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高収入な人ほど経営理念に共感している!? 働きがいと経営理念との関係性とは

2019.06.12

 コンサルティング事業を展開する株式会社ノースサンド(東京都中央区)は、20~40代の転職活動中の会社員200名を対象に、「経営理念×やりがいに関する調査」を実施した。年収が高い人ほど会社の経営理念を重要視する結果となった。

■転職者全体で会社に求めるもの1位は「人間関係」

■転職者全体で会社に求めるもの1位は「人間関係」

 転職活動中の20代~40代会社員200人に対し、会社に求めているものは何かを聞いたところ、「会社・チームの雰囲気がよく一体感がある」と答えた人が42.5%で最も多かった。

 次いで2位が「評価制度及び報酬が妥当である」、3位が「仕事を通じて貢献感や自己成長を感じられる」という結果になった。

■年収が高い人ほど「会社の経営理念」「経営戦略」を重視する傾向に

■年収が高い人ほど「会社の経営理念」「経営戦略」を重視する傾向に

 年収600万円未満と600万円以上の人で回答の割合を比較したところ、600万円以上の人の方が経営理念、経営戦略に共感できることを重要視する人の割合が大きいことが分かる。

 加えて、年収600万円以上の人の半数以上が「仕事を通じて貢献感や自己成長を感じられる」ことも会社に求めると回答している。

 高収入業界や、マネージャーなど高職位の社員定着力UPのために、会社の理念浸透を深めることは有効であると言えるだろう。

■働く会社の経営理念に共感できない人は、自分の働きがいも見つけられない!?

■働く会社の経営理念に共感できない人は、自分の働きがいも見つけられない!?

 転職志望者全体で見ると、働きがいを感じると回答した人は51.0%になった。

 この結果を「現在勤めている会社で働くことに働きがいを感じているか」という問いに肯定的に答えた人と否定的に答えた人で比較したのが上記グラフだ。

 働きがいを持っていない人は、会社の経営理念に共感している割合がわずか21.4%、5人に1人という結果になった。

 対して、働きがいを持っている人の80.4%は会社の経営理念に共感しており、働きがいを持っている人と持っていない人との間で約4倍の差が生じた。
 
 以上の結果は、働きがいと経営理念の浸透には密接な関係があることを示唆しているようだ。

■従業員のモチベーション調査で上位0.03%の企業が取り組んでいる施策

 株式会社ノースサンドは、リンクアンドモチベーション社実施の従業員のモチベーション調査で上位0.03%に入る結果を記録している。

 この背景として、前述の調査で明らかになった、会社に求められる2点の要素に注力した取り組みを実施していることが挙げられる。

■経営理念浸透のための取り組み

・フィロソフィー賞の表彰
 経営理念(“ノースサンドフィロソフィー”)に準じた行動を示した社員を毎月選出し、表彰。

・フィロソフィー研修の実施
 ノースサンドフィロソフィーの浸透を目的に、全社員に研修を実施。

・カルチャーマッチを重視した採用
 コンサルタントに求められるスキルの高さだけではなく、ノースサンドのカルチャーとマッチする人材か否かを重要な要素として選考。

■社員の一体感を醸成するための取り組み

・ツールの活用
 点在していた社内情報やナレッジをNotionというツールに集約し、チャットツールのSlackと連携。社内の動きやそれぞれの社員の活動が、リアルタイムに全社員に伝わる環境を構築。

・定期的な対面コミュニケーションの実施
 月に一度はオフィスで全社集会を開催。普段はクライアント先に常駐し、自社への立ち寄りが少ないコンサルタントも必ず毎月全社員と顔を合わせる機会を設置。

 以上の結果として、個人の集団の色が強いコンサル業界の中では異色となる“社員同士のつながりが強い会社”となり、全社員が一体感をもって働くことができているのだろう。

■まとめ

 自社の経営理念に共感できる人は、働きがいを感じやすいようだ。経営理念への共感が広がることで、チームの一体感や仕事を通しての貢献感に繋がるのかもしれない。

 経営理念を浸透させる方法として、採用段階でのアプローチと社内へのアプローチが考えられる。「働きがいのある会社」や「優秀な人材の確保」の為にも、自社の経営理念を従業員に浸透させる具体的な手段を考える必要があるだろう。

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