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働き方改革への満足は半数に満たない。20代・30代社員が考える理想の働き方とは?

2020.01.14

 大阪市福島区のITシステム会社である株式会社ロックシステム(本社:大阪府大阪市)は2019年12月中旬、全国20代・30代の男女1000人に関するオンラインアンケートを実施した。
 
 これにより、20代・30代の若手社員が考える理想の働き方が明らかになった。

■働き方改革は思ったほど実施されていない

■働き方改革は思ったほど実施されていない

 「あなたの所属する会社は働き方改革を行っているか?」という質問に対し、行っていると回答したのは27.1%と4人に1人の会社で働き方改革が行われていると回答した。

 また、男女別では働き方改革を行っている割合は男性が34.8%、女性が23.1%と、女性よりも男性の方が職場で働き方改革が行われていると答えた割合は高かった。

■働き方改革への満足は半数に満たない

■働き方改革への満足は半数に満たない

 現在の職場で働き方改革が行われていると回答した人のうち、「非常に満足」「満足」と回答した割合は40.2%と半数を下回った。また、男女別で働き方改革への評価は男性の方が高く、女性の方が低いという結果が出た。

■現在行われている働き方改革の種類

■現在行われている働き方改革の種類

 現在、働き方改革が職場で行われていると答えた人々の働き方改革の種類について、最も多いのは残業の削減だった。続いて有給の消化や時短勤務が続いた。一方、テレワーク・リモートワークやRPA(業務の自動化)の導入などは少なかった。

 また、その他の回答の中には実施しているらしいが詳しく知らない等、企業側が何らかの改革を実施しているつもりでも社員に浸透していないケースもあることがわかった。
【回答の一部】
・残業を減らし有給休暇も計画的にとる。
・定時退勤日設定/強制退勤日設定。
・木曜日はノー残業デー。
・ノー残業デーの設定。残業時間削減の推進。
・フレックス制度の導入。
・残業時間の管理RPA導入。
・毎週水曜日はノー残業デー始業時間、終業時間をそれぞれ30分早めた。
・ノー残業デー二日間、五日間の連続休暇取得男性の育児休暇。
・上司が積極的に有給を取るので若手も有給が取りやすい。
・有給休暇取得促進、残業軽減。
・休暇制度の改定、勤務形態が複数選べるようになった
【その他回答一部】
・効率良く仕事こなすためにOA機器を改善する。
・よりよいチームにするため月1回のミーティングがある。
・ペーパーレス化。会議を減らす。
・分からないけど何かしているらしい

■20代・30代の考える理想の働き方

 20代・30代が求める理想の働き方について質問すると、回答の多くは「残業を減らす」「有給を取得する」「在宅勤務を認める」の3つを求める回答が多かった。

 ただ、回答内容は非常に幅が広く、それぞれの企業によって理想の働き方に改革するための課題は千差万別であることが、浮き彫りになった。

【回答の一部】
・気持ち良く働ける空間が欲しい。
・自由に勤務時間を決めたい。
・勤務時間中に暇な時間がないように、場所や担当を超えて仕事の割り振りをしたい。
・社員1人1人の仕事を明確にし、過度な残業をせずに働きたい。
・職場の良好な人間関係、環境作りによって孤独や疎外感を感じず働きたい。
・サービス残業がなく、休憩時間がきちんともらえ、人間として扱ってくれる環境で働きたい。
・もっと自由でサービス残業がなくなったらいい。
・しっかり休憩がとれる。残業代がでる。異動の希望がきいてもらえる。
・働きがいのある仕事をしたいし、周りを幸せにしたい。
・都内のみテレワーク実施になっているので地方でも実施してほしい。
・やることがないときは定時で帰ってもよい雰囲気。ペーパーレス化。便利な機器の導入。
・忙しい時期があるのは仕方ないので、もう少しスケジュールに余裕を持ち、予定を立てやすいように業界で協力していくことが出来たらよいと思う。
・仕事の出来や取り組む姿勢など評価してくれてそれに見合う給料を払ってくれる。
・勤務時間に融通が利くことと、テレワークができること。

■まとめ

 今回のオンラインアンケートでは、20代・30代の若手社員を対象にしたが、働き方改革は国が力を入れているにも関わらず、道半ばであることがわかった。「働き方改革」と言いつつも、数十年前の施策である「ノー残業デーを導入する」や「ペーパーレス化する」といった回答を見ると、働き方改革の質についても疑問視される結果と言えるだろう。

 また、今回のアンケートでは在籍企業で働き方改革を行っているのかわからないという回答も目立ち、実施していると回答した人の中にも「詳しい内容は分からない」等、企業側は実施しているつもりになっているが社員側に浸透していない企業もあるという結果も見えてきた。

 昨今、人手不足が深刻となり若手社員の募集が非常に難しくなっている採用環境において、より良い人材を充足させるためには、質の良い働き方改革を行い、社員に浸透させていくことがキーになりそうだ。

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