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プライベートの充実は、仕事にどんな好影響を与えるのか? 30代会社員の休み方・理想と現実

2019.07.29

 働く人のプライベートの充実をサポートするコンシェルジュサービス「ユア・コンシェルジュ」を展開する株式会社TPO(本社:東京都港区)では、「30代会社員の休み方・理想と現実」に関する調査を実施。休日の過ごし方の理想と現実の差が浮き彫りとなった。

■「休み方の理想と現実」をテーマに調査

 今年4月に「働き方改革関連法」が施行され、はや3ヶ月。条件を満たす労働者の「年間5日の有給休暇取得」が、企業に義務付けられるようになった。元号も令和に変わり、まさに「新時代の働き方改革」が始まろうとしている。

 今回、従業員300人以上の企業に勤める首都圏在住の30代会社員・男女計660名を対象に、「休み方の理想と現実」をテーマにした調査を実施。平成に社会人として働き始めて働き盛りを迎えている、いわば令和時代を支える働き手である30代会社員の男女が、5日間の有給休暇を有効に使えそうかということや、休日にやりたいことと実際の過ごし方など、彼らの「仕事とプライベート」の理想と現実に迫った。

■働き方改革による生活の変化を実感していない人も多い

■働き方改革による生活の変化を実感していない人も多い

 働き方改革により、実際に「自身の生活に変化があったという実感があるか」を調査した。

 「ある(15.2%)」「まあある(21.1%)」を足した、自身の生活の変化の「実感がある人」は36.3%。一方で、「あまりない(27.3%)」「ない(28.3%)」を足した、自身の生活の変化の「実感がない人」は55.6%という結果だった。

■生活の変化、ベスト3は「残業が減った」「プライベートな時間が増えた」「休日が増えた」

■生活の変化、ベスト3は「残業が減った」「プライベートな時間が増えた」「休日が増えた」

 働き方改革による生活の変化を実感している人を対象に、「生活で変わった点は何か」を聞いた。

 最も多かった回答は、「時間外労働(残業)が減った」で63.2%。次いで、 「プライベートな時間が増えた(46.9%)」「 休日が増えた(38.9%)」 「仕事への集中力が上がった(33.9%)」という結果だった。また、「収入が減った(25.5%)」と約4人に1人が収入源を実感していることがわかった。

■未婚男性の半数近くが、有給休暇を「有意義に活用できなそう」と悲観的

■未婚男性の半数近くが、有給休暇を「有意義に活用できなそう」と悲観的

 次に、取得が義務付けられた「5日間の有給休暇」を有意義に活用できそうかを聞いた。

 30代全体では、63.5%が「有意義に活用できそう」と回答。しかし男女による差が見られ、未婚男性の47.7%が「有意義に活用できなさそう」と悲観的な観測をしていた。一方、既婚女性の75.5%は「有意義に活用できそう」と前向きに捉えていることがわかった。

■「増えた有休の使い方に戸惑う」独身男性、「休みも家事に追われる」既婚女性という現実

■「増えた有休の使い方に戸惑う」独身男性、「休みも家事に追われる」既婚女性という現実

 「有給休暇を有意義に活用できなそうと思う理由」を尋ねた。

 属性に関係なく、「お金に余裕がないから」が上位に。未婚男性に絞ると、1位は「お金に余裕がないから(37.5%)」、2位は「休みをもらっても何をしたらいいかわからない(26.1%)」。一方、既婚女性の理由1位は「平日にたまった家事や雑事をすることになりそうだから(36.1%)」だった。

 「増えた有休の使い方に戸惑う」独身男性、「休みも家事に追われる」既婚女性の姿が浮き彫りとなった。

■「休息したい」という理想はあるものの、「家事・育児」をやりたい気持ち以上にやっているという現実も

■「休息したい」という理想はあるものの、「家事・育児」をやりたい気持ち以上にやっているという現実も

 「休日の過ごし方」の理想と現実を聞いた。

 「理想(やりたい)」・現実「(実際にやっている)」、共に最も高かったのは、休息。「やりたいが、現実には出来てないこと」としては、趣味や心身のリフレッシュ、キャリアアップのための勉強、新体験チャレンジなどが挙がった。一方、「やりたい気持ち以上に、実際にやっている」ことは、家事・雑事だった。

■プライベートが充実することで、「仕事のモチベーションが上がる」などの好影響が期待できる

■プライベートが充実することで、「仕事のモチベーションが上がる」などの好影響が期待できる

 「プライベートが充実すると、仕事にどんな好影響を与えると思うか」を聞いた。

 トップ3は、「仕事のモチベーションが上がる(54.8%) 」「余裕ができ人間関係がよくなる(47.3%)」「ポジティブな思考ができるようになる(43.0%)」。「仕事への影響はない」と思う人は、わずか8.9%だった。

 また、プライベートの充実と仕事の関係は、男女/未既婚でも意識に差が出た。「プライベートが充実すると仕事にも好影響がある」と最も強く思っているのは「既婚女性」、プライベートの充実と仕事の相関関係に対して、最も期待値が低いのは「未婚男性」という結果だった。

プライベートの充実と仕事の関係、男女/未既婚で、意識には差があるか?

プライベートの充実と仕事の関係、男女/未既婚で、意識には差があるか?

■まとめ

 今年4月には「働き方改革関連法」が施行され、「有給休暇の年間5日間の取得」が義務付けられた。 今回の調査で、プライベートの充実は「仕事のモチベーションを上げる」「精神的余裕ができ、人間関係がよくなる」「ポジティブな思考になる」など、仕事によい影響をあたえると応えた人が多かった。

 企業の生産性をアップさせるためにも、社員のワークライフバランスを向上させるような取り組みが、企業に求められているといえるだろう。 

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