今、人材が不足している職種は? 正社員・契約社員の求人件数が13カ月連続で前年同月比増。
ディップ株式会社(本社:東京都港区)が運営する正社員・契約社員求人情報サイト「バイトルNEXT」は、2019年5月度の正社員・契約社員の求人件数レポートを発表。専門的職業の求人が高い傾向になった。
■職業部別仕事件数増加率は
職種別(大カテゴリ)にみると、前年同月比で「看護・介護」や「IT・クリエイティブ/クリエイター」などの「専門的職業」が+112.7%、「サービスの職業」が+71.0%、「運搬・清掃・包装等の職業」が+68.1%増加となった。
■「IT・クリエイティブ」求人件数は前年同月比184.4%増、未経験者の採用・育成に転換
IT業界の求人倍率は他職種と比較しても非常に高い傾向が続いている。また、経済産業省の「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」では、2030年にはIT人材が約59万人程度まで不足するとの予測を出されるなど、より一層深刻な人手不足が継続すると見込まれている。
このような状況のなか、IT業界において、経験者採用を主流とした人材獲得だけでなく、未経験者の育成が活発化し、求人件数の増加に影響したと考えられる。
■「建設の職業」求人件数は前年同月比36.8%増、若年層をターゲットとした求人需要が拡大
求人件数は前年同月比36%と大幅に伸びており、東京オリンピック・パラリンピック関連の建設需要拡大や、高齢化した就業者の若年層化を図るための中途採用が増加していることが要因のようだ。
しかし、求人件数の増加の一方で、応募数の伸びは求人件数の伸びを下回っている。これは、4週4休シフトや長時間労働の現場が多く、「働き方改革」への対応が遅れていることも採用難易度が増している要因の1つと考えられる。
■まとめ
現在、「IT・クリエイティブ」などの専門職の人手不足が深刻のようだ。
人手不足の売り手市場の中で、より良い条件の職場を探す人が増えてきている。従業員の定着率向上のためには、業務内容の見直しが必要不可欠だ。また、従業員の育成に重点をおき、業務の幅を広げるためのフォローが必要と言えそうだ。