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4月からの有給取得義務化、4人に1人が「知らない」。罰則規定についても半数が「知らない」と回答

2019.06.10

 2019年4月より、条件を満たす労働者に対して5日以上の有給休暇を取得させることが義務化となった。

 義務化の制度が開始し2か月が過ぎ、「有休取得義務化」はどのくらい浸透し、どのように活用する人が多いのか。

 そこで、総合旅行プラットフォーム「エアトリ」を運営する株式会社エアトリ(本社:東京都新宿区)は、10代~70代の男女1,177名を対象に「有給休暇」に関する調査を実施した。

■有給休暇の義務化、4人に1人が「知らない」

■有給休暇の義務化、4人に1人が「知らない」

 2019年4月より10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対して5日以上の有給休暇を取得させることが義務化された。
 
 それについて知っているか聞いたところ、4人に1人が「知らない」(24.0%)と回答する結果となった。

■約半数が、罰則があることは知らなかった

■約半数が、罰則があることは知らなかった

 10日以上の年次有給休暇を付与されており、5日以上消化していない社員がいた場合罰則として最大30万円(従業員1人当たり)の罰金が科される可能性がある事を知っているか聞いたところ、約半数が「知らなかった」(48.4%)と回答した。

 有給休暇取得義務化は知っているが、罰則については知らないという人も一定数いるようだ。

■9日以上の取得が最多

■9日以上の取得が最多

 2019年4月より有給休暇取得義務対象の人に2018年4月から2019年3月の間で何日間の有給休暇を取得したか聞いたところ、最も多い回答は「9日以上」(51.2%)となった。

 義務付けられている「5日以上」を満たしている人は7割を超える(72.7%)一方で、10人に1人は「0日」(10.0%)であった。

■男女で変わる有給取得月

■男女で変わる有給取得月

 有給休暇取得が義務化となった2019年4月以降で有給休暇をいつ取る予定か聞いたところ、男性はお盆期間となる「8月」(39.0%)、女性は祝日の無い「6月」(34.2%)に取る人が多いことが分かった。

 男性の3位は「9月」(33.1%)となっており、シルバーウィークに有給休暇を合わせる人が多いのかもしれない。

 一方女性は「7月」(32.3%)が3位となっており、上位3位を6月から8月の「夏」シーズンが占める結果となった。

■有給休暇の活用の仕方

■有給休暇の活用の仕方

 有給休暇をどのように活用するか聞いたところ、「海外旅行」(47.6%)が1位となり、2位の「国内旅行」(14.8%)に32.8%もの差を付ける結果となった。

■義務化されたことにより、有給休暇が取得しやすく

■義務化されたことにより、有給休暇が取得しやすく

 有給休暇の取得のしやすさについて聞いたところ、今まで「取得しやすい」と感じていた人は56.4%と半数を超えていたが、義務化されたことによって「取得しやすくなる」(76.1%)と回答した人が7割を超え取得しやすいと感じる人は19.7%アップとなった。

■有給休暇の取得が義務化となり思うことは

■有給休暇の取得が義務化となり思うことは

 有給休暇の取得が義務化となりどう思うか聞いたところ、就業中の人は「どちらでもない」(37.2%)と回答した人が最も多く、「とても嬉しい」は26.8%に留まった。

 一方で、パートナーが就業中の人は約半数が「とても嬉しい」(44.2%)と答え、就業中の人よりも17.4%も上回る結果となった。

■調査概要

・調査タイトル:「有給休暇」に関するアンケート調査

・調査対象 :10代~70代の男女1,177名

・調査期間 :2019年5月7日~5月10日

・調査方法 :インターネット調査

■まとめ

 有給取得義務化について、4人に1人が知らないという結果になった。さらに、罰則規定については半数が知らず、働き方改革が進む中でもまだまだ周知されていないことがわかった。

 社員に罰則規定があることも周知しながら、有給休暇を取るように促したり、有給休暇の取りやすい環境を整えたりするなど、制度の見直しが必要のようだ。

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