Microsoft Teamsのログからチームコミュニケーションを可視化。「エンゲージメントレポート」の提供を開始
ディスカバリーズ株式会社(本社:東京都港区)は、働く人に特化したビックデータ解析クラウドサービス「インテリレポート」に、チームのコミュニケーションを可視化するエンゲージメントレポートを追加し、2020年1月7日より提供を開始した。
組織の生産性やエンゲージメントなどを可視化し、組織改善の効果を高めることが期待できそうだ。
■背景
リモートワークの導入で成果を出すために、多くの企業は社員間のコミュニケーション不足を防ぐ取り組みを行っている。
総務省の調べによると、リモートワークと併せて、チャットなどのビジネスICTツールや制度の導入を行っている企業は87.5%にのぼる。しかし、情報格差が発生する、正しく伝わらないなどの影響により、生産性やモチベーションが下がることもあり、期待していたリモートワークの成果を上げられないケースがある。
このような背景を受け、チャットや会話、リアクションを含むチームコミュニケーションの利用ログを自動的に収集・解析してスコア化するレポートを開発した。
■インテリレポートとは
インテリレポートは、働く人に特化したビックデータ解析クラウドサービスだ。
メールやチャット、ファイルのシェアなどのコラボレーションやコミュニケーションの状況を、Microsoft Office 365 等の生産性クラウドサービスからワークログを自動的に収集し、組織の生産性やエンゲージメントなど価値のあるレポートとして可視化する。
リモートワークを導入すると、マネージャーが部下の働き方を把握しきれなくなるという課題が指摘されるなか、インテリレポートは Microsoft Teams や Exchange のワークログを収集して可視化することでこれらを解決する。
マネージャーはインテリレポートで部下の働き方を見ながら、メンバーと信頼関係を築いて一人ひとりが成果を発揮できるようなサポートができるようになる。
その結果、社員は働きがいやチームに対しての愛着心を持てるようになり、生産性向上だけではく、離職率の低下にもつながっていくようだ。
■チームコミュニケーションを可視化するレポート
新たに追加するエンゲージメントレポートは、Microsoft Teams の利用ログからチームコミュニケーションの活性度の推移を計測してスコア化する。
Teams 上で行われたチャット、会話、いいね等のリアクション回数から、誰と誰がつながっているのか、発信度の高い人は誰かなど、チームの実態を分かりやすいネットワーク図で可視化、数値化して、コミュニケーションスコアの推移を計測していく。
インテリレポートには、この他にも生産性レポートとアイディエーションレポートが含まれている。
■時間外労働が発生している部門や従業員が一目でわかる
Office 365 の利用ログを元に、組織全体や、部門、従業員単位での近似的業務時間をレポートする生産性レポートからは、時間外労働が発生している部門や従業員が一目で分かり、持ち帰り残業の実態も明らかになる。
働き方のモデルケースを発見できれば、より良い働き方を組織に伝播させることができそうだ。
■社内で利用価値の高い情報を生み出せる
アイディエーションレポートは、膨大に蓄積された情報の中から、本当に価値のあるナレッジや情報を特定し、またナレッジ共有に貢献している従業員が誰なのかを分かることができる。
社内で利用価値の高い情報を生み出し、共有している部門や従業員のノウハウを分析するキッカケとなりそうだ。
■まとめ
これまで経験や感覚に頼っていたチームの生産性やエンゲージメントが定量化されることで、コミュニケーションやコラボレーションの課題が顕在化しやすくなりそうだ。
リモートワークを導入しているが、社員とのコミュニケーション不足などの課題がある企業などは、システムの導入を検討してみてはどうだろうか。