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2020年よりパワハラ防止が義務化。ハラスメント発生の可能性を定期モニタリングする「Watch」とは

2019.06.21

 令和元年5月29日、労働施策総合推進法等の改正による「職場におけるパワーハラスメント(パワハラ)」防止を義務付ける関連法(通称「パワハラ防止法」)が参院本会議で可決・成立した。

 それを受けて、ストレスチェックと職場環境改善を支援する、ここむ株式会社(本社:大阪市)は、ハラスメントリスクモニタリングサービス「COCOMU Watch」を開始する。職場におけるハラスメント発生の可能性を定期的にモニタリングし、企業の人事労務部門やコンプライアンス部門に報告を行うサービスだ。

■”パワハラ防止法” が成立 2020年よりパワハラ防止が義務化に

 大企業では2020年より、中小企業においても2022年から、従業員のパワハラを禁止するよう就業規則に盛り込んだり、相談窓口の設置や相談・通報者のプライバシー保護といった防止措置が義務付けられる。

 パワハラ防止に関する法整備や企業側の体制づくりが進む反面、従業員本人がパワハラをはじめとするハラスメントを受けたり、また、周囲の人がハラスメントを受けていることを見聞きした場合でも、会社や上司からの報復措置を恐れ、実際には社内外の窓口への相談や通報をためらうことが考えられる。

 また、企業側にとっても、職場のハラスメントの発生は健全な職場環境づくりを阻害する大きな要因として、大きな経営リスクの一つとなる。

■「ほめてもらえる職場である」というチェック項目が追加に。 ”新職業性ストレス簡易調査票”

 一方、改正労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度の義務化は早4年目を迎え、制度の導入や従業員への定着といった立ち上げが一段落する中、ストレスチェックを職場環境改善につなげていこうとする企業も増加している。

 このような中、「労働者のメンタルヘルス不調の第一次予防の浸透手法に関する調査研究」により開発された、新職業性ストレス簡易調査票を活用したストレスチェックが注目されている。

 これは、制度を所管する厚生労働省によるストレスチェック指針で推奨された57問で構成される「職業性ストレス簡易調査票」に、「職場でのコミュニケーションが十分とられている」「ほめてもらえる職場である」といった、組織改善の側面から職場の資源や従業員による仕事へのポジティブな関わりも測定するための尺度が追加された調査票となっている。

 この新職業性ストレス簡易調査票は、健康いきいき職場づくりの考え方をもとに、職場へのフィードバック、一次予防の推進を主な目的としたストレス調査票だ。

 既に国家公務員向けのストレスチェック制度においては同調査票を活用したストレスチェックが推奨されているほか、ストレスチェックを職場環境改善につなげていこうとする一般企業にも広がりつつある。

■ハラスメントリスクモニタリングサービス「COCOMU Watch」の概要

■ハラスメントリスクモニタリングサービス「COCOMU Watch」の概要

 ここむ株式会社はストレスチェック・職場環境改善支援の専門機関として、既に、新職業性ストレス簡易調査票を用いたストレスチェック支援サービスを展開している。

 今回、新たに開始するハラスメントリスクモニタリングサービス「COCOMU Watch」では、新職業性ストレス簡易調査票によるフィードバック項目の中から「職場のハラスメント」に着目し、所属単位によるハラスメント発生の可能性を定期的にモニタリングしていくことを目的としている。

 新職業性ストレス簡易調査票を使用した法定の年1回のストレスチェックに加えて、無記名式のストレスチェックを四半期、または半年に1度実施し、ハラスメント発生の可能性を含む職場ごとの分析を、導入企業の人事労務部門にフィードバックする。

 導入企業は、相談・通報窓口以外にハラスメント発生の可能性を推察する手段が増えることになる。

 また、プライバシーや報復措置を不安視する従業員にとっても、無記名の回答により安心して回答することが可能となる。

■モニタリング後はカウンセリングも実施

■モニタリング後はカウンセリングも実施

 ここむ株式会社は各種研修やカウンセリング、職業環境改善に向けたPDCAサポートをはじめとする企業による職業環境改善に向けた取り組みを、産業領域におけるメンタルヘルス対策支援の経験が豊富な精神保健福祉士や産業カウンセラーといった専門職が「COCOMUメンタルヘルス対策サービス」を通じて支援している。

 ハラスメントリスクモニタリングサービス「COCOMU Watch」においても、定点的なモニタリングの結果や傾向に応じて、弊社専門職が、カウンセリングや職場訪問、管理職・従業員向け研修といった必要性が高いと思われる支援を行う。

■ハラスメントリスクモニタリングサービス「COCOMU Watch」導入費用

■ハラスメントリスクモニタリングサービス「COCOMU Watch」導入費用

・初期費用:10万円~

・ストレスチェック実施費用(新職業性ストレス簡易調査票):【法定実施分(年1回)】用紙版750円/Web版450円 【追加実施分(回数任意)】用紙版250円~/Web版150円~

・レポート発行費用:2万円~(回)

・備考:上記料金は従業員数規模やストレスチェック回数、訪問回数等により異なる

■まとめ

 2020年よりパワハラ防止が義務化する。

 無記名式のストレスチェックを実施し、ハラスメント発生の可能性を含む職場ごとの分析を、フィードバックするシステムを利用することにより、企業は、ハラスメント発生の可能性を推察する手段が増えることになるようだ。

 ハラスメント問題は、被害者はもちろん、加害者の人生も大きく損なうこととなり、組織全体にも影響を及ぼす、重要事項でもある。企業改革の一環として、このようなシステムを導入してみてはどうだろうか。

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