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『働き方を自分で自由に選ぶ』企業へ!~働き方改革を4月から加速・すでに好循環~

2019.05.10

 創業から134年、美と健康を追求しつづけてきた桃谷順天館グループ(本社:大阪市中央区)は、以前より働き方改革を進めてきたが、4月より時間単位有給休暇取得制度、フレックスタイム制度を全社的に導入、時短勤務者の給与控除撤廃等、改革を加速させている。

 働き方改革を進めるうえで各企業が課題となる「経営者や社員の意識統一」「制度利用しやすい風土づくり」「IT環境整備」をクリアし、社員一人ひとりが働き方を自分で選択することが出来る環境へと変化した。

■4月から導入した取り組み

●フレックスタイム制度を導入
 以前より一部職種で取り入れていたフレックスタイム制度を、4月から全社的に導入。コアタイム以外の勤務時間を自身で調整することができ、「働き方」を自分で柔軟に選択することが可能だ。既に多くの社員が「自分の働き方」を実践。

●時間単位年次有給休暇取得制度を導入
 時間単位での有給休暇取得が全社員可能に。1時間単位で取得可能なため、よりフレキシブルな働き方を実現している。

●テレワーク実現へ向けて準備
 時間だけでなく、働く場所もフレキシブルに選べるよう、テレワーク実現に向けて準備を進めている。
既にIT環境は整っており、現在一部社員でテストを実施。問題点を洗い出し、改善した後、全社的に取り入れる考えだ。

●時短勤務者の給与控除撤廃 ~「時間」ではなく「成果」で評価~
 時短勤務者はフルタイムで働いた場合の給与から短縮分が控除されていた。「働く時間」で計算する給与体系になっていたが、「成果」で判断する考え方へ変化させた。時短勤務者は時間が限られているからこそ、効率的に働き、高い業績を上げていることから、この様な制度の導入に繋がった。

■経営者や社員全員の意識統一

■経営者や社員全員の意識統一

 株式会社ワーク・ライフバランス 代表取締役の小室淑恵氏を大阪本社に招き、全国各拠点のグループ全社員に向けて講演会を開催。現状の日本の課題解決に働き方改革がいかに重要であるか、企業にとってどの様な影響・効果があるのかについての講話があった。経営層から一般社員まで全員が同じ意識を持つことが働き方改革を成功に導く重要なポイントであると考え、実施したようだ。

■制度を利用しやすい雰囲気をつくる

 経営者が働き方改革の重要性を社員に向けて強く発信することで、従来の「長時間労働が美徳」とされてきた世代の社員の意識改革にも繋がり、様々な制度をスタートする際に課題となる「制度利用しやすい雰囲気」が早い段階で社内に根付いた。利用しやすい環境に後押しされ、多くの社員が様々な制度を活用している。

■働き方に合わせたIT環境を整える

■働き方に合わせたIT環境を整える

 「働く場所を自由に選ぶ」ことを可能にするため、IT環境も整備した。自席ではなくカフェスペースの活用や、現在テスト中のテレワーク等も可能となった。

■社員の声

・「出社時間を遅らせることで、子供とのコミュニケーションの時間が多く取ることが出来充実しており、仕事へのモチベーションにも繋がる。」
・「朝早く出社し、早く帰ることで自己研鑽の時間を確保できるようになった。」
・「今までは疲れて夜ご飯を抜くことがあったが、今は早く帰れるように調整し、ちゃんとご飯を作り健康的な生活ができている。」

■まとめ

 働き方改革を進めるうえで、社員一人ひとりの働き方を自分で選択することが出来る環境は、モチベーション向上に繋がり、生産性を高める好循環が生まれているようだ。自社に最適な制度は何か、今回の記事を参考にしてみるのもよいかもしれない。