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確実に広がっている「副業」の波。副業をしている人・したい人が約6割に急増!

2019.06.26

 株式会社インテージリサーチ(本社:東京都東久留米市)は、自主企画調査「副業に関する意識調査」を実施。

 全国の16~79歳の男女1万702人を対象にしたインターネット調査で、副業の実施状況や今後の意向、公務員に副業を認める条件などを聞いた。

 今回の調査では、副業をしている人や関心がある人は6割近くに急増していることがわかった。

■副業・兼業の促進に関するガイドライン

 政府は2017年3月の「働き方改革実行計画」を踏まえ2018年1月に「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を策定し、副業・兼業の普及促進を図っている。

■「副業で副収入を得ている人」が全体の13%

■「副業で副収入を得ている人」が全体の13%

 「副業や副収入を得ることを意識した活動」の実施状況を聞いたところ、13.0%の人が「副業により副収入を得ている」と回答している。

 その内訳は、「ある程度決まった額の副収入が得られる副業をしている」人が4.9%、「収入は安定していないが、副収入が得られる副業をしている」人が8.1%となった。

 また、「副収入は得ていないが、副業を意識した活動をしている」人は5.7%、「副業は行っていないが、今後何かしてみたいと思っている」人は39.4%となり、全体の45.1%が「副業や副収入を得ることを意識した活動」に関心を持っているといえる。

■「副業をしている人・関心がある人」は2018年より急増し、58.1%に

 「副業に関心を持っている人」は45.1%となり、2018年に実施した「副業に関する意識調査」結果の33.8%から、11.3%ポイント増加している。

 また、「副業をしている人・関心がある人」で比較すると、今回の調査結果は58.1%と、2018年の44.5%から13.6%ポイント増加。

 「副業をしている人・関心がある人」共に急増していることから、副業への関心が高まっていることが分かる。

 特に、「副業は行っていないが、今後何かしてみたいと思っている」副業予備群が増加していることから、今後副業を行う環境が浸透していけばさらに副業人口が増える可能性もあると考えられる。

  

■公務員の副業は、「社会奉仕的である」ことを条件に認める声も

■公務員の副業は、「社会奉仕的である」ことを条件に認める声も

 「公務員に副業を認める条件」について聞いたところ、「本業に支障が出ないこと」が男性51.7%・女性56.9%と最も高くなっている。

 男性では、次いで「法律(国家公務員法、地方公務員法)で認められること」が19.5%、「副業の内容が社会奉仕的であること」が14.3%となっているが、女性では「副業の内容が社会奉仕的であること」が14.7%、「法律(国家公務員法、地方公務員法)で認められること」が13.7%となっている。

 性年代別でみると、40歳未満の男性では「無条件で認めるべき」の割合が高い一方、30歳代の女性は「本業に支障が出ないこと」、60歳以上の女性は「副業の内容が社会奉仕的であること」「副業の内容と本業に相乗効果があること」など、副業の内容に制約を設ける傾向が高いことも分かった。

 30歳代と60歳以上の女性は、日常生活で子育てや介護などの行政サービスに接することが多いと想定されるため、公務員の副業によるサービスの質の低下を懸念しているのではないかと考えられる。

 環境保護や教育問題に取り組むNPO法人、地方の活性化に取り組む団体などを国家公務員の副業先として想定し、政府が検討を進めている。

 地方公務員も原則として営利目的の副業は禁止だが、任命権者の許可があれば勤務時間外に限る副業は可能だ。

 実際に兵庫県神戸市や奈良県生駒市では、公益性が高く、社会問題の解決や市の発展につながる活動を条件として公務員に副業を認めている。

■調査概要

・調査方法:インターネット調査

・調査地域:全国

・調査対象者:マイティモニター 全国16歳以上79歳までの男女個人

・サンプル構成:平成27年国勢調査ベース(性別×年代別×居住エリア×未既婚)母集団準拠

・設計数:10,702サンプル

・調査期間:2019年3月25日(月)~3月27日(水)

・調査内容:副業の実施状況、今後の意向、副業の具体的な内容、公務員に副業を認める条件

・調査実施機関:株式会社インテージリサーチ

■まとめ

 今回の調査では、副業をしている人・したい人が約6割となり、2018年の調査から増加していることがわかった。

 働き方改革の影響で、社員の副業を認める会社も増加してきている。副業をする理由は人それぞれだが、本業の収入を補いたい、本業に良い影響を与えるような成長や人脈構築も期待できる。

 社員が、本業の効率が上がるような副業を選べるよう、企業も副業についての理解を深めることが必要だといえるだろう。

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