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待機児童問題を解決する企業内保育園。キッズランドの「親子登園制度」の導入効果とは

2019.06.11

 企業主導型保育園の「キッズランド」が導入している、保育士が子どもと一緒に登園して働くことができる「親子登園制度」。親子登園制度の導入事例と、実際に制度を利用している保育士の声を紹介する。

■企業主導型保育事業とは

 企業主導型保育事業とは、従業員のための保育施設を設立する企業に対し、国が助成する制度だ。女性の社会進出や企業の雇用創生の後押しすることを目的としている。認可保育園や認可外保育園とは違った独自のサービスを可能にする、第3の新しい保育形態だ。

 企業は保育園を設立し、周辺企業と手を取り合い従業員の雇用問題を解消することができる。また、従業員の子どもに加え地域の子どもを受け入れることもでき、地域貢献にもつながっているようだ。

■企業主導型保育園の「キッズランド」の取り組み

 「キッズランド」は、全国子ども保育促進機構株式会社が関東と九州地方を中心に展開している企業主導型保育チェーンだ。キッズランドでは安心・安全の充実した保育サービスを提供し、待機児童問題に取り組んでいる。

 キッズランドでは「日本一働きやすい保育園」を目指し、2018年12月15日より「親子登園制度」を導入した。親子登園制度とは、子どもと一緒に登園して働くことができ、なおかつ保育料が20%減額となる画期的な制度だ。

■キッズランドが導入する親子登園制度とは?

 キッズランドが2018年12月15日に導入した親子登園制度は、0歳から5歳までの保育するスタッフを対象としている。子連れ勤務ができ、なおかつ保育料の20%を減額(一時保育除く)した料金で利用できる仕組みだ。20代~30代の子育て世代の保育士が働くことを望んでいるにも関わらず、「働きたくても働けない」状況を解決したいとの思いで導入に至ったようだ。

【導入実績】
導入期間 : 2018年12月15日~実施中
利用者数 : 13名の保育士と子ども(2019年5月10日現在)

■キッズランドでの親子登園制度の実例

■キッズランドでの親子登園制度の実例

 キャナルキッズランド保育園に勤務している石田先生は、2019年2月から保育補助として、親子登園制度を利用し働き始めた。10:00~17:00の勤務時間で働いている。1歳児のクラスを受け持っており、2歳の子どもとは別のクラスで勤務している。

■親子登園制度を利用する保育士の声

 親子登園制度を利用する石田先生に、親子登園を利用してみて、良かったこと・困ったことなどを聞いた。

●親子登園の良いところは・・・?

「働き始めるきっかけになったことです。働くためには勤務先を見つけることと、保育園を探す必要がありますが、親子登園を利用することで、それが両方叶いました。子どもが小さいうちはどちらもハードルが高いので、親子登園が無かったら働いていなかったかもしれませんーー。」

●実際に利用してみて良かったことは・・・?

「お迎えの時間を気にしなくてよいところです!退勤と一緒にお迎えが完了するので、急いで帰ったり時間を気にする必要がありません。朝や夕方の時間帯を子どもとゆっくり過ごす事ができて、自分自身の時間をつくることも出来ていますーー。
また、子どもの成長を近くで見守る事ができます。保育園で習う手遊びや歌を、自宅でも一緒に歌ったり、そんな親子の交流ができる点もうれしいです♪」

●子どもの様子は・・・?

「当初は一緒だと子どもが甘えるかな・・・?と思っていましたが、別の部屋で過ごしていますし、すぐに慣れてくれました。保育園生活の中で自立していっているのかな・・・?子どもがトイレに行った後に、私が働いている部屋まで来て、ハイタッチしてバイバ~イ!と言って自分のお部屋に戻っていくーーというのが、毎日の日課になっています。」

●困ったことは・・・?

「他の先生方に、親が近くにいるので子どもに気を使わないように、気にせず叱ってください!と言っていましたが、そんな心配は必要なく・・・(笑)、他の子ども達と同じように接してくれています。」

●キッズランドに通ってよかったことはありますか?

「食べ物、特に野菜の好き嫌いが無くなりました。また、子ども達との交流の中で人見知りがなくなって、いろいろなお友達と楽しく遊んでいます!」

■まとめ

 保育士が自身の子どもを連れての勤務が可能になる親子登園制度。働き始めるきっかけとなったり、お迎えの時間を気にしなくてよいなど、さまざまな利点があるようだ。

 親子登園制度をはじめ、ライフステージに合わせたさまざまな勤務形態を整備することが、潜在保育士や待機児童問題解消の糸口となり、女性の社会進出を後押しするのではないだろうか。

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