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働く主婦が考える「男性育休の義務化」52.3%が義務化すべきと回答

2020.01.27

 主婦に特化した人材サービス『しゅふJOB』(事業運営者:株式会社ビースタイル/本社:東京都新宿区)の調査機関しゅふJOB総研は『男性の育休取得義務化』をテーマに、働く主婦層にアンケート調査を実施した。
 
 働く主婦は、男性の育休義務化をどう思っているのだろうか?アンケート結果を見てみよう。

■家庭の収入を主に支えているのは「配偶者またはパートナー」86.9%

■家庭の収入を主に支えているのは「配偶者またはパートナー」86.9%

 最初に、「家庭の収入を主に支えているのは誰か」と質問したところ、「配偶者またはパートナー」と回答した人は86.9%だった。

■男性の育児休業取得を義務化すべきだと「思う」52.3%

■男性の育児休業取得を義務化すべきだと「思う」52.3%

 「男性の育児休業取得を義務化すべきと思うか」と質問したところ、「思う」と回答した人は21.3%、「どちらかというと思う」は31%と52.3%の人が男性の育児休暇を義務化していることを望んでいるようだ。

■年代別比較

■年代別比較

 男性育児取得の義務化への賛否を年代別で質問をしたところ、30代以下の60.9%の人は「思う」と回答した。
 しかし、40代では52%、50代以上では48.3%と、年代が上がるにつれて、「思う」と肯定的に答える人の比率が低くなる傾向がわかる。年代が低いほど子どもの年齢が小さく育児に手がかかる可能性が高いことが影響しているのではないだろうか。

■家庭収入の主な支え手別比較

■家庭収入の主な支え手別比較

 家庭収入の主な支え手別比較したところ、家庭収入の主な支え手が自分だと回答した人の方が、配偶者またはパートナーだと回答した人より、「思う」と肯定的に答える人の比率が高いことがわかった。

 自らが家計の主な担い手であれば仕事への負担をより強く感じることなどが影響していると考えられる。

■男性育休取得を義務化すべきだと「思う」「どちらかというと思う」を選んだ人の声より抜粋

・男性も育休でキャリアが中断すれば平等になるのではないか?という思いがある(40代:公務員/団体職員)
・うまれてきてからが勝負だという事を短い期間でも構わないからきちんと体感して欲しい(40代:派遣社員)
・男性も子育ての大変さを知るべきだと思う。女性の産後鬱が軽減されるのではないかと思う(30代:パート/アルバイト)
・義務化をしない限り、世の中全般の育児に対するスタンスが変わることはないと思う(40代:正社員)
・取りたくても取れない人も多く(うちの夫もそうでした)、その場合は国が介入しある程度法律にしないと難しいのかな、と(30代:派遣社員)
・出勤してる時と変わらない収入保証があって、ちゃんと家事育児を率先してやる人だったらアリだと思う(40代:パート/アルバイト)
・自分が取ることさえ、第二子目は言い出せず、退職した。男性もその苦しみを実感して欲しいと思う(50代:派遣社員)
・長期間は無理だが一週間程度を何回か取得しやすい日数を取れれば良いと思う(50代:今は働いていない)
・夫は育休を取ってくれてだいぶ助かりました(30代:今は働いていない)
・妻としては取得して欲しい反面、会社生活で影響が出るのではないかと言う不安もある(40代:今は働いていない)

■男性育休取得を義務化すべきだと「思わない」「どちらかというと思わない」を選んだ人の声より抜粋

・育休をとって会社の復帰後前の様に働けるの?(40代:今は働いていない)
・必要に応じて単発で取れると良いとは思うが、それなら有休でも良いのかな、と思う(50代:パート/アルバイト)
・居ない家庭の人からみたら育休は会社を長期サボる為の口実ネタ(50代:派遣社員)
・男性が育休を取得しても実際に家事育児をするとは限らない(40代:派遣社員)
・義務化は必要ないと思うが、取りたい人が気持ちよく取れる社会になるといいと思う
・育休を取らなくても、子育てに参加できる時間があれは良いと思う(50代:パート/アルバイト)
・育休をとることで、復帰した時に降格とかしたり、これ以上給料が減るのは困る(40代:パート/アルバイト)
・家庭も個人もそれぞれなので義務化はおかしい(50代:フリー/自営業)
・育休とったから育児してると勘違いしてほしくない。育児はそれから20年くらいかかるもの(30代:派遣社員)
・男性の育児より 育児を助けてもらえる制度を もっと増やした方がいい(30代:パート/アルバイト)

■男性育休取得を義務化すべきか「どちらとも言えない」を選んだ人の声より抜粋

・義務化するのではなく、各家庭で話し合って自分達のスタイルを決め、職場はそれを認めていけばよい(50代:派遣社員)
・自分の子供に対してどう育てたいかは個人の自由。男性、女性と分ける事が既に差別と思う(50代:派遣社員)
・キチンと育児をすればいいが、育児もせずただ休むだけで育休を取得している人もいる(40代:パート/アルバイト)
・私は4週間だけ夫が育休を取ってくれたが、あまり役に立たなかった。というより、負担が増えた(40代:今は働いていない)
・育休を取得してもしなくてもどちらを選んでも違和感ないような環境がいい(50代:SOHO/在宅ワーク)
・一年ほど取らないと意味はない(30代:派遣社員)
・そうでない人もいるとは思うが、基本的に男性は育児に関して他人事と感じる(50代:派遣社員)
・仕事の特殊性、内容によって取得可能なものとないものがあるので、一律に義務化するのは無理がある(40代:フリー/自営業)
・義務化まではいかなくても、気持ちよく育休が取れる環境を整えて欲しいと思う(40代:パート/アルバイト)
・本心で子育てに関わりたい。とか、妻の負担を減らそうと思うのなら良いと思う。義務や見栄だったらいらない(40代:パート/アルバイト)

■しゅふJOB総研所長川上敬太郎氏の見解

 育児に対する考え方や価値観は、長い年月をかけて徐々に変わってきているようだ。専業主婦世帯は徐々に減少し、共働き世帯が主流となってきたことも少なからず影響しているはずだ。

 一方で、妻の育児や家事の負担はあまり改善されていないように感じる。フリーコメントを見ると、そもそも夫の育児に期待していないと感じる声もなかった。育児とは本来、妻だけが行うものではない。既に統計上は共働き世帯の方が専業主婦世帯よりも多くなっているが、その内実は夫が主たる家計の担い手で妻は補助的であるケースが多いと思われる。しかしながら、今後は夫婦が家計の担い手として対等に働く比率が高まっていくことが想定される。

 働き方の変化が夫婦の負担をどちらか一方に偏らせてしまうようでは良い変化とは言えない。男性育休取得の義務化を検討することが、夫婦間の育児のあり方を考え直すきっかけになることを願う。と、しゅふJOB総研所長川上敬太郎氏はコメントしている。

■まとめ

 男性の育休取得について、国家公務員に1カ月以上の取得を促すと政府が発表したことで、男性の育児休暇の促進は加速している。

 企業は、男性社員が育休を取ることができる組織やサポート体制の構築を行うことが必要のようだ。

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