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“5年後の会社”について話し合うユニーク研修。社員一人一人の可能性を信じ、成長できる環境づくりとは

2019.12.23
※新入社員50日研修の様子 
※新入社員50日研修の様子 

 屋根・外壁塗装をフランチャイズで全国展開している株式会社プロタイムズ・ジャパン(本社:福岡県糟屋郡志免町)には現在、130店舗以上の優良施工店が加盟している。そのフランチャイズ加盟店の総売上が2019年1月から12月までの1年間で140億円となり、外壁塗装専門でフランチャイズ展開をする組織としては最大級の規模となった。

これの背景には、ユニークな福利厚生やサークル活動を取り入れたことがあるようだ。同社が行った社員一人一人の可能性を信じ、成長できる環境づくりはどのようなものなのだろうか。

■手厚い研修制度で会社を支える人材を育成

 株式会社プロタイムズ・ジャパンでは、“人の成長こそが会社の成長につながる”という考えのもと、入社年数に応じて様々な研修制度を取り入れ、社員の成長につながるサポートを行っている。特に会社の将来を担う若手社員には、入社直前から3年までの間に5つの研修制度を設け、人材育成に努めていると言う。その研修とは、どのような内容なのだろうか。

■5つの研修制度

■5つの研修制度

・研修制度① 2泊3日研修(内定者対象)
 入社直前の3月末に外部施設に泊まり込み研修を行う。
 「学生から社会人への意識と行動の切り替え」をテーマに掲げ、動機との絆を深めるのが狙いだ。

・研修制度② 50日研修(入社1年目対象)

・研修制度③ OJT研修(入社1年目対象)
 後輩が入社する直前に成長対話や後輩育成の方法を学ぶ。

・研修制度④ フォローアップ研修(入社2年目対象)
 これまでの自身の仕事内容や成功失敗などを振り返り、自身の成長を実感する研修。
 さらに、今後のモチベーションをアップさせる狙いもある。

・研修制度⑤ 釜飯研修(入社3年目対象)
 同期同士で1泊2日キャンプ場に泊まり込み、“5年後の会社”について話し合う。研修後、話し合ったテーマを『5カ年計画』という新プロジェクトとして立ち上げ、実現に向けて始動する。

 入社1年目の社員は、研修後すぐスーパーバイザーアシスタントとして現場に入る。そこでフランチャイズ加盟店の経営者と一緒に店舗の事業計画などを考え、経営サポートをし、目標達成を目指していく。入社間もない社員に責任ある仕事を任せることができるのは、社員1人1人が新入社員を育成する文化が根付いており、かつ手厚い社内研修で知識を学ぶ機会があるからだ。同社では毎年10~20名の新卒の新入社員を採用しているが、入社1年目の社員の離職率は5パーセントほどだと言う。

 手厚い研修制度を取り入れることで個人個人の能力を高め、自信をもって仕事に向き合うことのできる人材を育て上げてきたからではないかと考えられるだろう。

■さらに成長対話や珍しい福利厚生・サークル活動で社内をONE TEAM化

■さらに成長対話や珍しい福利厚生・サークル活動で社内をONE TEAM化

 同社では、すべての社員が自身の能力を存分に発揮できるような環境づくりを心掛けている。社員同士のヨコの関係性だけでなく、タテのコミュニケーションも活発にすることも重要だと考えている。

 例えば、若手社員には毎日先輩社員と一対一で対話し、仕事の進捗報告や悩み相談などをする、“成長対話”を取り入れ、上司との信頼関係を築くきっかけづくりを行っている。さらにチーム力を高めるための福利厚生にも力を入れているようだ。

・ランチトーク制度
 他部署社員とランチをするとき、1人800円まで会社が支給。
コミュニケーションの活性化が狙いだ。

・社内サークル制度
 メンバー5人以上でサークルを立ち上げることが可能で、年間一人につき5000円を支給している。
 現在、野球サークルや働くママさんサークル、餃子の会など、20のサークルがある。
 垣根を越えて交流することで仲間意識が芽生えるというメリットがある。

 部署や上下関係にこだわらず交流する場を作ることは、業務の効率化や生産性の向上、そして人手不足の解消にもつながると考えているようだ。

■まとめ

 入社年数に応じて様々な研修制度や、社員が成長できる環境づくり、部署や上下関係にこだわらず交流する場を提供することが、業務の効率化や生産性の向上、人手不足の解消にもつながるようだ。
 
 企業を支えるのは最終的には人の力と言えるのではないだろうか。本記事を参考に、新たな発想で人材不足の解消を目指してほしい。

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