新卒に戻れたら就きたい職業を調査。3位は「管理部」、2位は「エンジニア」、1位は?
総合転職エージェントの株式会社ワークポート(所在地:東京都品川区)は、全国の転職希望者263人を対象に、「新卒に戻れたら就きたい職業」についてアンケート調査を実施。「専門性」と「転職での有利性」がポイントとなる結果となった。
■「新卒当時と違う職業に就きたい」が84%!1位は?
近年、活躍できる優秀な新卒を早く確保したいという企業の動きも強まり、2022年度入社の新卒採用からは通年採用も広がりそうだ。新卒採用のルールが変わりつつある中、もし今新卒に戻れたらどんな職業に就きたいか調査したところ、84.0%の人が「新卒当時と違う職業に就きたい」と回答。
新卒当時とは違う職業に就きたいと答えた221人を対象に、具体的にどんな職業に就きたいのか聞いたところ、一番多かったのは18.6%で「クリエイター」。次に多かったのは17.6%で「システムエンジニア」となった。
それぞれの職種を選んだ理由では共通して、「手に職がほしかった」「自分で作ったものを残したい」といった意見が見られた。
3番目に多かった管理(経理・財務・人事・広報)を選んだ理由では、仕事内容の専門性の高さから「転職に有利」といった意見が目立った。「転職に有利」といった意見はクリエイターやシステムエンジニアを選んだ理由でも見られたため、多くの人が新卒に戻れたら「転職に有利な、専門性の高い職業に就いて手に職をつけたい」と考えているようだ。
■新卒でも転職ありきで企業を選ぶ
近年では、多くの新卒が転職を前提に就活をしているというデータもあり、ひとつの企業で働き続けることが当たり前とされていた従来の考え方は確実に変わりつつあるといえる。それに伴い、新卒でも転職ありきで企業を選ぶという概念がだんだんと常識になりつつあることがうかがえる結果となった。
・「それ相応の年収を稼げて、転職でその技術が評価されるため」(40代・女性・管理・クリエイター希望)
・「自分の作ったものを世の中に残したい」(20代・男性・営業・クリエイター希望)
・「専門職は転職に有利だから」(40代・男性・営業・システムエンジニア希望)
・「専門職でありながら新卒として一から経験を積めるから」(20代・男性・管理・システムエンジニア希望)
・「専門性が高く、どの業界でも共通する部署なので転職が容易に可能」(30代・男性・営業・管理希望)
・「多くの企業に存在するので転職がしやすいから」(40代・女性・企画マーケティング・管理希望)
■新卒当時と同じ職業に就きたいとする人は16%!理由にはキャリアチェンジした経験の有無が影響
もし新卒に戻れるとしたらどんな職業に就きたいか質問をした際、「当時と同じ職業」と答えた人が16.0%いた。当時と同じ職業に就きたいとする人の理由は、「その職種が自分に向いている」といった理由と、キャリアチェンジした結果「今(現職)より昔(前職)の方が良かった」と後悔している理由に大きく分かれた。
新卒当時と同じ職業に就きたいと答える人の理由には、これまでキャリアチェンジをした経験の有無が大きく影響するようだ。また、当時と同じ職業に就きたいと答えた人のうち60.0%が、現在も新卒当時と同じ職業に従事していた。
【当時と同じ職種に従事】
・「自分に合っていると思うから」(40代・男性)
当時:システムエンジニア 現在:システムエンジニア
・「自分自身の得意や好きを仕事にできる楽しさがある」(20代・女性)
当時:クリエイター 現在:クリエイター
【当時とは違う職種に従事】
・「今になって思えば、最初の会社が1番しっかりしていた」(30代・男性)
当時:交通・運輸 現在:医療・福祉
・「会社選びに失敗したため。キャリアプランがうまくいかなかったから」(40代・男性)
当時:システムエンジニア 現在:営業
■調査概要
・調査内容 :新卒に戻れたら就きたい職業について
・調査対象者:当社利用者
・有効回答 :263人
・調査期間 :2019年4月3日~4月10日
■まとめ
今回のアンケート調査結果では、「当時と違う職業に就きたい」とする人が80%以上、クリエイターやエンジニアのような、手に職がつけられる仕事が人気となった。
「どのようにすればやりたい仕事を任せられるか」。人手不足が問題視されている今、離職率を減らす努力を企業側も考えていかなくてはいけないだろう。