令和時代に求められる上司との距離感。若手から見た「上司」とは?
企業や組織へチームワークや働き方改革のメソッドを提供するサイボウズ チームワーク総研は、10/16ボスの日(上司に感謝を伝える日)を前に「令和時代に求められる上司との距離感」について意識調査を実施した。
若手社員は、「上司」をどのように見ているのだろうか。アンケート結果を紹介する。
■若手部下がつける上司の点数は「68点」が平均
若手社員から直属の上司に点数をつけてもらったところ、平均点は「68点」だった。10点ごとにまとめると80点台が最多となった。
■高得点の背景は、普段から部下のことを考えた働きかけをしているかどうか。
「普段あなたが上司に対して思っていること」を聞いた質問では、「上司の方からも挨拶をしてくれる」が一位となった。
普段から部下のことを考えた働きかけをしているかどうかが高得点の背景のようだ。
■普段から部下のことを考えた行動をとっているかどうかが、得点差の背景に
上司の点数が平均点以上(以下高得点層) / 平均点未満(以下低得点層) の2層で見たところ、両層とも1位は「上司の方からも挨拶してくれる」となった。また「上司は現場のために努力してくれる」「上司は普段から話をきいてくれる」「成長の機会を作ってくれる」「アドバイスが的確」では差が3割を超え、高得点層でより高く出ていることが分かった。
一方、低得点層では「上司は私の強みを活かしてくれる」が特に低くなっている。
普段から部下のことを考えた行動をとっているかどうかが、得点差の背景にありそうだ。
■業務時間中の上司との距離感で好ましいのは
「業務時間中の上司との距離感」を聞いた質問では、「どちらかというと上司の方から話しかけてくれる関係が好ましい」とする人が約8割に達した。
■業務時間外の上司との関わりは、6割が「休日」「SNS」を遠慮したい
業務時間外の上司との関わりについて聞いた質問では、「休日」「SNS」といったプライベート領域での交流を「遠慮したい」という回答が上位となった。
「季節の挨拶」「冠婚葬祭」といった儀礼的な関わりについても4割前後が「遠慮したい」と回答した。得点別の2層でみると、低得点層の人が全体的に「遠慮したい」数値が高くなっている。
一方で、業務時間外に実際に関わっているものとしては「業務後の食事や飲み会」が中心となった。
■「正直、上司って大変だな」と感じている若手は約6割
「普段上司に対して思っていること」を聞いた質問の中で「正直、上司って大変だな」を選択した人は58.9%となり、過半数の若手社員がそのように感じていることが分かった。
■ボスの日に上司に伝えたいことは?
上司(高得点)へ伝えたいこと
・業務量などを気遣ってくれ、ミスをしてもフォローしてくれる。仕事以外の話も含めて雑談をできる雰囲気を作ってくれて、ストレスもなく仕事ができる環境に感謝しかない。
・技術や知識に関してはすごく勉強になることばかりで感謝しています。また、気さくに話しかけてくださるので有り難い。もっと部下から話しやすい雰囲気があるとうれしいです。
・責任を担ってサポートしてくれている点に感謝しています。
・心身ボロボロになっていた時に掛けてくれた、もっと甘えなさい、の言葉。大切にしています。いつもありがとうございます。
・業務で困ったことを相談すると、解決策を共に考えていただけるのでとてもありがたい。上司のおかげで安心して仕事をすることができています。
・いつも良いところを見つけて褒めてのばしてくれる所に感謝しています。
上司(低得点)へ伝えたいこと
・直帰している暇があったら面談してほしい。普段から部下と話して悩みを聞いてあげないと、ある日突然会社に来なくなりますよ。
・もう少し業務外の会話も増やしたい。
・話はよく聞いてくださいますが「確認する」「考えておく」というばかりで返事はなかなか頂けなく、行動にも移していただけないことが多いです。
・超アナログ人間な上司といると心底疲れますし、世間から取り残される気がします。部署を変えてほしいです。
・正直室長がいるとオフィスがピリつく。雰囲気を和らげる努力をしてほしい。
■調査概要
・調査対象:新卒入社5年以下の20代ビジネスパーソン男女 400名
※質問中の上司とは、課長クラス(一次評価者)を想定している。
・調査期間:2019年9月13日(金)~15日(日)
・調査方法:インターネット調査
■まとめ
若手から高得点をつけられる上司には、様々な側面から部下を支えている様子が見られた。また上司の大変さを感じている部下も多いことが分かった。
令和の時代、上司部下のほど良い距離感を、立ち止まって考えてみる機会をつくってみてはどうだろうか。