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若手社員の早期離職、会社側のフォロー体制が不足している? 早期離職対策に関する実態調査

2019.08.05

 株式会社アドバンテッジ リスク マネジメントは、5月下旬から6月にかけて、自社のメールマガジン会員を対象に、若手社員(新卒1~3年目)の早期離職対策への取り組み状況や課題感について調査を実施した。

 若手社員個人へのフォローはまだ不十分であるとの声が多くあがる結果となった。

■若手社員が離職する本当の理由

質問:勤めている企業・団体において、若手社員が離職する理由として多いもの上位3項目を答えください。
質問:勤めている企業・団体において、若手社員が離職する理由として多いもの上位3項目を答えください。

 若手社員が離職する理由を聞いたところ、最も多く挙げられたのは「他にやりたい仕事ができた」(33.1%)だった。

 次いで、「自己 成長・今後のキャリアに不安を感じた」が(29.9%)、「労働環境(仕事量やノルマ、労働時間など)に不満があった」(29.1%)と続き、仕事のミスマッチ、不安・不満による理由が並んだ。

 また、「メンタルヘルス不調など心身の健康に 問題が生じた」(15.7%)のように、すでに仕事を続けることが難しくなった状態での離職も見られた。

■若手社員の早期離職を防止するためには、管理職への施策が重要

質問:勤めている企業・団体が実施している、若手社員の早期離職を防止するための施策を全て答えください。
質問:勤めている企業・団体が実施している、若手社員の早期離職を防止するための施策を全て答えください。

 続いて、若手社員の早期離職を防止するための施策を聞いた。

 若手社員の離職理由が仕事内容やキャリアに関することである一方、若手社員の早期離職を防止するための施策として最も多いのは、「管理職のハラスメント防止教育」(38.6%)だった。次いで「管理職のマネジメント力向上のための研修」(36.2%)と、管理職への施策がトップに挙げられた。

■現在実施している施策では、不十分である

質問:自社が現在実施している施策で十分(満足)だと考えていますか。
質問:自社が現在実施している施策で十分(満足)だと考えていますか。

 現在実施している施策で十分(満足)だと考えているかを聞いたところ、若手社員のフォロー体制、個人への働きかけが不十分であるとの認識から、現在実施している施策に対しては「不十分」(やや不十分である/不十分である)と感じている割合が半数を超える結果だった。

■不十分と感じる理由は?フォロー体制や経営層の問題意識不足を指摘する声

 「やや不十分である」「不十分である」理由は何か聞いてみたところ、以下のような回答が寄せられた。

【若手社員へのフォロー体制、個人への働きかけが不十分】

・メンター制度など個にフォーカスしたフォローシステムが不十分である点。長期的視点に立ったキャリアディベロップメントの視点が欠けている (その他/500~999名)

・新入社員が多様化してきていることから、施策も多様化に対応する必要があると感じている(製造業/500~999名)

・キャリアステップ等の自己成長の意欲を高める研修ができていない(卸売・小売/2,000~4,999名)
 
【実態を把握できていない、本音を聞けていない】

・職場外(人事等)の面談による本音の聞き取りが必要(製造業/1,000~1,999名)

・営業所が点在しており、人事部が関与できる範囲がかなり限定されている。人事部と現場の対応がかい離している場合もあるが、それを把握できていない。退職してからわかるのがいつものパターン(卸売・小売/200~499名)

・人間関係全般に課題があることを認識しているが、なかなか入り込めていない。上司に対しては良い顔をして部下や後輩には厳しいなど、上司からは見えない部分が相当ある。人事が介入して、離職確定した人の面談を行うことにした(医療・福祉/500~999名)

【管理職や経営層などの問題意識が足りない】

・若手を配属させる先の上司の意識改革が遅れているので、配属させられる場所が限られてしまう。管理職や指導職の人間の教育が必要(運輸/1,000~1,999名)

・経営陣との認識の齟齬等。場当たり的に対策を求められ、実践はしているが、上層部に差し迫っているような姿勢が見受けられない(医療・福祉/1,000~1,999名)

■若手社員の早期離職に関する課題感や、世代の特徴として感じること

【ストレス耐性、コミュニケーション力に課題がみられる】

・コミュニケーションをとることが苦手でストレス耐性に問題がある場合や、生活環境の変化に慣れることが大きなストレスになっていることが特徴(製造業/1,000~1,999名)

・個人のコミュニティーが限られた範囲内にとどまっており、枠を超えたコミュニケーションに苦手な意識を持っている(その他/500~999名)

【転職への抵抗感が薄れている】

・転職に対する悪い印象を持っていない。頑張ることは美徳とは考えていない。ここがダメでも隣にいけば世界が変わると安直に考える傾向がある(製造業/5,000~9,999名)

・突然立ち去り型の退職など切り替えが早すぎる面がある。今年初めて退職代行の事例が発生した(医療・福祉/500~999名)

【仕事への主体性、ビジョンの欠如】

・中長期でやりたいことがはっきりしていない(医療・福祉/2,000~4,999名)

・なんでもやってもらうのが当たり前、という傾向が年々目立ってきた(製造業/2,000~4,999名)

■退職代行業者の事例が約1割ある

質問:退職代行業者から若手社員の退職を告げられたことはありますか。
質問:退職代行業者から若手社員の退職を告げられたことはありますか。

 約1割の企業・団体が「退職代行業者から若手社員の退職を告げられた経験がある」との回答を行っていた。

■まとめ

 若手社員の早期離職の原因として、会社側のフォロー体制や個人への働きかけが不十分だということがわかった。
 
 また、若手社員の早期離職を防止するための施策として、「管理職のハラスメント防止教育」など、管理職への施策がトップに挙げらるなど、管理職が若手社員や部下の声を意識することも重要になっているようだ。

 若手優秀人材がいなくなるのは企業にとっても損失になってしまう。若手社員の早期離職を減らすためにも、企業は今後対策をとる必要があるようだ。

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